2014年1月27日月曜日

2014年01月のPaizo定期便の話。

今年も月中発送月末到着のPaizo定期便が発送…無事到着したのだが、前回書いた通りここ最近のPathfinder Battlesの質があまり良いとは言えなかった為Battlesの定期購入を打ち切るかどうか思案中の今回である。
因みに今回、追加注文した為に色々付いて来たのでその辺りも。

・Pathfinder Pawns: Bestiary 3 Box
・Pathfinder Cards: Chase Cards 2: Hot Pursuit!
 相変わらず巨大以上のクリーチャーは入っていないものの、Bestiary3 Boxはこれから役立つ為有り難い。Chase Cards 2はランダムな障害(とそれを回避する為の判定)を提供するもので、便利で面白そうなのだがこちらの環境では使いづらいのが難か。


・Pathfinder Adventure Path #77: Herald of the Ivory Labyrinth (Wrath of the Righteous 5 of 6) (PFRPG)
 ワールドウーンズを舞台とする冒険も終盤手前、Paizo blogで公開された記事にもあったが冒険の失敗が即座に世界の破滅を意味するキャンペーンだけあり、Lv15開始/Lv18終了と非常に高いレベルで息の詰まるような攻防が繰り広げられている…しかし、シナリオボス絡みでDiablo2辺りでも見たようなシチュエーションが重要な要素としてあるのだが彼方の連中はこういうのが好きなのだろうか?


・Pathfinder Campaign Setting: Osirion, Legacy of Pharaohs (PFRPG)
・Pathfinder Player Companion: People of the Sands (PFRPG)
 そろそろWrath of the Righteousも終盤ということで次期キャンペーンの舞台となるオシーリオンと其処に棲まう様々の本。前者には河の悪魔こと巨大クロコダイル・ヘトコシュのデータも掲載されており、後者には生ける石の守護者こと新プレステージLiving Monolithと伝説の秘薬サン・オーキッド・エリキサーを造るThuvian Alchemistが紹介されている。


・Pathfinder Battles: Builder Series: Undead Horde Display
Builder Seriesの2作目。前回と同様に1パック1フィギュアが入っている仕様で今回はアンデッド特集。ラインナップは大半が過去の再販リペイント品だが、一部新造型が混じっている。
出来れば大量に欲しいスケルトンと新造型のイラスト版の愉快なゾンビはもう少し欲しかったが(大体1ケースにコモン3つ、レア1つずつ入っているがゾンビが2つしか入っていなかった)。


・Pathfinder Battles: Red Dragon Evolution Boxed Set
これも前回と同様に中大超大型の3種類のレッド・ドラゴンが入ったセットなのだが、残念ながらと言うべきか中型は過去に出た大型レッドドラゴンの台座変更バージョンで、しかもD&D Miniaturesにほぼ類似の(更に言えばあちらの方が造型は良い)造型のものがあり新鮮味は無い。

但し、大型と超大型は新造型かつしかも超大型はイラストそのままの造型となっておりなかなか見応えがある。

取り敢えず紅白揃えておめでたい感じに…1月末の更新だが。

Pathfinder Battles:Wrath of the Righteousの話。

そして毎度ながら荷物の大半を占めるPathfinder Battles。少し前のPaizo Blogにて前のセットの塗装に問題があったことは認識しており、改善はしたという記述があった。
だが、残念ながらあまり改善されているとは言い難い。

 今回もアクリル柱による飛行クリーチャーが多数入っているのだが、以前にも増して破損件数が多かった。

これはそもそもサイズの限界に挑戦するような箱詰めがされている(外から見て箱が変形しているのが理解るレベル)為に外力が掛かりやすいのと、フィギュア固定用の針金で止める部分に力が掛かりすぎていること、そして或いはアメリカの大寒波(アクリルは温度差に弱いので)の影響もあるかも知れず。

 しかし、流石にUnique BalorのKHORRAMZADEHのこれはやりすぎだろう(中型フィギュアはブリスターの裏側に押し込まれていた)。

小型、中型についても相変わらずで、造型は申し分無いのだが塗装に難があるのも相変わらず。ただ、今回はテーマ的にデーモン/デモダンドを多く扱っている為、羽根持ちが多く嵩張るのが難。

