2015年12月14日月曜日

2015年12月の竜舞亭第一例会の話。:Pathfinder Module - Daughters of Fury Chapter 3(後半)

竜舞亭Pathfinder第1卓ミニキャンペーン最終回。いよいよ”地獄の激怒”族の首領ケルセッフが儀式を行う”エイセスの止まり木”(Eiseth's Roost)の位置が判明し、ヴェガジを含めた一行はアーウィル・ステッドのために最後の戦いへと赴くこととなった。

 今回の面子は以下の通りで1人欠席し4名となってしまった。各々都合がありそれ自体は仕方のない事なのだが、事前にキャラクターを作成して上げておいてくれればと思わなくもなかった。
プレイヤー名前種族クラス
ラインヴェノムハーフ・オークブラッド・レイジャー
額に鬼のような角の傷痕を持つハーフ・オークの傭兵。今回は欠席。
Clareハルオイフリットスワッシュバックラー
短気な決闘剣士。スワッシュバックラーは単純バ火力のブラッド・レイジャーと違い様々あって面白いと思うのだが。
ちーアルタ人間モンク(Unchained)
三節昆を操る武僧。Unchaind Monkのおかしさを存分に示してくれた。
えいちろむルーサー=ナッチェス人間クレリック
ゴルム信徒のクレリック。前回とはうって代わり回復に忙しい。
2xxPガク=シャラットフォークアーケイニスト
召喚術に長けたラットフォークの秘術使い。アーケイニストの技巧を存分に発揮していた。
尚、以下はPathfinder Module - Daughters of Fury Chapter 3: Sacrifice後半に関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。

2015年11月23日月曜日

2015年11月の竜舞亭第一例会の話。:Pathfinder Module - Daughters of Fury Chapter 3(前半)

竜舞亭Pathfinder第1卓ミニキャンペーンの第3回。前回、オーク”地獄の激怒”族とデヴィル達の脅迫に対抗する為に数名の捕虜達を残したままアーウィル・ステッドの城門は閉じられてしまったところからの続きとなる。

今回の面子は以下の通り、マスターとしては5名でのセッションは展開も早くさほどに悪くない感じだが、いかんせんプレイヤー側の余裕の余地が少ないのが何とも難しいところである。
プレイヤー名前種族クラス
ラインヴェノムハーフ・オークブラッド・レイジャー
額に鬼のような角の傷痕を持つハーフ・オークの傭兵。パーティー随一の破壊力を誇る。
Clareハルオイフリットスワッシュバックラー
短気な決闘剣士。微妙な火力不足に伸び悩むがブラッド・レイジャーがおかしいだけである。
ちーアルタ人間モンク(Unchained)
三節昆を操る武僧。跳び蹴りのおかしな挙動で高い殲滅能力を誇る。
えいちろむルーサー=ナッチェス人間クレリック
ゴルム信徒のクレリック。今回は回復が休み気味。
2xxPガク=シャラットフォークアーケイニスト
召喚術に長けたラットフォークの秘術使い。5レベルになった秘術使いの火力を存分に発揮する。
尚、以下はPathfinder Module - Daughters of Fury Chapter 3: Sacrifice前半に関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。

2015年11月8日日曜日

DAC東北の話。:Pathfinder Module:The Midnight Mirror

-1:前日
 そもそも、各所で東北の面々にはそれなりに世話になっていたからというのもあるが、一応DAC愛知の主催として現地での宣伝もしておかなければなあと思い立ったのが参加の切っ掛けだった。もう1つばかり理由もあるがそれは私事なのでさておく。距離のこともあり、空路を選び手配を済ませて出発したものの、結局空港からの距離や待ち時間等もあり掛かる時間も料金も殆ど変わらない上に荷物関連が面倒で快適さには天地ほどの差があり余り良い経路ではなかった。
また、輸送時の振動や気温差が原因だと思うがフィギュアの破損が幾つか発生(Pathfinder Battlesはそもそも全体的に細いので破損が発生しやすいが)したというのも。
約20年振りとなる仙台入りの後、チェックイン後些事を済ませてから前日呑み会の待ち合わせ場所へと向かい、本日の呑み会の面々と合流して東京のDACでのとある件について当人に確認を取ったが…ほう、そうか。ならば以降は此方も相応の態度で対応することと決める。余談だが、相手の怒りの程度は正しく認識した方が良い。
それを除けば、以降東北の酒と料理を堪能してそれなりに楽しい気分で宿に戻り、軽く明日の準備を済ませて就寝となった。

