2010年10月23日土曜日

マスタリングの話:続き

これはあくまで個人的見解で、多くの人や多くのルールに当てはまるものかどうかは定かではないのだが、私個人はマスタリングで一番重要なのは卓内情報の共有化とシステム的な処理の分散(マスターの負担軽減とも言える)だと思っている。前者は例えばD&DやPathfinderでは特に顕著なのだが、パーティーのイニシアチブ管理、hp/状態異常管理、グリッドマップによる敵味方の距離、位置、外見、数等の状況が見ただけでどうなっているか理解り、それにより全体の見通しが良くなれば(Pathfinderの場合は、4版ほどキャラクター自体の見通しが良好とは言えないが)それだけ参加者全体の意思統一も進行もスムーズになると過去の経験から実感している。但し、それらの処理は複数の方法があるならば出来るだけ一番処理の軽くなるものを選び、1人の負担が重くなったりしすぎないように気をつける必要がある。
(これは1日目に思ったのだが、相棒等を持っている人は基本の処理情報が多い為にイニシアチブ処理を任せるのはあまり宜しくない。)

ルールに限らない話ならば、NPCや現在の状況をイラスト(最悪シルエットだけでもイメージの共通化が図れるので)を使って見せる等も有効だと思う。Pathfinderの場合は幸いGamemasteryの各種ツール類があるので重宝しているが。

また、以前にセッションの電子化と言ったがこれはそれがその場の処理としてそれが一番軽く、また情報自体の正確さや開示による重要度として高いならば使うべきで、電子化にこだわりすぎると扱う側の負担が増加するのであまり好ましくない状況に陥るというのも実感した。
個人的には今回使用したサブディスプレイにキャラクターhpを表示する方式は、最低限の操作と負担でマスター管理のデータをプレイヤーに開示出来る便利なツールだったと自負している。問題は前にも言った通り、使用できる状況が極めて限定されている俺得ツールで他者に勧め辛いということだが。

アナログはアナログで誰にでも扱えて処理を他者に投げやすい、解像度や表示の限界が比較的緩くその場ですぐ改良出来る等ツールの融通が利く、安価である、等のメリットがありどちらが優れているかは卓の状態、状況によって変わってくるので、電子化も常に最良の選択肢であるとは限らない。

因みに以下は電子化のうち、導入を断念したもの。
・プロジェクターによる地図投影
これはいずれテストしたいのだが、まずプロジェクターの設置場所が問題になるのと初期投資がどのレベルが必要になるか不明。費用対効果が見込めないのも大きいのだが。
・どどんとふサーバーを使用したオフラインセッション
去年の懇親会にて冗談で言ったネタ。プレイヤー全員がノートPCを持っていることが必要となるので流石に無理。


あと、Pathfinder電子情報化プロジェクト(勝手に銘々)to doリストを晒しておくので定期的に叩いて下さると恐らく開発が進みやすくなります。
・NPCシート改造
クラスレベル関係を別項目にして、計算しやすくする。
・遭遇管理シート
PC側に相棒項目を追加、サブディスプレイ用シートの作成。
・サモンネイチャーズアライリスト
・D20PFSRD>prdjへ
モンスターテンプレート、装備、その他色々。
・Adventure's Armory翻訳
個人的にAlchemical power compornentsは色々な意味で(雰囲気があり、重くなく、使用者に有利。これはキャラクター特徴もそうなのだが)好きなルールなので。
・ドラゴンビルダー
Pathfinderのドラゴンはデータの完成していない中間種を出すのが案外面倒なので、その辺りをスムーズに作れるツールを目指したい。

DAC2010:総論

準備期間も含めて、ひたすら戦い抜いた充実のイベントだった。感想としてはごく僅かな部分(主に自分の問題なので書かないが。例えば宿泊用具忘れたとか)を除けば大満足だったのだが、やはり1日ぐらいはプレイヤーとして参加したかった(マスターが足りないという理由で両日参加を決めた為、本当はマスター過多の時点で1日キャンセルしようかと思っていたのだが時間切れで出来ず…結果的にはプレイヤー諸氏との交流も出来て良かったのだが)。

