2012年5月10日木曜日

Pathfinder Challengers Convention 05thの話。

前回Challengers Conventionの終了後、主催のsaki氏から「マスターやらんかね?」と打診を受けた為喜んで参戦させて貰うことに。

今回の深夜バスでの移動で、東京でも「あの事故の直後に」と散々言われたが、逆にあの事故の直後だからこそ安全には過剰な迄に気を遣うだろうし、価格面もあるにはあるのだが何より自宅から新幹線乗り場迄出るのに1時間半程度掛かり、反面高速夜行バス乗り場までは晴天で荷物が無ければ徒歩で5分、荷物があっても格安の日割り駐車場があり乗り場迄20分もあれば安全にバスに乗り込めるので、色々な意味で楽が出来るからというのが大きい。
但し、今回はバスの発車時刻2分前に乗り込んだという酷いギリギリ具合だったのと(去年のDACでは乗り逃がしをしたので焦ったが)、一番先頭の席で酷い暴風雨の所為で珍しく気分が悪くなっていたが。

というこちらの事情はさておき、今回は全プレイヤーが初めて同席する面子だったこともあり、非常に楽しみにさせてもらっていた。また、掲示板の方でもArty氏が主導となってディヴィネーションを使用した質問による打ち合わせを進めてくれた為、マスターの側としても大変楽に事前準備を進める事が出来た(出発直前は先ほど言った有様であり、かなり返信漏れが多発してしまったが)。
基本的にGMという人種は話したがり、語りたがりであり、ましてや設定に力の入っているPathfinderで3連シナリオの最終章となれば、語るべきことも豊富にあり、むしろ有り余っているものである(その分、今回のシナリオに無関係の部分も多い為、プレイヤー側の情報過多による混乱を避ける為にもフィルターを掛けなければならないのは残念だったが)。

今回参加してくれたプレイヤーは以下の通り。

プレイヤー名前種族クラス特徴
ルースアージャス・ウィスロ人間ファイター/レンジャー/バーバリアンカスィーンの衛兵隊長の息子という楯使いの戦士で文字通りのメイン盾。何故か多発するクリティカルと勘の冴えで罠の場所を調べて回避していた。
ルース代行マリータエルフメイガス(剣聖)当日使用予定だった剣聖メイガスを急遽サブPCとして投入。火力に欠けるパーティーには丁度良かった様子。
Arty=Beryl=Greenフォルトゥーナ人間オラクル(時/二重呪)パーティーを仕切り、牽引してくれた実質的リーダー。時/二重呪い(とリーチ化ビストゥカース)の極悪さを遺憾なく発揮してくれた。
アラモード吉川クラウス人間クレリック(慈悲深き癒し手)パーティーの屋台骨を支える回復特化型のクレリック。たまにガントレットで殴る。
かたのマッターロ人間ウィッチ(墓歩き)地下墳墓でラズミール教徒達に殺された姉の復讐に燃える墓ウィッチ(男)。実はシナリオ的にアンデッドメインであったためにマスターとしては要注意対象だった。
当初の予定ではあと2名のプレイヤー参加予定があったのだが、都合により不参加となってしまい残念だった。
尚、以下はPathfinder Module:City of Golden Deathに関するネタバレを含みます。




カスィーンの町の”久遠の炎の地下墳墓”で死者の安息を乱し、タムランの町をラズミール教団の支配下に置き、今は恐怖の島の中央に位置する”黄金の死都”シン=グラファーへと向かったイラミーンを追いかけ、ワーレン船長の操る船に乗り込んだ一行だったが、島の周囲に吹き荒れる死の嵐(中確率で発生する6d6/意思DC16の負のエネルギーの盤面全域効果)の中でテラー・シー・ハグ&テラー・ウォーター・エレメンタル(負のエネルギーにより回復するテラー・テンプレートが乗った環境適応型クリーチャー)と遭遇する。