 また、今回の参加で一番実感したのは、当然のことであるとはいえイベントの集客や傾向はその実主催者やその周辺メンバーのそれと地続きであるということだった。主催が私に変わったとはいえ年寄りの寄り合い場な竜舞亭が発端であるDAC愛知、イベントとしては巨大だが独立環境として成立…悪く言ってしまえば隔離環境または奇人変人の集う魔境な本家DACと比べてDAC東北は地元のフリーコンベンションと地続きであるからか、若くやる気に溢れたプレイヤーが多かった印象がある。

 とはいえ、それぞれにそれぞれの在り方や方向性があり、それを浅慮に舵切りしてしまうのもまたそれはそれではあるのだが…取り敢えず愛知は去年ほぼ方向性が決まったので、あの方向性(大部屋があるメリットを生かし、宿泊も含めて楽しめるコンベンション)で行こうかと考えているが。


0.:当日朝
若干早めに宿を出発し、タクシーを拾って会場があると思わしき場所へと向かうが、デパートと併設である為に開店時間前に入る手段が不明で周囲をうろつく羽目に。偶然会ったD16氏と共に入り口を捜し、結局裏手から入りエレベーターを使い会場へ入る…この辺りはちゃんとした案内が欲しかった(外に立っていた誘導役も「知らない」と言っていた)。
今回は1日だけの開催なので、比較的短めかつストーリー面も充実したシナリオを選択…だったのだが、一次募集時には1名、しかもNeile氏だけという有様で参加の取り止めも検討したが、幸いというべきか二次募集で満席となり、無事立卓することが出来た。しかし、掲示板でなんとなくそうなのではないかと思っていたが、参加するプレイヤーの1/3が若い女性かつ半数以上がほぼ初心者という昨今あまり余所では体験出来ない環境となった。その辺りが事前に理解っていたならば、プレロールドPCももう少しスマートな仕様にしていたのだが。

 卓に女性が多いのは良い事だと思われるかも知れないが、前回同じシナリオを遊んだ時もそうだったが今回のシナリオは性的なソレ以外でレーティングの問題が発生しそうな程度にはそういった描写が多い為、相応に気を使う事となる…個人的にはゴラリオン世界での宗教と結びついた奇異な風習を余すことなく示しており、非常に好きなシナリオなのだが。

ともあれ、今回の卓参加者は以下の通り。様々反省すべき点はあったものの、昨今あまり無い珍しい体験が出来た卓だった。
プレイヤー名前種族クラス
和菓子ヴィオレッタ=バーチェットハーフオークファイター(武器の達人)
プレロールドのファイター、グレートアックスで敵を薙ぎ払う重戦士。
グウェンダル=ウェラーハーフエルフスワッシュバックラー
プレロールドのスワッシュバックラー、GMの趣味でファルカタの使い手となった軽戦士。
(く)ずのタリウス=ホークマン人間レンジャー(案内人/都市レンジャー)
プレロールドのレンジャー、地元カーパッドの出身者で弓の使い手。
そめいFシーヴィス=アイアンサイドイフリットバード
オシーリオン出身で鞭使いのバード、パーティーの「知っているのかシーヴィス?!」係。
neileモンターニャ=キャステーロ人間クレリック(神聖なる戦略家)
シェリアックス出身のアスモデウス信者のクレリック、地獄からの使者を名乗る詐欺師。
あかしあトラオム人間ソーサラー
ニダル出身で夢紡ぎの血脈を受け継ぐソーサラー、隠れデズナ信者。
尚、以下はPathfinder Module『The Midnight Mirror』に関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。

2015年10月26日月曜日

2015年10月の竜舞亭第一例会の話。:Pathfinder Module - Daughters of Fury Chapter 2

竜舞亭Pathfinder第1卓(現時点ではもう1つあるので)ミニキャンペーンの第2回。前回助けたハーフオークのレンジャー”ヴェガジ(Vegazi)”と共にラストウォール辺境の町アーウィル・ステッドを襲うオーク”地獄の激怒”族の尖兵を撃退したところからの続きとなる。