大型は飛行している奴が多いのでアクリル棒が多用されており、その為見栄えはするが破損も多い。流石に特殊とはいえLOCUST DEMON辺りは1/3体しかまともなのが無かったのには些か閉口したが。

今回のPromoはワールドウーンズの主でありWrath of the Righteousの最後で戦うであろうDESKARI, DEMON LORD OF LOCUSTS。今回も分割は無しでこいつも台座からアクリル棒が伸びている。造型は本当に良いが、使える機会があるかどうか。

 そして以前にも言った通り、容量的にも金銭的にも余裕が無いのでフィギュア定期購入は今回で終了し、以降は単品買いに切り替えていく予定である(容量確保の為にDAC愛知辺りでフィギュア大放出とかをやるのも良いが)。

2014年1月26日日曜日

2013年の年末と2014年の年始の話。

 1月も終わろうという頃だが。

 去年末から年始にかけては休みが短め(とはいえ12/29~1/5迄あったが)で精神的にも些か低調だったので年末に東京に出た以外は高く積み上げられたタスクの消化に忙殺されていた印象しかない。

●12月28日
仕事納め。貰えるモノを貰っているので贅沢も言えないが、せめて午前中には終わって欲しかった。その後、いつものほうらいせん吟醸工房へと車を駆り年末年始の生酒と生蕎麦を買う。丁度新酒に当たった為、独特の微炭酸による刺激のある酒を楽しむことが出来た(好き好きあるが、個人的には結構好み)。


●12月29日
 朝から冬コミーに参加すべく東京へ…とはいえ1日目は参加しないが。到着後に東京勢おすすめの店である東京駅ビモンで昼間からワインを入れながら昼食を済ませて満足。食事前に冲方丁の”新装版マルドゥック・ヴェロシティ”を読了したが、「疾走しながら虚無の爆心地へと堕ちて行く」終盤の展開は他で味わえない素晴らしさがある…前回より結構間隔があったので途中、特に4/4連中の最期は結構忘れていたが。因みに最初の読了の時もランチに肉を食いながらだった気がするが、あの時は終盤の展開に当てられ体調を崩し大変だった。

上野の常宿予約を取り損ねた為に水道橋に宿を取ったが若干歩く他は広い風呂があり、サービスも良く概ね好印象。夏は上野公園巡りがあるのであちらを使いたいが、施設の多くが閉館する冬には良さそう。

夕方より東京のd20勢と新宿炉端カバにて呑み会。無理を言って付き合って貰ったところもあり恐縮でした(直前に風邪にやられて食について考えるだけで酷いことになりその辺りをずずず氏に丸投げにしてしまった事も含め)。日本酒がおいしかった(時節柄かメニューの多くが品切れだったのが残念だったが)為につい飲み過ぎて要らん事を喋ったのは朧気に覚えている。そして帰りの電車を乗り過ごして気が付いたら千葉だった為焦る(終電に乗って何とか宿に戻れたが)。


●12月30日
 昼前よりビッグサイトへと向かい、非電源系を物色しながら去年買い逃した立体障害物を入手する。そして幾つかのサークルを見て回りながら出版物の電子化について聞いて廻るがこの辺りは以外と進んでいないようで、大抵「作っていない」という返答が返ってくる。この辺りジオ亭通信社(かつて活動していたRuneQuestのサークル)は先を行っていたなあと感心する。何せタブレットPCどころかミニノートPCが出始めた頃にサマリーの印刷とpdfを揃えて売っていたぐらいなので。
夕方よりいつもの面子で集合して新宿のロシア料理店スンガリーにて忘年回。個人的な趣味である「どうせなら高い店で良いモノを喰いたい」という動機で集まったこの回も若干欠員は出るが夏冬毎回開催されており、実に居心地が良い。
今回は(といっても最近ほぼ参加していないが)カラオケも無かったので早めに解散となり宿へ。風呂の後で夜食に夜鳴き蕎麦を啜ってベッドに倒れ込む。