たまに言っているのだが、私自身は自分の発想やアイデアにあまり興味が無く(というのも、自身の趣味、嗜好から出てくるものであれば、時間は掛かるかも知れないがいずれは必ず辿り着けるものだと思っているので)、自分の絶対に辿り着けない発想、劇的な回心をもたらしてくれるのは常に他者であり、特に経験豊富な人からマスタリング、各種プレイヤーの極まった発想から今後を学べるまたとない機会だった為に若干ながら勿体ないことをしたとは思っている。
ただ、マスターとプレイヤーのどちらが好きか? と聞かれると基本的に9:1ぐらいでマスターだと思っているのだが…マスターをしなければ得られない楽しみというのは確実に存在し、それこそがゲームマスターを続けている理由である。

そして準備段階で思ったのだが、そもそも基本的にマスターはセッション内でのネタに貧窮しており、プレイヤー側が「このキャラクターを使ってこういうことをしたい」というのをはっきりと言っておくと、オリジナルならば大抵のマスターはそれを拾ってシナリオに組み込んでくれる筈なので積極的に書いておくべきだと思っている。例えば1日目のスパイローグ(スルーされてしまったが)、2日目のブレーデッド・スカーフ使いのモンク(これはマスター側がやりたかったネタだが)、トラップスミス(1回スルーしてしまったが)等々。プレイヤーを楽しませたくないマスターが居ない(と、信じたいが)のと同じく、セッションで活躍したくないプレイヤーも居ない筈である。だからこそ活躍したいのであればマスターと自分以外へのプレイヤーに対するアピール(キャラクター的な意味でも、プレイヤー的な意味でも)は必要だろう…ただ、自分の活躍の為に他者を犠牲にするのだけは避けて欲しいが。
マスタリングはプロレスだと言ったのはラパンドラ氏だったが、私もこれは同感で、プレイヤーとマスターのある種の相互信頼があってこそ非道も外道も許されるものではなかろうか?

プレロールドキャラクターのビルドについてもこれは同様で、よく「マスター自殺アセン」とか「メタアセン」と言われるが、只でさえ他者のアセンを理解するのは困難なのに、わざわざ活躍出来ないキャラクターを押しつけられるのも歓迎されない事だろうし、何より方向性のはっきりした単純なキャラクターは活躍する場所もわかりやすく、マスターとしても扱いやすいのである…裏を言えば、弱点もマスターが把握しやすく、窮地に陥れやすいというのもあるが。

2010年10月22日金曜日

そういえばの話

DACが終了して帰宅後、実は私のダイス運は悪い方なんんじゃなかろうか?、とウチのプレイヤー達に言ったら、「何を今更」と言われる。
実際のところ、割と良いタイミングで1を振ったりしている気はするが、hp53の相手に対して2d6+7のx3で52を出すのはむしろ別の意味で偉業だった気がするのだが。

マスタリングの話


前にも書いた話のような気もするので恐縮だが、最近、近隣でよくマスタリングの方法論等の話が出るのだが、そういう時は決まってD&D4版のダンジョンマスターズガイド(以下DMG)1と2を借りてでも良いので読めと言うようにしている。DMGにはD&Dの30年に渡る経験が理解しやすく(今は理解出来なくとも、何度か遊べば経験から意味を理解出来るようになる筈)書いてあり、読んでおけばあとはそれこそ卓のローカルルール程度の問題でしか困らないと思う。そしてその辺りは正直なところ語るだけ泥沼なので、ここは今回DACで使用したツール類の話を。