今回の面子は以下の通り、今回も5人での開催となる。
プレイヤー名前種族クラス
ラインヴェノムハーフ・オークブラッド・レイジャー
額に鬼のような角の傷痕を持つハーフ・オークの傭兵。Vに目覚める。
Clareハルオイフリットスワッシュバックラー
短気な決闘剣士。心意気担当。
ちーアルタ人間モンク(Unchained)
三節昆を操る武僧。跳び蹴り担当。
えいちろむルーサー=ナッチェス人間クレリック
ゴルム信徒のクレリック。《挑発》する暇がない。
2xxPガク=シャラットフォークアーケイニスト
召喚術に長けたラットフォークの秘術使い。現在は仮の姿。
尚、以下はPathfinder Module - Daughters of Fury Chapter 2: The Border Standingsに関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。

2015年10月23日金曜日

DAC2015の話。:前日~当日朝

毎年恒例となったDACの話。去年の経験で高レベル卓は自分が死ぬというのが良く理解ったのと、一応初心者が無理なく入れる程度のレベルにしておかないと今後も踏まえて様々宜しくないという判断で今回は6-7レベル+宿命特徴という形式にしたのだが、去年にも続き多くの抽選漏れが発生してしまい、更に全くどの卓にも入れないプレイヤーが多発した状況が発生してしまったのはどうしたものかと…そもそもPathfinder RPGの日本での遊ばれ方を考えるに仕方無くはあるが。

 今回は既にプレイ済みのシナリオということで準備は過去リソースの再利用も含めて比較的順調に進んだが、出掛ける時間の都合やら様々(一番は替えの眼鏡を忘れたことだが)あり本当にギリギリの搭乗となった。比較的荷物は軽くした筈なのだがそれでも重い…まあ、立体マップセットが主な原因だが(その所為で後に地獄を見たが)。そして、地元から少々遠い駅に車を止めて(乗り継ぎの都合と駐車場が安いので)名古屋駅からいつもの新幹線こだまグリーン車に乗り込み一路東京へ向かった…迄は良かったのだが、電源無しWiFi無しの車両に乗ってしまった為(あるのはN700系のみ)、道中を暇に過ごすことに。品川で下車して新宿で乗り換え、参宮橋からオリンピックセンターへと向かうが…例年にも増して荷物が重くて死にそうになる。

 それでも何とか到着してチェックインを済ませてスタッフに土産を投げつけ時間に余裕が無かった為急いで前日呑み会の会場へと向かうが…前日のトラブルがあり、チェック漏れが発生してしまったことで数名の参加を断ることに。別ルート連絡手段のチェック漏れについては完全にこちらの落ち度なのでこの辺は以降の反省点とするが、結局動く人間が動かなければ何も決まらず(そして個人的には一番嫌いな状況でもある)、動く人間が高負荷で地獄を見る状況はそろそろ何とかして欲しいもんだが…この辺、空気を読まない輩にくだらないことを言われれば業腹にもなろうというものである(呑み会の予約関連の人間ではない、念の為)。

 そんなこんなあったが店の都合もあり7名にて代々木のひつじやにて、ひたすら呑んで喰ってPathfinder RPG界隈の話をして楽しませて貰った。どうしても普段の環境ではセッション後に酒を呑むこともだが、そもそも矢張りPathfinder界隈に限る話が出来るのも希なので非常に有り難い集まりとなった…この手合いの話題を一切の容赦無く出来る東北の熊が居なかったのは残念だが。規模的にもやはりこの程度で丁度良い。

 終了後、良い時間となったので宿に戻り風呂を済ませて速やかに寝る。同室者はTAKUMI、大西(敬称略)でもう1名は病欠となったのでそちらのベッドをGM特権で荷物置き場として活用させて貰う。

 翌日、隣の部屋のMIYA氏(ペンギンの方)を誘いいつもの展望レストランで朝食。話題が合ったこともあり結構色々話して朝食を終え、病欠となり欠員が発生した卓のプレイヤー関連を何とかする為に部屋へと戻り打ち合わせ。今回は部屋からWiFiが通じた為何とかなったが、相変わらず大ホールは電波的に死んでいたのと、部屋のSoftbank Wi-Fiが使い物にならなかったのでここで何とか出来なければ危ういところだった。
そして、何とか人員を確保出来たので荷物をまとめて出撃。