●12月31日
 どうもベッドの硬さが身体に合わないのか眠れた気がしないが兎に角起床しビッグサイトへ。薄くてエロい流行り物の本を買うでもなく適当に巡っていたが、西館の趣味とセンスが合致した本に魅了される。以前タモリ倶楽部で紹介されていたタルタルソース本や醤油本等も目に付いたが(C2機関の本も期待していたが今回はそっちは無しというのが残念だったが)、個人的に気になっていた月刊lolliloopのボードゲーム本を購入して会場より脱出。最近見栄えの良さ、読みやすさといった要素は強い求心力となるのを実感しており、そういった面で本を見るとまた違った認識が出来るようになるというのを実感出来たのは大きな収穫だった。

築地で寿司と洒落込みたかったが大行列につき断念して巡り巡って東京駅で天丼となる。
その後昼過ぎに名古屋行きのグリーン車に乗り込み早々に東京を離脱中に小島秀夫の”僕が愛したMEMEたち”を読了。「美味しいものを美味しそうに見せる」という当たり前の事すら最近はなかなか経験出来ないが、兎に角何か読む本を探していたのでその指針を示してくれたこの本は非常に有り難かった。
昔と比べるにコミケそのものよりもそのついでに友人達と呑んだり観光したりに主な目的が移行しているのは歳故といったところだが、まあそういうものだろう。


●1月1日
 昼前より起き出して親戚一同への年始挨拶と寒い懐よりお年玉を子供達に渡し終え、昨日の疲れも抜けぬままに昼より酒を呑む…ただ、年末の体調不良もあってかあまり酒は進まなかったが。

Dwarven Forge's Game Tilesを塗装した話。

そして、年始休みの大半を費やして行っていたのが以前購入したDwarven Forge's Game Tiles: Revolutionary Miniature Terrain Rewardの塗装だった。それ以前にも平地タイルだけは塗装していたのだが、集中して行うには良い機会で全塗装を敢行。

塗り方としてはこちらのページの動画にもある通り大型の筆を使用し(使い潰すぐらいの作業となるので安物のナイロン筆で充分)、含ませた塗料を若干落として(エンボス付きキッチンペーパーが良い)ひたすらドライブラシで凸部にガシガシ塗料を塗るというよりも載せるというやり方で、ベースの造型が良いのでこれだけで充分雰囲気が出せる。逆に全体に塗ったものは「新築の壁みたい」と不評だった。
水で薄めすぎると弾かれる為にシタデルカラー(近所で旧色が安売りしていたので購入した)を原液で使用したが、3セット+ボーナスを塗るのに1瓶をほぼ使い尽くす。

 一応塗装前のパーツ洗浄も行ってみたが、塗装の具合にあまり大きな違いは無かった(金型成型の場合あまり離型剤を振らないのもあるが)ので半分ぐらいは洗浄をしていない。ただ一部パーツには大きなガス焼け跡があったので、その辺りは洗浄すべきだったかも知れないが。

また、先程のページの表"Paint Test Result Chart"にもある通り、この素材にシタデルカラーを直塗りすると若干べたついたような感触が残るが、これは後で適当な別メーカーの塗料(私は手元にあったREAPER Master Colorの黒を使用)でウォッシングを行ってよく乾かせば(例の乾燥機を使用。100円ショップで12cmぐらいの高さがあるA4サイズ用書類ケースを棚代わりに出来る)消える。
色については床面はFortless Grey1色、壁はCodex Greyの上からエッジにDheneb Stoneの2色で塗ったがあまり違いは出ず。小物類についてはシタデルカラーとMaster Colorを併用して塗装している。

 しかし実のところ、1セットでのPainted/Unpaintedの差額は30$程度なので手間を考えると、とも思いはしたものの、後に大量に届くReaper Bonesの塗装練習にもなるだろうと考えていた為に道具を買い揃えて挑んでみたのだが、結果としてはそれなりに満足が行くものとなった。

2014年1月25日土曜日

2014年01月の竜舞亭セッションの話。:Jade Regent#05-Night of Frozen Shadows中編

 2014年最初の龍舞亭/Pathfinderセッションとなる今回だが、様々ありまた1人欠員という状態での開始となってしまった。特に第2章は時間軸がほぼ連続している為、一応掲示板等でシナリオの流れは解説しているし、blogの形で掲載しているもののプレイヤーが矢張り話の流れより脱落してしまうことに心配がある…こればかりは此方ではどうにもままならない話ではあるのだが。