私は10年程前よりセッションの電子化(主にRuneQuestだったが)に取り組んでいて、D&D界隈に惹かれたのもCDS:PEがありその手のツールが充実しているからというのもあった。そしてPathfinderをメインで遊ぶようになり今度は4th CAGEへ色々なツール類を投稿するようになったのだが、基本的に俺得仕様なのにDACでも何人か使って下さる方々が居たようで何よりでした。何かあればエラッタ報告スレに書き込んで下さると幸いです。
で、今回は思いつきでマスター側の遭遇管理のデータをサブモニターに出してみたのだが、これが大層好評だったので何とかして他に提供出来るようにしたいと思っています。
原理としては力業で、セルリンクさせたExcelのファイルをもう1つ用意して、GM用データから適当な数値を抜き出してサブディスプレイ幅まで広げた部分に表示させています。
地図については、map作成ツールのPlatinum+ツクール体験版から抜き出したマップチップ他拾い物色々を使用して、A3の用紙に縁無し印刷で出力という感じです(この辺りは詳細希望があれば書きますが)。
また、仕事場の廃棄物で作った飛行クリーチャー用台は流石に他に提供をするのは難しいが、言ってくれれば考慮ぐらいは出来るかも知れません。

DAC2010の話:2日目後半

そして終了後はスリードラゴン・アンティに興じる参加者達を送り出して(といっても隣だったが)後片付け。手伝ってくれるという提案は有り難かったのだが、例に依って私にしか解決出来ないパズル状態で1人で片付ける。

そして2日目の懇親会も参加し、レイヴンロフト強奪戦も参戦したのだが早々に敗退…最後に残った面子を見て、やはり優れたマスターやプレイヤーは強運を自分に引き寄せる能力でもあるんだろうと納得する。

その後は恒例のレディアクションで肉を食うどいつもこいつもライオントーテムバーバリアン状態の面子と主に飯を食ったり馬鹿話をする会に突入だが、今年は料理が多めで即売り切れということもなく助かった。

しかしながら、明日が仕事だった為に終電で戻る為に懇親会を途中で抜け出す羽目になってしまったのは残念だった。

長いようで短かかったが、本当に心からセッションを楽しめた2日間だった。来年も(その前にDAC愛知がありそうだが)何か考えついたら是非行いたいと思っているので、その時は宜しくお願いします。

DAC2010の話:2日目前半

因みに、遮蔽により身かわし強化を得るについての記述は、PHB P149”遮蔽を段階分けする”にありました>ゆづる氏

駄目な大人が揃いも揃って見回り教師の居ない修学旅行状態という惨状から明けて翌日、朝7時という大変健康的な時間に起床する。その後に某氏が起き抜けに最低な発言をしたのを聞いたような気がしたが気の所為だろう。朝の準備を済ませて仮面ライダーを見た後、ラパンドラ氏やライン氏と一緒にカフェテリアのバイキングで朝食を摂る。もうちょっとマシなアドバイスは出来なかったもんだろうかと後々迄猛省する羽目になったが、それはそれとして大変有意義な朝食となった。

昨日欠員が発生した為、その旨を話して人員募集をかけた2日目、無事に人員も確保出来てセッション開始。

今日の面子は以下の通り(敬称略)。
・アンヴィル=ハンマー(VAN):Human-Monk
役割に違わぬ活躍をしてくれたブレーデッド・スカーフ使いにしてパーティーのメイン盾。また、プレイヤーのまとめ役という面でも色々有り難かった(この辺りはマスター経験がモノを言う部分だったとも思う)。

・マウリシオ=ラ=シルバ(CANE):Human-Rogue
トラップスミスのローグ。2日連続参加だったが今回はマスターのミスもあり不遇枠に含まれてしまった形になり大変申し訳なかった。

・レスター(木林):H-Elf/Bard
結局、2日通して唯一の両日参加となったパーティーの支え役。今回は特に手数勢が揃っていた為に昨日にも増して呪芸が冴えていた。的確な呪文運用が効いて騎士殺しの引導渡し役に。