DAC2015の話。:Pathfinder RPG 『The Golden Watch -黄金の刻-』1日目

そして当日。直前迄急遽欠席となったプレイヤーの代理を捜す為に慌ただしかったが、それが終わってからは今回は環境が軽いこともあり、準備はそれほど時間が掛からなかった。あと、主催側が良い位置を準備してくれたからか、セッション中も周囲の声をあまりうるさいと感じる場面は無かった。

今回の卓参加者は以下の通り。まあ何というか個性的な面子が集まったものである。
プレイヤー名前種族クラス
現人虫エステル=ゴンタリオンスリパラディン(聖なる案内人、神聖なる従者 、誓約の聖騎士)/ブラッド・レイジャー(鋼の血、天上の者)
タリオン家復興の為にに養子として迎え入れられた姫騎士…というか脳筋女。
Jun仁星のシュウ人間モンク(Unchained)
NPCダーン=フォシムスの弟子。最高にハイな気分になりながら戦場を跳ね回る愉快なモンク。
シロウ![^皿^]アートン=シープビルハーフリングハンター(神の狩人)
相棒のセレスチャル・ライオン”ルネ”が主戦力のエラスティル信者。
千尋アルチュヌスティーフリング(オニ血統)アルケミスト(生体解剖者)/インヴェスティゲーター(Psychic detective)/ウォープリースト/Occultist(Battle host)/Medium(Relic channeler)
改造人間を自称するよくわからない生き物。複数のソートゥース・サーベルを操る。
アクタビンカナン=アノニマスハーフオークウィッチ(呪術交信者,垣根の魔女,傷の呪医)
経歴と記憶が不明な仮面の魔女。ちょっと天然気味。
まげ=えりくさレイン=ナーサスクアアシマール(アルコン血統)シャーマン(霊媒)
イオバリアにある小国の姫君を自称するヨグ=ソトース信者。
尚、以下はPathfinder Module - Tears at Bitter Manorに関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。

DAC2015の話。:Pathfinder RPG 『The Golden Watch -黄金の刻-』2日目

…鼾が。起床していつもの展望レストランが大混雑だった為にカフェテリアの方で朝食を済ませて再開。

5.ヴァーデュランの森
 変則的ではあるが、ここでレベルアップと昨日手に入れた諸々を金に換えて装備の購入とし、戦闘を再開させる。
2015年ということで疾走した地面に炎の痕跡を残す魔鹿デルゲス、蔦で敵を拘束するハングマン・ツリーが次々出現するが、デルゲスの一方をエステルが大規模ダメージで葬り、次いでハングマン・ツリーも片付けられる。
そして、どちらを経由するかという話になったが、指輪の件を片付けようという話になり、森の中央にある沼へと向かう。そこは滝壺になっており、シュウが女性が身を投げた滝壺へと指輪を放り込もうとしたところ、霊障によりシュウごと滝壺の中へと引きずり込まれそうになるがこれに耐え、更に〈知覚〉で20を振った為に(20以外では失敗だった)水面下に隠れていた巨大な透明魚ティゼールクを発見し、更にイェス・ハウンドを引き連れたハーピーの山賊達の襲撃を受ける。ティゼールクは長く伸びる舌でシュウを水面へと引きずり込もうとするがこれは失敗し、そのままカナンに眠らされて止めを刺される。イェス・ハウンドのうなりでルネが恐慌状態に陥り逃亡し、ハーピーの矢がカナンとレインへと矢が殺到するも、カナンがアッシュ・ストームで視線を遮り、シュウとアルチュヌスによりイェス・ハウンドが撃墜されたことでハーピィ達は撤退していった。