今回のキャラクターは以下の通り。上記の通り今回も1人欠席で5人開催となった。
プレイヤー名前種族クラス
ひろくんリツハーフキャットフォーク(ARGオリジナル)サムライ/ファイター
参加期間が来年のこの章の終わり迄延びた相変わらずアメイコ第一のクレイジ(以下略)さん。アメイコ絡みか否かで行動力が増減するのは猫故か。
Waiz南条飛勇鶴(ナンジョウ=ヒュウカク)人間/ウールフェン人(ARGオリジナル)インクィジター(魔女狩り師・伝道者)
この章の主人公という扱いの自称神官戦士。インクィジターの特性が敵との相性と噛み合っている為に主人公に相応しい活躍を見せる。
Makkouシオン(紫苑)=カイジツドラコニックヒューマン(ARGオリジナル)モンク(気功師)
型なんか捨てて殴りかかってくるNPCアメイコの妹で実質的なサブヒロイン(?)。
2xxPサチアアシマール(自称)クレリック(伝道師)
ようやくエネルギー放出を入手したサーレンレイ信徒のクレリック。指導者の領域でパーティーを前傾姿勢気味に援護する自称14歳。
雅士ジョナサン=サイズモア人間ガンスリンガー
元少年兵のピストル使い。ようやく念願の銃修練を得るも本人は欠席。
ろうなむ幻術のセルバンテスノームモドキ(ARGオリジナル)ウィザード(幻術師)
幻術の神シヴァナーを信仰する謎多き幻術師。しかし主に使うのは火力呪文。
尚、以下はPathfinder Adventure Path #050『Night of Frozen Shadows』に関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。

2014年1月3日金曜日

2013年12月の幻想TRPGセッションの話。:The Eclipse

2013年最後となるセッションだが(更新は年を越えてしまったが)、幻想TRPGコンベンションに参加することに…開始前の挨拶で何故か天皇誕生日にこだわる主催は兎も角として(個人的には「リア充っぽいことをしようぜー」と友人を誘い出掛けてきたが)。

以前入手したDwarven Forgeの立体ダンジョンタイルのお披露目やテストと多忙もあり入手したまま今一つ検証が進んでいないBestiary3と4のデータを使ってみようと思ったのと、偶には単純な物量による殴り合いをやろうかと考えオリジナルの拠点防御シナリオ(ノリとしては所謂タワーディフェンスだが)となった。

今回参加してくれた面子とキャラクターは以下の通り。
プレイヤー名前種族クラス
雅士ギルガメッシュハーフエルフパラディン
プレロールドのパラディンで人呼んで”雑種の”ギルガメッシュ。凶悪武器バルディッシュを手に前線を戦う聖騎士。
Waizアリシアティーフリングウィザード(呪文銃士)
何処かで聞いた名前の魔銃使い。パーティーのメイン秘術使いがこれである。
Makkouシャルネサンサーランウィッチ(垣根の魔女)
もう1人の秘術使いにしてメインヒーラー。サンサーランの転生記憶による呪文選択が今回の支えの要となった。
2xxPオーソテングローグ(剣匠)
ブラーを使い敵の目前で忽然と姿を消し急所攻撃を行うテングの特性を最大限に生かしたグレートソード使いの剣匠…というよりSHINOBI。
色々あり、何というか見知った面子のみとなってしまったので当初初心者向けだった敵データと構成を躊躇無く改訂しておいた…しかし何という偏ったパーティー。


0.廃寺院への道中
 カディーラの郊外にて発見された太古のサーレンレイの廃寺院へと向かう女僧侶パヴォレアル(pavo・real、スペイン語で”孔雀”)の護衛の為に雇われた一行。既に先行の調査隊も向かっており、また交易路からも大きく外れた荒れ地の中にある為に何かが棲まう気配もなく護衛と言っても形だけのものになるかも知れないという解説に反して、早速ジャッカルワー率いるノールとダイア・ハイエナの山賊団に襲われる。 
名前の通りジャッカルへの変身能力を持ち、名前に反してライカンスローピーを持たない代わりに(DCは低いが)睡眠の凝視というヒドイ能力を持つジャッカルワーだったが、シャルネとの睡眠合戦に勝つもアリシアを寝かせるに留まり蹴散らされる。
しかし、死に際にジャッカルワーは一行に滅びの預言を残し、またそれに不穏なものを感じた一行は先を急ぐこととなった。