・ノーマ&エネク(瑞山堂):Halfling/Druid&Dog Companion
パーティーのメインヒーラー。初音ミク(仮名)陵辱事件の首謀者。仕方がないとはいえ、後半はひたすらキュアで手番を喰われていたのが大変そうだった。

・アッシュ&ピカ=チュー(千尋):H-Elf/Summoner&Eidolon
〈魔法装置使用〉であれこれを使いこなしてパーティーの地力を支える名前についてはツッコまないパーティーのサブヒーラー。しかし、電気鼠は壁を這い回ったり触手が生えていたりはしないと思う。

・アル=アサド(ヴェルフェン):H-Orc/Fighter(2Handed Warrior)
GM謹製によるプレロールドキャラクター。今回は特徴の一部入れ替えでSlayer's Oath(アンデッドに+1特徴ダメージ)を選択肢、アンデッド殺しに特化。例によってガチかつシナリオメタアセン。とうとうキーン・エッジのジンクス(何故かかけるとクリティカルしなくなる)を打破。あとルカ派らしい。

シナリオに関しては例に依って参加者の方のmixiなりblogなりに書いてあるだろうし、恐らく身内でもう1回程度遊ぶ機会が有ると思われるので子細を語るのを避け、そちらを参照にして貰うとして折角なのでマスターなりのネタを幾つか。参加者の方はどの発言がどのシーンかは理解って貰えるかと。

0.シナリオコンセプト
基本は昨日と同じく「Advanced Player's Guide他の新要素を楽しむ」だったのは変わらずだが、今回はダンジョンということもあり、私の好きな、変なというかゲームっぽい地形戦を多めにしてみた。
一応1日目のネタを拾って色々展開する話にはしていたのだが、その辺りで少々説明不足になってしまった部分もあったのは反省すべき点だろう。

1.Biohazard
1日目参加者にとっては既視感のあるシーンにしたのは意図的で、因みに馬車満載のグールについては直前に見たバイオハザードの映画(コンテナから出てくるグール)による影響もあった気がする。
因みに、基本的にコンベンションで遊ぶ時はプレイヤーに感覚を掴んで貰う為に軽い準備運動的な戦闘を入れるようにしているのだが、全員動く前に終わってしまったのでもう少し多めにしても良かったかとは思った。とはいえ映画のアレ程出すのは準備運動には過ぎた量だろうが。

2.遺跡の入り口
普通の遭遇。ただ以前にも言ったが、ファストダイアライオン・ゾンビは比較的能力を落とさずに脅威度を下げたモンスターが出せる為大変重宝するのと、筋力が上がって掴みやすくなるので多用気味。配置の問題で入り口が大渋滞になってしまい敵味方大混乱に。もうちょっとステージを上手く使いたかった。

3.墓荒らしの末路
どっちの死に様も悲惨という2択。実際の処悪人だった為、似合いの死に様ではあったのだが。
今回は特にビジュアル面のわかりやすさを重視したので印刷をしてみたのだが、気に入って貰えたようで何よりでした。

4.螺旋回廊

次の遭遇も合わせて、風雲たけし城とか言われた。階段を昇るPC達を一方的に蹂躙する敵&三重の罠というのをやってみたが、敵のベーンガードっぽい何かは兎も角、罠の方に以外と皆引っかかってくれて(うち1回はこちらのミスだったので申し訳なかったが)GMとしては満足である。ただ、上空から爆撃予定だった初音ミクさん(仮名)があんな方法で落とされるとは思ってもいなかった。
しかし、50ftの高さから突き落とされて1ラウンド後には同じ位置に復活するモンクは大変キモい。あと後にVAN氏と試算したところ、どうも助走を取れば螺旋階段の反対側まで飛べたのではないかという計算が出る。
因みにこの遭遇もそうなのだが、実は地図上に色々とヒントを作ってはあったのだがあまり気が付かれなかったようで残念だった。