6.忘れ去られし兵士達
ヴァーデュランの森を抜ける間際、休息中にカナンそっくりの顔を持つ人喰いの人怪キャリバンに襲われる。一行が敵をエンタングルで捕らえ片付けていると、不可視の敵により襲撃を受け、セーヴを落とし次々と味方の姿が消える。敵の居場所を何とか掴んだアートンがストーン・コールで場所を燻り出すが、側面から突撃してきた黒い鴉の紋章が描かれた鎧を身に付けた”忘れ去られし将軍”のランスチャージを受けてレインが死に掛ける。もう一度彼らの呪いを受ければその存在はあらゆる記憶と記録から抹消されてしまう状況だったが、兵士達を倒したことで呪いも消え、将軍もエステルの悪を討つ一撃によって打ち倒された。
彼らはタルドールの”最初の探索”の時に行方不明となっていた兵士達で、森に立ち入った犠牲者を呪い、自分達の仲間としていた。将軍も犠牲者の1人だったが、”忘れ去られし者達”が滅んだことでエステルは彼が何者であるかを思い出し、その名であるジョシュア=タリオンの名を呼ぶことで将軍も己の名を思い出し、彼の名誉はここに取り戻され、エステルの因縁も解決された。


7.トリステザ邸への侵入
森の奥にある邸宅、トリステザ邸に到着した一行だったが、そのまま館へと侵入しようとしたところで突如地面から石のスパイクが発生し、門番のリグザーレスと、巨大な蜘蛛を引き連れたハーフフィーンド・エターキャップ”イェリリール(Yerril)”による待ち伏せを受ける。一行の中にカナンの姿を認めたリグザーレスは悲しみ、それでも強大な力を持ち、何処に逃げようとも決して逃げ切ることは出来ない母アノバイスに逆らうことは最早不可能であると悲観し、またカナンを唆し、再びこの”苦痛の邸宅”へと戻らせたレインを”灰色の時の主”と呼び激しく罵倒した。
一方で、母の命令でリグザーレスを裏切らないように見張っていたイェリリールはリグザーレスに母の恐ろしさを思い出させ釘を刺していたが、シュウの跳び蹴りを喰らって朦朧化して止めを刺され、残る大蜘蛛達も片付けられた。DR持ちのルネを敷物にしてスパイク・ストーンズで覆われた床面を避けたエステル達をリグザーレスの近くに潜んでいたリーチルートが彼らを迎撃するも、悪を討つ一撃により真っ二つにされ、後には罵倒する女の(醜い)戦いが残された。
しかし、リグザーレスの方にこれという打つ手もなく降参し、元凶であるアノバイスを必ず倒すという約束で彼女の自害は阻止出来たが、依然としてレインへの憎悪は消えず、「先を見て絶望してこい」という捨て台詞を残して黙り込んだ。
リグザーレスが許されたのは、行方不明だったドルイドやレンジャー達がリーチルートの犠牲になっており、それは彼女自身が命令したのではないのかと聞かれた事に関して「そもそもリーチルートは植物ではなくアンデッドなのでドルイドである私の命令は聞いてくれない」という残念な返答だったこともあるかも知れないが、恐らく多くは外見の問題だろう。


8.トリステザ邸1階
玄関前にあった罠を解除し、屋敷内へと侵入しようとした一行だったが、そこに待ち構えていたシャドウ・マスティフ”黒い舌(Black Tongue)”の唸り声を受けてセーヴに失敗したルネが逃亡する。そして何とかこれを倒すも、今度は扉の隙間から沸いた影、シャドウ・ラット・スウォームに襲われる。非実体のスウォームである為に倒すのが難しかったが魔法の殴打武器という名の拳でシュウが連打して片付けるも、今度は暖炉に潜んでいたウェアラットの暗殺者”デュルヴァン(Dulvan)”の急所攻撃を受ける…暗殺はもう少し条件が緩ければ使いやすいのだが。
しかし、暗殺を失敗してしまえば多勢に無勢でデュルバンは気絶させられ、身ぐるみと情報を差し出すことと引き替えに命だけは助けられる。デュルバンもアノバイスには辟易していてようで、次の階にはルエルサという新入りの女性が居ることやフリンの実験室そのものは地下にあり、屋根の煙突からしか侵入できないことなどを一行に教えた。ゴースト・タッチ能力を得られるアミュレット、シャドウ・ラット・スウォームを呼び出すことが出来るブーツなどをデュルバンから奪い取り、隣の食堂で霊障を受けたが全員ディレイ・ポイズンを使用していた事で難を逃れたりしながら一行は上の階へと向かった。