だが事前にディヴィネーションにより多くの旅の指針を得ており、突入する直前に張ったコンセクレイトの呪文によって戦闘を優位に進める事が出来、ハグは固められた上で眠らされて湖に沈められた為、危なげなく遭遇を乗り越えていた。

プレイヤー側はレベルドレイン迄考えていた様子だが、回避不可能な場面ではレベル帯やレギュレーションを考えても対処不可能な問題は余程の事が無ければ出ないものだろう(後に能力値吸収の毒(しかも無料)はあったが)。
基本的な事を言えば、(私は特にその辺りが甘いが)セッションを失敗させたいマスターが居る筈もなく、プレイヤー側がシナリオや卓そのものの方向性から余程外れていないのであればマスターはそれに最大限応えるものだと考えている。
最初の遭遇を終えて良い時間となっていたので食事としたが、それなりの量を注文して食べていたらプレイヤーに呆れられた。単純に美味い食事(と酒)に楽しみを見出す質というのもあるが、何よりマスターというのはとにかく体力と気力が肝心なので喰わないと色々保たないのである。



再開し、島に上陸後、砂浜に掘られたラズミール教徒達の死体を発見したり(そもそもクレリック無しであの負の嵐をどうやって超えたのかは謎だが)、足跡を追跡して墓場に踏み込み、ラズミール教徒達の骸を喰らうテラー・ウルフの群れを蹴散らしたり、沼地に踏み込んでウィスパースケイル族(テラー・テンプレート持ちリザードマン、【耐久力】吸収の毒の付いた武器を使う。供給元は川の水なので価格面でも安心)に襲われていた10年前のパスファインダーの生き残り(こいつもどうやって今迄生きていたのか謎だが)を助けたりして、シン=グラファーの巨大な入り口扉へと到着する。この辺りはさほど敵が強くないということもあるのと、最初の遭遇でPC側の自己戦力を充分に把握して貰えていたこともあり、特筆すべき事は少なかったように思う。

そして封印の解かれた扉から地下ドーム内に出来た都市(大体直系3000ft)へと入り、ご丁寧にエントランスに描かれた全域の地図を〈知識:工学〉で解読してこの黄金都市が66時間後には黄金に水没すること、更に〈生存〉によりラズミール教徒達はこれを一切解読せずに先に進んでしまったことが判明する。

一部意味不明だが、都市に入れば理解るだろうと踏んだ一行が見たのは、(物理的に)融解した黄金の運河が町中を巡る、巨大な城壁で仕切られ、何もかもが黄金で出来た熱気に満たされた廃墟都市シン=グラファーだった。
書いてある事は10割シナリオ通りだが、いつもながらこれで絶句されるのはGMとしては大変愉快に思う。だが今回は事前にマウントのワンドが準備されていた為、時間的にはかなり余裕があった。

ゴールデン・ガーディアンが待ち受ける第1リングの入り口に差し掛かったところで、アージャスが「怪しいので前の床を調べます」と宣言したため、ファイア・エレメンタル召喚の罠が見破られ、罠のない罠の縁を避けて通ろうという話になる。そこで敵も一行を戦技の引きずりで強引に罠のエリアに踏み込ませようとするも失敗したが、難なく片付けられる。

この遭遇後、前方から謎の爆発音、次いで背後から扉の閉じる音を聞き、カウントダウンが開始される。


その後もイラミーン達の足跡を追いかけるが第2リングへと向かう途中の黄金の運河に架かる橋で、黄金に覆われた大量のスケルトン、オーガ達に足止めされた為、戦闘を開始するが前衛がスケルトン達を蹴散らそうと前進したところで足止めの為にラズミール教徒のサモナーが召喚したババウがテレポートして出現し、クラウスめがけて襲いかかるも、流石の高いACと後衛の機転で切り抜けられ、致命打とは行かずに終わる。



先程爆発のあった辺りに到着すると、中央にあからさまに怪しい黄金の山と、金色のラズミール信徒の仮面があったがさすがに怪しんで調べられて黄金の間欠泉の罠が発見され、更に待ち伏せしていた信徒達に囲まれる。が、今迄散々パーティー的に苦手な敵である死んでいたり人造だったりする連中を相手にしていたせいか、一行の目が輝き昔年の恨みと言わんばかりに生き生きと殺戮に勤しむ様を見るに、最早どちらが悪役なのかと。結局ウェブとサウンド・バースト等で固め制圧されて終わる。