5.ダムの死闘

水路に渡された通路の上でブレーデッド・スカーフvsメテオ・ハンマーというどこの中国武侠かという有様だったが、特殊能力を使ってもモンク1人落とせなかったり(hp53→1、大規模ダメージは事故が怖いので基本的に採用しないのだが、ヒーローポイントもあったのだし採用しておいても良かったかも知れず)、インヴィジビリティによるアサドの奇襲で巨人2匹が一瞬で沈んだりと今一つ生かし切れなかった。中央の膠着した状況の時に罠発動ぐらいが丁度良かったか。(きっちり発動した場合の大惨事っぷりは考えないことにしておく)

6.最終戦闘

動かし方と呪文の使い方はいつもあまり上手く行っていない感じがする…折角のコーズ・フィアーやホールド・パースンがが。設定のミスは個人的反省点だったが、その辺はさておき例の怪物については、直前に買ったLords of Madnessで出た為にじゃあ出すかということで投入。そうでない場合は百目サイクロプスというお前はどっちなんだというクリーチャーを出す予定だった。因みにデザインからしてモンクの格好の獲物だと思っていたが、案の定アンヴィルに沈められる。

個人的に言えば、ジャイアントキリングはセッションの華で、敵が見えた時のこのクソGMがと思うような絶望感と、それを打ち倒した時の爽快感は何事にも代え難いものがあると思っているので達成して貰えて良かったと思う。
確かに雰囲気やロールプレイを楽しむのも良いのだが、そういうのは気心の知れた仲間とやってこそという部分もあるので(私がロールプレイが苦手というのもあるが)もっと根本的な、ダイスの出目に一喜一憂し、卓を囲んだ面子と一緒に楽しかったと言えればそれで満足だと思っている。
今回、特に他プレイヤーへの手助けという点でVANさんに助けられた印象が大きかった。やはりこの辺はGM経験者か否かもあったという気がする。

DAC2010の話:1日目後半

と、いうよりも懇親会の話。
セッション終了後、1時間掛けて自分しか解決出来ないパズル状態の荷物を鞄に詰め込み、閉会式のマスター挨拶も済ませて会場を後にして、途中で今日は隣でGM、明日はこちらの卓のプレイヤーとなるVAN氏と懇親会へ。

いつも通りのレディアクションで肉を食う(だが野菜ばっかりだった気もするが)どいつもこいつもライオントーテムバーバリアン状態の面子と主に飯を食ったり馬鹿話をする会に突入。他のPathfinder面子とあれこれ話をしたり、顔見知りの方々に挨拶がてら卓の様子を聞いたり。そういえば結局D16さんに挨拶とお礼(Pathfinder Adventure Path+αを譲って貰った)が出来なかった。
あと、「相変わらずロクでもないクリーチャーを造ってるの?」と言われて笑顔で1日目ラスボスの解説をしてドン引かれたり(グリース死という無様かつ良くある負け様を説明したら苦笑されたが)、自分が別所でやっているキャンペーンのプレイヤーであるごろまる氏に会い、明日(Pathfinder16レベルセッション。敵はあのアシャーダロン)の話も含めて色々聞けたのも収穫だった。

その後は荷物を回収して宿泊部屋へと行き、1日目のセッションで好評だった新ツールの調整をしたり同室となった(他の部屋の人から「面子がカオス部屋」と呼ばれたが…褒め言葉として受け取っておきましょう)方々と此処に書けないロクでもない会話を山程しつつ、明日のボスを見せていしかわ氏に苦笑されたりしていたが、風呂を済ませて部屋に戻った時点で流石に気力を使い果たして潰れるように寝た。

後で聞いたところによるとVAN氏がプレイヤーを集めてセッションをしたそうだが、こちらも実は3レベル初心者用全データ(プレロールドPCも含めて)が揃っていたのでマスターをやってみたかった…尤も、やっていたら確実に明日のマスタリングは更に凄惨な有様となっていただろうけれど。