9.トリステザ邸2階
2階へ上ると、展示室側の扉が開いており、そこにはアートンの友人であるルエルサが禍々しい鎧に身を包んだ姿で立っていた。皆の制止を振り切りかけて行くアートンを《強打》+善を討つ一撃+コンダクティヴ能力、つまり全力のロング・ソードで切り捨て、同時に向かい側の図書館の扉が開き、遺失物として依頼のあった流砂のローブに身を包んだヴェネダイモン”シャイセラ(Shaysera)”が、そして迎撃しようとシュウがシャイセラへと迫ったところで壁を抜けて出現したかつてこの屋敷で無残な死を迎えた女性”ケイトリン=デヴェアック(Caitrin Deveaux)”のエフェメラル・エコーが出現した。
シュウがシャイセラを討ち取り、そのまま運良く手にしていた先程入手したアミュレットを使いケイトリンも討ち取り、そしてルエルサはアートンの頼みもあり殺されず無力化され、後の判断はアノバイスを倒してからということになり、アートンはルエルサから剣を受け取り、共に戦うことを誓った。

ルエルサの居た部屋にはアノバイスがタルドールの開拓時より行ってきた悪行の数々をまるで誇らしげなトロフィーのように書き連ねた樹形図”裏切りの家系(断絶)図”を見たことでレインは己が何者であるかを思い出し、上に待ち構えている何かの存在を感じ取ると一行と共に上の階へと向かった。


10.トリステザ邸3階
3階に昇った一行は、窓の外に有り得ない風景、荒廃したアブサロムの町並みと到る処で白昼堂々と強盗や暴行といった凶行が行われる様を見る。部屋の中央ではタルドールの貴族風に着飾ったケレッシュ人の男が優雅にティータイムを楽しんでいた。「あんた誰なの?」と聞くレインに笑いながら「何ボケたこと言ってるんだ、愛しの我が娘よ?」と真顔で返す男(余談でも言ったが、正確には娘というより「仮面」の1つという気もするが。尚、レインの経歴自体は実在している)。
そして”ケレッシュ人の男”ことニャルラトホテップは、もしも一行がここで敗れたならば、外の光景は現実のものになるということと、やり直しそのものはアノバイスではなくレインが原因であり、出来るやり直しは今回が最後であることを告げ、それでも一行がレインと共に戦う意志を見せた為にささやかな祝福を与え、一行を見送った。

 此処は流石に大きく弄ったが、元シーンは「円環する時間」の発想を得る切っ掛けになった場面でもあるので、ある意味ここが原点とも言える場所である。


11.トリステザ邸地下
地下に降りた一行は、既に襲来を予見していたティールガン=フリンによるキャリバン、ペイル・ストレンジャー、見習い錬金術師による待ち伏せを受けるが、レインの神話級ヘイストで強化された一行は敵を圧倒し、研究室を早々に抜け出した先で暴走したアルケミカル・ゴーレムに襲われる。しかも、敵の襲来に反応したアノバイスが放ったクゥストダイモンとハイドロダイモンに囲まれ絶体絶命の状況となるが、ハロウ・カードと神話級ヘイストの効果で敵を切り刻み、更にハイドロダイモンはカナンのアッシュ・ストームで視界を遮られ滑空飛び掛かりを阻止される。
しかし、転移した神話級エロダイモン(相変わらずエロダイモンという名前だけで笑いが取れる)アノバイスが転移し、猛威を振るい始めるとそれらの優位も全て吹き飛ぶ。エステルの《輝ける突撃》を受けても斃れず、逆襲の神話級《強打》の一撃で即死圏内へと叩き込み、高いACがあらゆる攻撃を妨げる上に”二重のイニシアチブ”で2回行動、しかも繰り返される時間の記憶を保持している為、高レベルのメイジ・アーマー・ポーションをフリンに作らせてヘイストを保持し続けるというメタ対策も兼ね備えており、目論見通りレインの放ったディスペル・マジックはメイジ・アーマーを解呪してアノバイスはヘイストを保ち続ける。しかし、カナンが放った《呪文粘着化》グリッター・ダストで視界を潰され(実際は神話級《鋼の意志》があったので、セーヴはそれぞれ2回振るのだがすっかり忘れていた)、その隙を突いた攻撃を受け倒され、ここに長きに渡りタルドールの人々を破滅へと導いてきたエロダイモン”アノバイス”は滅び、その野望も潰えた。