そしてPC達は生き残った信徒からイラミーンはこの先の第3サークルの霊廟に居るが、明らかに様子がおかしく、我々には聞こえない囁きに耳を傾けていたと聞かされてげんなりしていた。
このあたりはキャラクター特徴で囁きが聞こえたり、ラズミール教徒関連とか絡んでいるともうちょっと面白かっただけに少々残念だった。



第3サークルへと渡る橋には、このModuleの表紙にもなっている黄金のスケルタル・ドラゴン”タル=バフォンの竜”が待ち構えており、更に橋の欄干の黄金の彫像”輝ける守護者”が動き出して一行の先を阻むが、これも事前に啓示を受けていたこともあり、噛み付きによって黄金の運河に引きずり込まれたりしないようにといそいそと全身に錬金術油を塗り始めたり、受動武器破壊持ちに対してアダマンティン製シミターで殴りかかったり、手持ち無沙汰になったフォルトゥーナがクリエイト・ウォーターによって蒸気の柱を立てて竜の視線を阻んだり(それを考えるとこちらにメイガスを預けるべきだったかも知れず)となかなか愉快なものが見られた。

ここでさすがにキャラクター側の残弾が心許無くなった為、星のカードが使用されて、安全に休息できるかという質問と大丈夫だという返答が返されて、休息となった。

しかし、1日経過することにより都市内の霊廟を除く全域が低酸素区域となり、時間経過で非致傷ダメージが入るようになるという罠が待っていたが。


霊廟へ突入した後は、銅貨の幻影の床と融合体サモナーによる転移突撃から飛びかかりで相手をミンチにする予定だったが、遠隔ビストゥ・カースで固められた上に容赦なく撲殺される。


そしてここでカスィーンの加護を受けて追加のハロウカードを獲得し、最深部の宝物殿へと着くが、シナリオにも書いてあったので(アーティファクトによる20Lvクレアオーディエンス/クレアヴォイアンスで一行の行動は監視されている)扉を開けた途端に待ち構えていたイラミーンによる霧氷化コーン・オブ・コールドからのコールドアイスストライクの大判振る舞いがされる予定だったのだが、マリータの鍵のカードによる割り込みで一刀両断され、超大型ファイア・エレメンタル”永遠の黄金の化身”への変身を余儀なくさせられる。
本来は追い詰められたところで変身してソーサラーの呪文能力を振るいながら戦闘する予定だったのだが。



しかし、変身と同時に黄金のプールからはゴールドエレメンタル(ゴールドクラッドテンプレートを乗せたアース・エレメンタル)が出現し、大型化されたゴールデンガーディアンも居る為に簡単にとは行かず、苦戦もしていたがフォルトゥーナによる必殺の時からの抹消で障害が取り除かれ、ついには化身も倒され、際どい(時間的な意味でも)ところで戦闘終了となった。

そして帰りの道中を安全に戻る為に必要であり、入り口の鍵ともなる護符はカスィーンの要望もあり回収され、シン=グラファーの真の財宝であり、無限に黄金を生み出すアーティファクトの不朽の黄金の宝錫”はそのまま放置されていた…当たり前の話ではあるが。触ると意思セーヴDC30を要求されるというかなり愉快な代物だっただけに残念である。

終了後は前回同様の飲み会に参加して、今回は主にADDA集団の方であれこれ話を聞いたりしていた。
もうちょっと歩き回っても良かったのだが、いかんせん席が遠い&余裕が無いのと他に殆ど見知った顔が居なかった為そうも行かず。無論それでも十二分に楽しかったが。
飲み会も終え、上野の定宿に戻って本当は色々とするべき事があったのだが、疲労と睡魔に勝てずに倒れるようにして潰れていた。

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