DAC2010の話:1日目前半

仕事を終えて1時に帰宅し、そうしてすぐ寝る予定だったのだが、ふと思いついたアイデアがありExcelを弄り出して気が付くと午前3時、色々絶望的な気分になりつつも午前4時に起きて朝食を済ませて最寄り駅へ。
一応GM集合予定時刻の朝9時には絶対間に合わないことが確定していたので、事前にメールにて代表のユージ氏に連絡済みだったので(しかも実際は9時30分からだったとか)問題はなかったのだが、仕事さえ無ければ…前日に乗り込むか夜行バスでのんびりと向かいたかった。
普段グリーン車(とはいってもこだまだが)ばかり使っている所為か、普通車の座席は寝るのに厳しい。しかも3列の最奥に押し込まれ、隣のカップルが道中延々ディズニーランドトークをするという環境の横で。それでも流石に疲れていたこともあり、無理矢理睡眠を貪りつつ東京へ。プレイヤーの皆には知らせるべき話ではないので言っていなかったが、そんな有様でした。

そうして品川駅から新宿を経由して参宮橋駅へと到着、偶然目の前に居たトール氏をつかまえて場所を確認後、セッション会場へ入るが…えらく立派な椅子が印象的だった。あとなんでも会場の何やらを聞いたのだが…ヒトデナシにHuman Bane Arrowは効くのだろうか?

それは兎も角として、周辺の卓の人達や見知った顔に挨拶を済ませて卓の準備へ。結局昨日のうちに終わらなかった新ツール(と言う程でもないのだが)の調整と卓の準備を進める。そして、相変わらず苦手なマスター挨拶を終えて(実は流行のアレはあまり好みではなかったのだが、今しか出来ないネタなのでやってみた)セッション開始。

因みに面子は以下の通り(敬称略)
・ウォーケン(イソベ):H-Orc/Fighter(2Handed Warrior)
GM謹製によるプレロールドキャラクター。いつもどおりのガチかつシナリオメタアセンかつコンセプトは「鎧を着たバーバリアン」。繰り出すOverhand Chopが敵のノールを(ノール以外も)叩いて砕く。受け取ったプレイヤー氏が特徴のコンセプトを正しく理解してくれて、砂漠の傭兵らしく乾いた思考の持ち主となった。

・”白い悪魔”アムロデ(CANE):Dwarf/Fighter(Mobile Fighter)
機動戦士。タワーシールドによるAC31を誇る鉄壁。今回唯一の善属性持ちだったので(シナリオのラスボス的な意味で)マスターは一安心。ダメージではウォーケン、行動ではアーミラの影に隠れがちだったものの、アンチパラディンの攻撃をも跳ね返すパーティー的にも申し分のない戦士だった。

・"射抜く者"シド(mendo師匠):H-Elf/Ranger(Archer)
弓レンジャー。手堅い作りで活躍も期待出来たが、残念ながら都合により途中で帰ってしまった為にその辺りは叶わず…またいずれかの機会にでも。

・ロアイス=スターヴァン(れお):Human/Rogue(Spy)
スパイ、というか毒使い。敵にファイター等が多かった為にあまり毒が通らなかった(あとマスターが要らぬ頑張りをした)のと、何故か知覚をやたら落とすという不幸が重なった今回の不遇枠。

・レスター(木林):H-Elf/Bard
思わずEverQuest初期を思い出す、まさかの回復役担当。しかしながら、この手数の多いパーティーには勇気鼓舞の呪芸、は大変相性が良かった。
あと密かに2日通して敵騎士を死地へと追い込む担当だった気がする。

・アーミラ(白雨):Gnome/Summoner
空飛ぶエイドロンに乗って常に10ft上空から殴る殲滅担当、どっちかというとむしろクリーチャー枠。恐らく一番この卓のコンセプトに沿ってくれたプレイヤー氏だったので、もうちょっと色々聞いてみたかったところではあった。

シナリオに関しては参加者の方のmixiなりblogなりに書いてあるだろうし、恐らく身内でもう1回程度遊ぶ機会が有ると思われるので子細を語るのを避け、そちらを参照にして貰うとして折角なのでマスターなりのネタを幾つか。参加者の方はどの発言がどのシーンかは理解って貰えるかと。