 因みに今回セッション準備中にプリンターが壊れた為にいつもの立体マップ用の設計図が出せなかった為写真で代用したが、参加者が慣れていればまだこれでも何とかなる感じである。勿論印刷してある方が楽だし早いが。

 昼食は共和駅方面にあった以前より気になるうどん屋”大島屋”に。例の中華屋から更に先なので車を走らせたが値段と味とメニューの種類を考えると一番向いている店かも知れず。


1.サーレンレイの廃寺院
 目的の廃寺院に到着したが、出迎えが無い上に寺院の扉が開いており、更に日蝕が始まり陽光が急激に翳り始める。 
 何事かあると察し、オーソに先行偵察をさせると奥には血塗れで倒れた学者を前に困惑する盗賊らしき集団の姿が。どうも事情がありそうだと踏んで交渉に入る一行に、盗賊達はひとまず警戒を解き自分たちが来た時には既にこうなっていたと語る。
そうしていると左右の扉から小柄な生物、ラクシャーサのダンダスカが飛び出して来て盗賊達を含めた一行に襲い掛かる。プレイヤーから聞かれたが、もしも勇み足で盗賊と戦闘になっていた場合、易々と背後を取ったダンダスカに襲い掛かられることになっていた。厄介なダメージ減少と強力な呪文抵抗を持つ(CR5でSR20は驚異的)敵に苦戦はしたが、頭数で押し切ったこともあり戦闘は難なく終了、盗賊達はここに宝は無く、危険な事が起きつつあるのではないかという嗅覚を働かせて早々に去って行った。

 その後、倒れていた調査団の長を治療し事情を聞くと、先程の悪鬼の如き小人が一行に襲い掛かり、死んだ者達は扉の奥に投げ込まれたという。奥へと続く扉を開けてみると部屋の手前側一面が血で汚れているにも関わらず、何故か境界線でもあるかのように奥の扉周辺は綺麗に血が消えており、またその周辺には干涸らびた死体が転がっていた。

その奥の扉の中には、中央には磨かれた石版が、天井と壁には一部朽ちて剥がれ落ちてはいるものの、太陽神サーレンレイと破壊神ロヴァガクの死闘を描いたモザイク画が天井に描かれており、その中央にある太陽を模った天窓からは日蝕の太陽が覗き、運悪く次元の裂け目を見つけてしまったシャルネの目には、複数の目と触手を持ち、鋭い牙の生えそろった口を持つ巨大な生物の姿が映る。
 壁画に描かれた情報からこの場をロヴァガクの落とし子が封印された場所だと理解し、今はまだ大丈夫だがこの日蝕により封印が弱まることでそれが開放されてしまうと知ったパヴォレアルは、一行にはその間にこの場を守り切るように伝え封印を何とかして持ちこたえさせようと単身儀式を開始する。
そして迫り来る脅威に備える為に建物内にあった石材や樽を使ってバリケードを造っていると、先程去った盗賊の1人が全身血塗れで舞い戻り、更にその後からは弓を手にしたゴブリン達が追いかけてくる。敵が攻めてくる事を知った後の行動は早く、アリシアが極悪呪文ローサム・ヴェイルでゴブリン共の足止めをし、ギルがエンラージ・パースンのポーションを取り出して飲みバリケードの後ろからフォーチャードでゴブリン達を薙ぎ払う。
そして調子を取り戻した盗賊を一次的だが戦力に加え(今回は手間の単純化ということで、隣接者にボーナスを与えるユニットとして処理した)、アリシアが右翼の物見台に立ち、シャルネのエア・エレメンタルの使い魔が左翼から敵を監視すると、敵は予想以上の軍勢で、まずダイア・ウルフに騎乗したホブゴブリン達が攻め入って来るも、これもヴェイルに阻まれギルによって首を撥ねられ、歩兵のホブゴブリン達も迂闊に攻め入れず膠着状態に陥る。