そして当然の如くレインは時間を先に進めることを選択し、正しき刻にして未来在る時間、即ち”黄金の刻”は取り戻されたのだった。

セッションとしては後半が急ぎ足となってしまい、今一つロールプレイの方面で薄味になってしまった上に時間オーバーとなってしまったのは何とも申し訳無かった。個人的には矢張りこの辺りのレベル帯で色々やるのが楽しいので、次回も恐らくこの辺りの話になるだろう。

DAC2015の話。:2日目懇親会~翌日

写真はセッション中の他卓とか、マスタースクリーンの裏とか色々。

 セッション終了後、懇親会には参加したものの場所を聞いて厭な予感はしていたが案の定狭い空間に詰め込まれ疲れもあり人酔いで気分が悪くなった為前日と同じくあまり他卓の人と話すことは出来なかったが(ついでに言えば料理も少なかったが)、紹介したい人に紹介したい人を引き合わせることが出来たのでまあそこはそれか。

 結局懇親会の終了後、また前日と同じ店に行き飲み足りない食べ足りない話し足りないPathfinder勢とかと焼き鳥三昧だったが、来年も店が残っているならここで良いなあというぐらい良い店だった。

 翌日、名古屋連中と新幹線迄時間があったのでどうするかと相談しつつ宅急便で荷物を送ろうとしたが、25kgを越えていた為に集荷場へ直接持ち込まなければならなくなった為地獄のデスロードが開始される…素直に荷物を分けて送れば良かったか。その後、朝食を済ませて新宿のイエローサブマリンへと移動すると見たような顔ばかり集まっており、どうせならと人を集めて最近話題の裏秋葉原で日本酒ソフトクリームをと思ったが、肝心の店が祝日休みだった為に急遽予定を変更し、以前にも行ったPizza Bar裏秋葉原の方へ向かい、昼間から酒を呑む駄目な大人のランチを堪能する。サイトで見た程悪い店でもなく、むしろどちらかといえば好みの店(去年冬にも来た店だが)だった…ただ、こちらは新幹線の都合もあり長居出来なかったが。矢張り帰りはチケットを取らないでおくべきだった。

 そんな感じで今年もGMとして遊んで呑んで食べて話すだけの遠征だったが、充分に堪能出来た。大体このぐらいのレベルが個人的にも一番扱い易く楽しめるので、次回もこの辺りで何かやりたいと思っているが。

2015年9月25日金曜日

2015年09月の竜舞亭第一例会の話。:Pathfinder Module - Daughters of Fury Chapter 1

今回よりメンバーを一部入れ替えての開催となる竜舞亭Pathfinder卓だが、まずはルールとレギュレーションに慣れて貰う為に短めのキャンペーンを行おうということになり、低レベルかつそこそこの長さがあり、かつ構造として単純な(あと、プレイヤーがいずれも未プレイ)シナリオを、ということでDaughters of Furyを選んだ(掲示板での評判があまり宜しくないのが気になるが)。

今回の面子は以下の通り。何らか都合が合えば、また6人体制に戻したいところではあるが。
プレイヤー名前種族クラス
ラインヴェノムハーフ・オークブラッド・レイジャー
額に鬼のような角の傷痕を持つハーフ・オークの傭兵。未だVが目覚めていない。
Clareハルオイフリットスワッシュバックラー
短気な決闘剣士。心意気担当。
ちーアルタ人間モンク(Unchained)
三節昆を操る武僧。気を使う担当。
えいちろむルーサー=ナッチェス人間クレリック
ゴルム信徒のクレリック。《挑発》担当。
2xxPガク=シャラットフォークアーケイニスト
召喚術に長けたラットフォークの秘術使い。叫んだり雪玉を投げたりする。現在は仮の姿。
尚、以下はPathfinder Module - Daughters of Fury Chapter 1: Hell’s Quarryに関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。