0.シナリオコンセプト
基本は「Advanced Player's Guide他の新要素を楽しむ」だったのだが…色々ズレた気もする。あとノールの頭をモヒカンに見立てた+黒い鎧の男という北斗の拳。砂漠を選んだのはカディーラ派閥所属だからというのもあるのだが、あの時代のイスラム圏のなんとも言えない雰囲気が好きだというのもある(もうちょっと描写に懲りたかったが、脳が回らずに断念)。

1.ハイエナと荷馬車
最初のペシュ辺りで一応にアムロデを除く皆が悪い顔をした時点で厭な予感が。実は善のキャラクターが居ないと最終戦闘が寂しいモノとなってしまうのでアムロデが善だと知って意地でも当ててやろうと誓う。

2.因みにGMにツンデレ属性はありません
面倒だよアレ。それは兎も角、幼馴染みでツンデレとか何処向けのネタかとも思ったが、嫉妬に狂ったNice Boatな場面はやりたかった気もする。しかし、プレイヤー側が慣れていると、金を渡すだけであれこれ相談して買ってくれるのでマスターとしては大変楽をさせて貰いました。
因みに、この時点で彼女が獲物と善の面子を選定していたから、最終戦でアンチパラディンは迷わず突撃してきたのでした。

3.奴隷狩りとの戦闘
実はここで掲示板で言っていた「ノールに変装して情報収集」をやってくれると思ったのだがスルーされて残念だった。因みにこの辺りはロアイスの毒の不発と知覚落としが目立っていたような。


4.いいから逃げろ!
個人的にこういうちょっと変な遭遇は好きなので多用するのだが、導入でちゃんと騙されて誘導されてくれて有り難かった。
基本的にマスタリングが甘めというかギミックをあっさり言ってしまうのは良いか悪いかマスターの癖でもあるのだが、テストセッション時は教えずに危うくパーティーが半壊しかけた(マスターがつかみ判定で1を振って助かったのだが)トラウマもあったので今回はこういう判定に…ただヘイストとグリース併用とはいえ、サンドワームが一歩も動けずに終わるのは予想外だったが。本当は岩の間をすり抜けて貰い時間稼ぎ(岩がガリガリ削られる)とか、最後の直線で疾走する等色々考えていただけに残念である。

5.火事だ!
仕掛けとしては、概ねの予想通りで本当はネデリーンも腹を刺された血まみれで放置する予定だった。
そしてヒントは出したものの、ヒーローポイント込みでの一発成功(判定の成功率はヒーローポイント込みでも50%以下だった筈)は見事でした。因みに1ラウンド長引く毎に延焼カウンターが増えて被害増大、最終的に5ラウンドで疲労、10ラウンド以上で過労+呪文回復無しで最終戦という仕掛けでした。

6.オアシスの攻防

3段階の連続遭遇は、難易度調整の面でも扱いやすく多用するのだが、最初の遭遇が長引いた割に上手く回らずもう少し何とかするべきだったか…と、書いているうちに良い方法を思いつくのが不覚。
しかし、AC31に1差で当てられないのは仕方がないとして、グリースで1を振って倒れて死ぬのは無念にも程がある…アンチパラディンを出して1人も沈められないとは。

全体としては、勿論プレイヤー側の上手さもあるのだが、ヒーローポイントによるフェイルセーフが上手く働き、プレイヤー側が自ら難易度調整をしてくれた部分もあり、更にマスターとしてもやりたい事をやり尽くせたし、参加者の方々も楽しんでくれたようで何よりだった。結局プレイヤー側もほぼリソースを使い切ったようでマスターとしても丁度良い具合(時間は随分早めに終わったが)だったように思えた。
実はこの辺りは今回一番の懸念材料で、勿論その為にテストセッションを行いデータを確認し掲示板に色々書いていた訳なのだが、それでも公式の掲示板にあった去年のセッションに対する書き込みが何度も頭をよぎったりもした。