2.本隊の到着
 しかし、敵方にいたフレイム・ドレイクとその騎手が動いたところで状況が急変、ドレイクは身体にゴブリンをしがみつかせ飛び、アリシアのいる物見台を火球のブレスで一掃したところでゴブリン投下兵が次々と降り立った為、アリシアはウェブを張り撤退を余儀なくされる。因みにフレイム・ドレイクを選んだ理由は脅威度が低く、筋力が高い為可搬能力に優れているからである(頭が悪いので扱い易いというのも)。
此処で遠隔武器でドレイクを狙うことが出来たなら良かったのだが(プレロールドキャラクターには5レベル弓ファイターも用意してあった)、無いモノは仕方無く一行は再度後方に戻りゴブリン達を空輸するドレイクを見送るしかなかったが、左翼は厳重に鍵がかけられた上に扉の前に樽を置き容易に開けられないようにされていた為、左翼側へと空輸されたゴブリン達は足止めを喰らうことに。ウェブに阻まれたゴブリン達はとっておきの錬金術の火を使いウェブを焼き、1人は穴の開いた壁へと貼り付き銃眼よろしく矢を一行に射掛ける厄介な固定砲台と化した。
  そして、次に見えたオーガとヒル・ジャイアント、ブガーン(Buggane)と謎の巨人を食い止めるべくシャルネによるウォール・オブ・アイスの向こうで待ち構え、オーガとヒル・ジャイアントの軍勢は壁とギルの奮戦で食い止められたものの地面を掘り一行の後方へと出現したブガーンと(CR5としては極悪な能力の数々は実際に読んで知るべきである。特にEarth Distortion)空を飛び火を放つオーガ・メイジ(若干弄った)の侵入を許した為、アリシアの手で張り直されたローサム・ヴェイルでオーガ達を裁き、内部の敵に集中することに。
オーソが常のようにブガーンを〈隠密〉による急所攻撃で狙おうとするも「振動感知」の素敵な一言で阻まれ、更にオニの一撃を受けて昏倒、現状唯一の癒し手であるシャルネの手は空かず(そもそもウィッチであるにも関わらずまどろみを使う暇すらなかった)ここから雪崩の如く戦況が悪化するのかと思われたが、封印の儀式を終えたパヴォレアルが奥の部屋から飛び出して間一髪でオーソを死の淵から救い出す。


3.The Eclipse
しかし、簡易の儀式による封印では完全に封じられず、完全に太陽の失われた日蝕の刻限の間のみではあるがロヴァガクの落とし子”終焉の歌い手”ヴォルナグル(Volnagur,The end-shinger)の末端が出現し、一行を餌にせんと襲い掛かろうとする。これをシャルネが(1つ前の仮面ライダー宜しく)ウォール・オブ・アイスの二重張りを立て続けに行うことで足止めし、更に敵軍の黒幕であるラークシャサ・マライも刻限が迫っていることで正体を晒し攻め込んでくる。マライは必殺のエネルギーの矢をギルに向けるも、其処は流石にパラディンで全てセーヴを通し、更にブガーンとオニもパヴォレアルのファイアー・ボールで吹き飛ばされる。

 いよいよ敵味方共に後が無くなったところでアリシアの銃口がマライを捉えた…かと思われたがここでまさかの暴発。矢張り名前が悪いのではないか?
 そしてヴォルナグルの舌は何重にも張り直されたシャルネのウォール・オブ・アイスに阻まれたまま消え(ダメージが入ると混乱状態に陥る愉快な代物だったのに)、マライもあと1ラウンドあれば再度エネルギーの矢を放てたが、それは同時に時間切れを意味した為に待つことが出来ずギルガメッシュに討ち倒され、空には再び太陽の輝きが戻った為に残りの軍勢も撤退して戦闘は終了となった。

面子の事もあり普段のシナリオではあまり使えないネタやモンスターを色々使ったこともあり、個人的には大変楽しかった。ただ、流石に5レベル辺りでは初心者向けとは言えないので次回以降はもう少し考えるべきだろうが。

そして、終了時告知で言われた幻想TRPGの新しいレギュレーションについてだが、個人的に言えば「貰えるものは貰っておけ」で良いと思うし(勿論単純でない方の意味では、マスターの負担に対する1つの回答としての在り方もある)、何よりそれが明確に失敗したという結論が出たらその時点で舵を切り直せば良いだけの話である、と考えている。