2013年7月24日水曜日

2013年07月の幻想TRPGセッションの話。:Pathfinder Module:We Be Goblins!

 最近様々な理由で(基本はDAC愛知関連だが、並行して職場の事情が色々)忙しかった事も理由の1つだが、折角フィギュアセットが届いたのと、そして何より龍舞亭にて次回より開催するAdventure Path"Jade Regent"の前日譚の1つであると説明にあった為に今回は異色の公式シナリオ"We Be Goblins"を使用してのセッションとなった。

 今回の面子は以下の通り。実際のところWe Be Goblinsは4匹の作成済みゴブリンで遊ぶ話としてセッティングされているのだが、今回は若干アレンジを加えて5人目を追加したところ、募集の方にも5人集まりここのところにしては珍しく5人卓でのセッションとなった。
プレイヤー名前種族クラス
DA☆MA”どで悪”リーテゴブリンファイター
大きな頭が特徴的なパーティーの紅一点? 弱い者いじめが大好きなメイン壁。
ハッピートリガー”すね切り”ニルプスゴブリンファイター
騎乗のゴブリンドッグを失った元ゴブリン騎兵。長柄武器ホースチョッパーを振り回す撃墜屋。
makkou”傷口ペロペロ”チュッフィゴブリンローグ
顔に醜い痘痕を持つローグ。途中から隠密射撃による急所攻撃に目覚める。
waiz”ザロンジェルっ子”プーグゴブリンクレリック
犬殺しと火の神ザロンジェルを崇めるクレリック、その実体は放火魔
2xxP”爆発しろ”モグマーチゴブリンアルケミスト
1人だけ彼女持ち設定だった為に「爆発しろ」と言われ続けたアルケミスト。爆発大好き。
and...
尚、以下はPathfinder Module『We Be Goblins!』に関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。
しかし、このコンベンションに来る度に思うが、萌えキャラグッズを毎回拝んでいる気がする。


0.リックトード族の英雄達
今回は特殊な、ゴブリンを遊ぶシナリオということもあり、その辺りも踏まえてプレイヤーを歌わせたりしながら(キャラクター紹介にそれぞれの主題歌が書いてある。そしてGMはリックトード部族の歌を歌う)自己紹介等を終えてロングスピアを構えた山賊やレイピアを佩いたその首領と戦う早速いつものチュートリアル戦闘へ。囲んで殴るもリーテの出目が悪くなかなか敵にダメージを与えられず、またこちらの出目が割と良かった為にえらく苦戦していた。

 因みに今回よりハロウカードの星(判断力)に「出目10扱いの効果」を実験的に加えてみたのだが、結構好評だった為に以降はこれに変更しようと思っている。


1.ゴブリンのバカ騒ぎ
そして一行が戦利品を手にリックトード族の町へと戻ると、族長から呼び出しを受ける。というのも文字を書くと魂が抜かれると信じているゴブリン達にとって忌避すべき罪人”落書き顔”は町から追い出したものの、その呪いを払う為には祭りをせねばならず、更に”落書き顔”が隠していた地図からこの宴にぴったりの素敵な”花火”が大量にありそうな場所が記されており、族長はこれを取ってこいと一行に命じ、その前祝いとして一族を上げての盛大な宴が開催され、その中で様々なゲームを行い、勝利者には族長のとっておきの宝を特別に貸し出そうということになる。

ゴブリンを喰い殺すと言われている魔猪を乗り回す「"鳴き立てる"ノルド(実際はただの子豚)の舞」には新たな騎乗が欲しいニルプスが参加し「竜の作りしひょうたん」(エリクサー・オヴ・ファイアー・ブレス)を勝ち取り、ゴブリンですらその食感には閉口する「マジ早くブル・スラッグ袋を食え」競争にはリーテが毒を気にせず飲み込み不調状態となりながらも、対してプーグは慎重に食べて強力なホースベインイヌワギリー(ドッグスライサー)&ウマップタツ(ホースチョッパー)”ゴージ・オヴ・グラットンズ(大食漢の喉)”をそれぞれ獲得、隠れた鬼を皆で殴る「かくれ殴り」にはチュッフィが参加して自重しない数値26を叩き出して〈知覚〉-1では振る間もなく見つける事が不可能となりブーイングを浴びながらは「これでお前の山登りも一人前リング」(リング・オヴ・クライミング)を借り受ける。そして狂気の発明品”錆びた耳齧り”に挑戦したモグマーチはリデュース・パースンのエキスを飲む事で難なくこの装置をくぐり抜け、「族長の個人的超便利ローブ-だって便利だもん」(はしご1 つ、三脚、蹄鉄、メガホンが入ったローブ・オブ・ユースフル・アイテムズ)を見事に貸与される。

 こうして宴を終えて、いよいよゴブリンの勇者達は族長からに"落書き顔”の残した花火の残りを与えられ、追い出される形で冒険を開始することとなった。


2."ゴブリンの子供をたくさん食らう多足"
ブリンスタンプ湿原で不調状態でぶーぶー言うリーテを先頭に先を進む一行だったが、途中で蜘蛛の巣に覆われた森を通り抜けることになる。その時、噂に聞く”(省略)多足”が〈知覚〉判定に失敗したプーグの背後より音もなく迫る。
しかし、所詮は多勢に無勢で敏捷力の高いゴブリンには得意の糸も当たらずにあっけなく撃退され、貯め込んだお宝も奪われる。ハーフリングの荷物と思わしきものの中から甘草フレーバーのタフィ(キャンディの一種)を入手し、その味はリーテの不調状態を癒すのに十分な味だった。