DAC2010準備期間末期の話

この1週間ほど前より、16日、17日の週末に東京で開催されるD&D系列の日本最大のイベント、DAC2010に参加する為に色々準備を推し進めていた。

幻想世界のTRPGコンベンションでのテストプレイを受けてシナリオとマップに調整を入れたり、セッション中に指摘を受けた呪文範囲用のグリッドボードを切り出したり、掲示板で状況を確認しながら当日使うフィギュアを選んだりと色々やらなければならない事は山程あったのだが、、何というか毎度ながらのギリギリっぷりかつ、思いつきで行動するものだから予定もままならない有様だった。

しかしながら一番厳しかったのは計算間違いで直前の勤直が昼夜勤だったことで、その所為でなかなか満足に準備時間を取ることが出来ずに追い込まれる。

しかし、届かないか届いてもギリギリと思っていた旅行鞄(FWH-61Cのクリアレッド)が割と早く届いたのと、Gamemasteryの無地Flip-mat(結局使わず仕舞いだったものの)が届いたのは僥倖だった。特に旅行鞄の方はこれ無しでどうやってあの量の荷物を運ぶ予定だったのかと当時の自分に問い質したくなる。

2010年10月21日木曜日

2010年10月の幻想世界のTRPGコンベンションの話。


10月16日から逆算した場合、今回がテストセッションを行える最後の機会だったので、3直週だったが何とか頑張ってシナリオを仕上げ、直前まで決まらなかったボスも直前に良いフィギュアが手に入ったこともあり決定。実は事前の連絡では4人の予定だったのでそれ用の調整をしていたのだが(DACは6人なので)、色々あり結局5人となった為に調整を戻して対応。しかし念のためとキャラクターを印刷しておいて良かった。
プレイヤーはBazz、〆P、だみー、歪人、MINE(敬称略)。準備状況に関して言えば、前回とどっこいどっこいなのだが一応初心者プレイヤー向けのサマリーを付けて何とか完全初心者でもサポートがあれば大丈夫なレベルにしておいたのが功を奏した。


シナリオの方は例によって未だ明かせないのだが、基本的に自分のシナリオでプレロールドキャラクターを作る場合、割とシナリオアンチアセン気味に構成する為、弓レンジャーが敵を射落とす速度が相変わらず尋常でなかったり、グレートソード持ちは相変わらずカッ飛ばしていたり(クリティカルで73ダメージをマーク)、同一人物による20-20のクリティカル(残念ながら即死ルールは採用していないので通常のクリティカルだったが)が3回発生したりとなかなかの荒れ模様だった。結構追い込んだ割には、今回もプレイヤー側には死者も無く(一応際どい所ぐらいまでは追い込められたのだが)大体このぐらいのバランスというのは掴めたように感じる。問題は、本戦ではクレリック不在ということなのだが。
ギミックについてはあまり凝る暇がなかったのだが、もうちょっと何か盛り込みたいところである(特に地形)。

Lords of Madness(Miniatures)の話


紀伊国屋書店にて予約してあったD&D MiniaturesのLords of Madnessが届いたので開封。話を聞くと1BOX8箱にVery Rare1つという話らしいが、こちらはそんなことを知らないうちに頼んだので5箱注文で価格は約1万程度。そして出たのは Elder Copper Dragon、Heroslayer Hydra、Mephistopheles, Lord of Caniaというまずまずな引きだった…Elder Blue Dragonが欲しかったというのは贅沢か…多分また買うが。

他には、RareでFettered DracolichとNalfeshnee Tyrantが出たのは個人的に有り難かった。あとArcane Portal、Brain in a Jar、Trapped Chestの物品3点セットも引けたので、これは何かの機会にでも使う予定。しかし早速Rareの筈のkenku Mageがダブったのは何かの罠か。