2015年9月17日木曜日

Pathfinder Battles-ICONIC HEROES BOXED SET I~IIIの話。

今年初旬から3ヶ月連続で販売開始されたPathfinder Battles-ICONIC HEROES BOXED SETだが、定期購入には含まれていなかったものの例に依って購入している。


各Boxの構成としては、それぞれにアイコニックキャラクター5体とそのお供が1体入っており、更にPathfinder Adventure Card Game用のカードが6枚付属している。残念ながらCard Gameには手を出していないので効果は実感出来ないが、これらのキャラクター専用カードはそれなりに強力らしい。

 そして、折角なので手持ちの旧版各Iconic Charactersと並べてみた。左が旧、右が新となっている。

第1弾のラインナップは以下の6体。
VALEROS, ICONIC FIGHTER /SEONI, ICONIC SORCERER
SAJAN, ICONIC MONK /SEELAH, ICONIC PALADIN
LINI, ICONIC DRUID &DROOGAMI, SNOW LEOPARD

 旧IconicのBEGINNER BOX HEROESもそれなりの出来だとは思ったが、ICONIC HEROES BOXED SETの方が全体に頭身が高く、また顔はきちんと彩色されており細かい紋様も印刷で再現されている為出来は良い(というより、Battlesの出来が…特に最初期のSEELAH)。


第2弾のラインナップは以下の6体。
KYRA, ICONIC CLERIC /MERISIEL, ICONIC ROGUE
EZREN, ICONIC WIZARD /AMIRI, ICONIC BARBARIAN
HARSK, ICONIC RANGER&BITER, BADGER ANIMAL COMPANION

 Biterのみ旧版無し。こちらは造型の細かさこそICONIC HEROES BOXED SETの方が良いが、一部フィギュアは旧版もなかなか良い出来だと思う。因みに旧版MERISIELの顔がちょっと酷いが、実は目の表現は旧版の方が正しい(白目が無い昆虫のような瞳)。


第3弾のラインナップは以下の6体。
ALAIN, HUMAN CAVALIER /ALHAZRA, HUMAN ORACLE
IMRIJKA, HALF-ORC INQUISITOR /DAMIEL, ELF ALCHEMIST
BALAZAR, GNOME SUMMONER &PADRIG, EIDOLON

 全体にそうなのだが、新版の方が造型が細かく構図がダイナミックなものになっており、Wayne Reynoldsの描く雑多な、だがいかにも冒険者然としており性格やクラスの特徴も反映された装備イラストが忠実に再現されている。

 総括としては、価格は手ごろとは言い難い(6体で30$)が、過去のフィギュアは値段が上がる一方(例外はあるが、単品のBattles Iconicは大抵レアなので高くなる)であり、そもそもの出来はそれなりに良いのとPathfinder Adventure Card Gameを遊んでいるならば強いカードを入手出来るのでそう悪い買い物でも無いと思う。

2015年9月16日水曜日

Pathfinder Battles-Dungeons Deepの話。

到着は随分前になるPathfinder Battles-Dungeons Deepだが、Premium miniatureがGargantuan Red Dragonであれば買わない道理もないということで今回も予約購入。

大型フィギュアの背後に他のフィギュアを突っ込むこの包装方法だが、今回に至り共用無し、全て大型サイズとすっかり開き直った様が見て取れる…穴開けてストローで保護はどうかと思うが。


小型と中型について、造型は良いが塗りについては見ての通りベースとドライブラシがあるかないかといった程度で良いとは言えない…但し、Dark Tapestry系だけはやけに出来が良いが。


大型は良い出来で、扱いの難しい飛行系も1つだけなので破損も少なかった。ただ、微妙に使い処に困るラインナップだが。


レアフィギュアは何故これ? という気もしないでもないが。IconicはSummonerのBalazarとエイドロンのPadrig。


大型の方はゴーレム2種とDaughter of Urgathoa、そしてVeiled Master。


そして、Rareとしてmap上に置くオブジェクト系のフィギュア。全体にそうだが、香炉辺りはもっと数が欲しい。


Premium miniatureであるGargantuan Red Dragonだが、出来は素晴らしい。ただ、塗りが大雑把なのでもうちょっと手を加えたい。これでPaizo製品のみでSmallからGargantua迄のRed Dragonが揃ったことになる。