3.カイジツの難破船
そうしてとうとう辿り着いた難破船の前には、ゴブリン・ドルイドの飼う巨大な軍馬”踏みつけ”ががやがやと騒がしいゴブリン達を踏み潰そうと待ち構えていたが、これは先程高品質ショートボウを入手したチュッフィの〈隠密〉からの急所攻撃とニルプスの一撃で文字通り真っ二つにされた。
甲板へと上るタラップに仕掛けられた蜂の巣の罠を看破してくぐり抜け、上甲板で待ち構えていた鎖に繋がれた犬達に熱狂したリーテとニルプスが襲いかかり蹴散らしたところ、背後のドアより一際大きなウォードッグが飛び出し、リーテの頭を噛み砕こうと襲いかかり、紙ろうそくの閃光も頭を上にそらして無効化されるも、難なく撃退される。
犬の飛び出してきた部屋の中は調理室になっており、今まさに鍋で煮込まれている手と南京袋からはみ出していた落書きのされた頭を見て彼の運命を知る。しかし、ここには目的の花火は無かった。


4.同族喰らいのヴォルカ
目的のお宝である花火を求めて船室へと踏み込んだ一行だったが、待ち構えていたヴォルカの相棒”長舌卿”(ジャイアント・トード)の舌によってリーテが部屋の中へと引きずり込まれ、更に3体のドッグを盾にバット・スウォームを召喚されチュッフィとニルプスに襲いかかり、チュッフィがわずらわされて吐き気状態に陥る。

ニルプス、チュッフィ、リーテが次々と倒され、あわや全滅の危機かと思われたがバットをモグマーチの爆弾で蹴散らして更にロケット花火の直撃がヴォルカを襲い、プーグがリーテとニルプスを回復させ、自身のハロウ・カードで回復したチュッフィの矢がヴォルカに刺さり、満身創痍に。

しかし、自力で回復したヴォルカがニルプスにプロデュース・フレイムの拳をボディががら空きだと言わんばかりに叩き込んで再昏倒、しかしダイストレイを交換したからか出目が良くなったリーテの一撃を受けてヴォルカも倒され、残された長舌卿は悲しみのあまり自害すべく窓板を割って飛び出していった。

そうして、箱いっぱいの花火を手に入れてご満悦の一行だったが、ロケット花火の威力に酔ったモグマーチの提案により、族長の家にこれを打ち込もうという話になって下克上が達成される。
そして、調子に乗った彼らは…


5.サンドポイントのパスファインダー達
勢いに乗ったリックトード族の英雄達は、思い上がり自分達なら今こそバード・クランチ族が達成出来なかった長脛達の街を征服する事が出来るに違いないと一族を率いてサンドポイントへと攻め入る。
しかし、そこに待ち受けていたのは、シスルトップの冒険(Rise of the Runelord#1)を経て3レベルに成長したアイコニックキャラクター達だった。

「ヒーローではなくなった」ゴブリン達は英雄の運命を失った為にハロウ・カードを取り上げられて(それでも2枚残したが)、今やサンドポイントの守護英雄と呼ばれる迄となったアイコニックキャラクター達はハロウ・カードの加護を得てこれを迎え討つ。

(何故か異様な執着を燃やす)プーグによってソーサラーのセオニを真っ先に潰すべきだという指示が出され、リーテとニルプスが迫るが、出目が奮わずあと一歩のところでカラー・スプレーのセーヴを落として戦闘不能に。ハークスはモグマーチの爆弾とチュッフィによるロケット花火を受けて危うくhp1迄追い詰められたが、カイラのキュア・モデレットウーンズで体制を立て直し、ハロウ・カードを使った待機アクションによるカウンタースナイプでチュッフィを倒す。更にカイラによるとどめの一撃によってリーテはその大頭を切り飛ばされる。

メリシエルは全身に仕込んだダガーを次々と投げ爆弾を投げようとしたモグマーチを仕留め爆散、プーグはニルプスを片付けたヴァレロスの双剣の連撃クリティカルを受けて真っ二つに切り裂かれた。

こうして、リックトード・ゴブリン族は壊滅した。しかし1匹いれば30匹は居ると言われているゴブリンのこと、きっと似たような姿をした連中が近々姿を現すことだろう。
戦え、ゴブリン達! 生き残れ、ゴブリン達!

 最後は流石にやりすぎかとも思ったが、プレイヤー達からすると早々経験出来ないような戦闘だったようで非常に楽しんでいた。
また、「無理ゲー」と言われていたが、ハークスはhp1迄、セオニは4迄追い込まれていた為に運があれば行けなくもない辺りPathfinder低レベルセッションの恐ろしさといったところか。



 余談だが、もしコンベンションにて立卓せず、プレイヤーになってしまったどうするべきかというのはTRPGがそれなりの人数を求められる形式である以上常について回る問題だが、そういう場合に出来る限りそうなったプレイヤーを楽しませ、また次も遊びたいと思わせる事こそがマスターを担当する者にとっての義務であるのは間違い無いだろうし、そうしたいと思っているがなかなか難しい。今回も無事に楽しんで貰えたのであれば幸いだが。

0 件のコメント:

コメントを投稿