今回はプレイヤーの都合により2人が欠席となってしまったが、その2人が前衛ということで他のプレイヤーに担当して貰う事に。しかし、基本踏み込んで殴るだけのパラディン瑪瑙は兎も角、高レベルの言霊メイガスというピーキーにも程があるグレイの方はかなり辛かった様子だった。もっとも、メイガス自体は比較的簡単な行動パターンで構成されているので少しの理解と経験があれば何とかなったのかも知れないが。
これはコンベンション等でプレロールド・キャラクターを扱う私自身が最近実感している事でもあるのだが、キャラクターを他人に預ける場合、特に相手が不慣れな場合は3つ程度のパターンが限度だろう。この辺りは4版のキャラクター構築を見てもそんなものじゃないかと思う。
プレイヤー | 名前 | 種族 | クラス |
---|---|---|---|
雅士 | メノウ・サカキバラ(榊原瑪瑙) | 人間 | パラディン |
今回欠席だが、方向性の変更でナギナタを手にした美闘士となる。そのせいかダウンしてあられもない姿を晒す羽目に。 | |||
ろうなむ | グレイ=ジェド=アンスルーン | 人間 | メイガス(黒剣/剣聖) |
今回欠席につき、普段通りのひどいロールプレイが為されていた。扱いづらさの問題で専ら敵として活躍する羽目に。 | |||
Makkou | ルーティア=R=マイヤー | ハーフエルフ | レンジャー(都市) |
《束ね撃ち》と《収束射撃》を獲得してズドン率が益々上がった戦闘メイド。今回は手癖の悪さを披露するも相手が悪く才能は発揮されず。 | |||
Waiz | クララ=ド=ヴァンハルト | 人間 | クレリック |
パーティーのリーダーにしてニート枠のヴァリシア人のお嬢様。今回はまさかの〈威圧〉技能の正しい使い方を披露することに。 | |||
ひろくん | ホロ | ハーフエルフ | ドルイド(狼) |
相棒のロレンスを引き連れた狼使い。野外シナリオということで嬉々としてえげつない呪文群を振りまいていた。 | |||
2xxP | シェオゴラス=サシェリウム | 人間 | ウィザード/サイファーメイジ |
とうとうhp順位が2番目になった秘術屋。今回は盤面制御役として真価を発揮していた。 |
今回の前半パートは、ウースタラヴの貴族達にとっての秘密の隠れ家的スポットであり、自治領により経営されるシャダーウッド奥深くの狩猟宿アスカナー・ロッジでの所謂クローズド・サークルの推理物だったのだが、事前予告で「汝は人狼也か?」と書こうかと直前迄迷ったが結局書かなかった。
ただ、セッション時間等を考えるにもうちょっと事前情報を明かしておき、理解った上での進行をした方が良かったかも知れないとは思ったが。特に、推理モノは頭数の多さと役割分担、話を進める牽引役の存在が必要不可欠であり今回の欠席は痛かった。
とはいえ、終わったセッションと居ない人間のことを悔やんでも仕方が無いのだが。
前回救出したカロマーク伯爵にクララとその一行向けの招待状とその他色々を頼み、道中に狼男の死体や謎の異形の死体を見つけたりして”静かの小径”を通り抜けてアスカナー・ロッジへと到着した一行だったが、荷物係にして受け付けのハーフリング”ベリック”は一行をトラブルの元と考え、(また、道中で見つけた血塗れの招待状の件もあり)建物への宿泊を拒否される。
・人狼狩りの夜
そうやって入り口で押し問答をしていると、下男とロッジの狩人を引き連れた”人狼狩り”を自称する腕に人狼避けの傷印を刻んだ若者デュリスタンが現れ、PC達の事を何とかする代わりに、「素晴らしい冒険者であり、熟達の人狼狩り」である(とデュリスタンが勝手に思い込んでいるのだが)一行に彼の狩りを手伝って欲しいと頼まれ、同行することになる。
同行している疲れ切った顔のアスカナー・ロッジの狩猟管理人デルグロスよりシャダーウッドに住まう5つの人狼族の話をされたり、デュリスタンからアスカナー・ロッジに今宿泊している面々の話を彼の若さ故の反抗心混じりに話されながらPC達は森の奥へと案内され、そこで彼に人狼の仕業と思い込んでいる鹿の死体を見せられる。
しかし、鹿の周りに確かに人狼の足跡と思わしきものはあったものの、鹿に付けられた傷は熊によるものであり、しかもそのダイア・ベア2匹が背後より出現し、戦闘となる。
怒りを露わに他の人狼族に加担する裏切り者の人間の存在を示唆し、この場から去れと警告する人狼達に従い大人しく森を後にした一行は、緊張を紛らす為にパーティーに飲む事を勧めるデュリスタンから高いブランデーを受け取るが、これはいつの間にか着服されていた。
・アスカナー・ロッジの一夜
デュリスタンの人狼狩りへの付き合いを終えてアスカナー・ロッジに戻った一行は、今度は支配人であるエストヴィオンの謝罪を受け、無事中に入れるようになる。そこで先程ベリックに見せた血塗れの招待状の件でグレイドン将軍という男より呼び止められ、礼と共に身元保証を受け持って貰う事となる(余談だが、グレイドンの姿絵が某俳優に似ている為、セッション中は主に「社長」と呼ばれていた。シナリオ的にはヴァン・ヘルシングなのだが)。また、アブサンの匂いを漂わせる自称詩人のコルバンも顔を見せ、グレイドンとの諍いに発展したり、グレイドンからコルバンの悪口を聞いたりする一場面もあった。
そして、事前に聞いた話で我慢しきれずに、早速調査という名目で監視塔に直行したグレイがイヴァンナ婦人からデュリスタンと同じような人狼避けの印を刻まれたり、ハロウ占いをしたり、彼女の雇っているヴードラ人(インドがモデル)の娼婦ニアーマの客となって、1時間250gpという法外な価格で彼女の時間を買い、情報を引き出すこととなる。この辺り、代理の某氏が嬉々として動かしていたが、むしろ予想外の情報も聞き出せて普段よりよほど真っ当な行動と言えなくもない(#1-2、#2-2参照)…ただ、残り時間20分では途中迄が精々だろう。何がとは言わないが。
其処で得た有力な情報を元に色々当たるも、最初に大当たりを引いた所為か有力な情報には至れず、夕食後に発生したグレイドンとコルバンの掴み合いの喧嘩(但しコルバンは一瞬で押さえ込まれたが)や、居合わせた女貴族マーキザの愛人であるオストヴァクや厩舎主のクイーネからロッジへの訪問者の話を聞いたり、庭師にブランデーを振舞って情報を聞き出したりしているうちに夜更けとなり、クララが不平を色々言った為に早々に休むこととなった。
そしてその深夜、工房の片隅で酔い潰れた庭師が寝ている間に、何者かがロッジの獣檻より放ったジャイアント・タランテラが庭を歩き回ってロッジ本棟に襲いかかろうとしていた為、これを止めたのだが、意外と苦戦し、更にその間に就寝中のグレイドンが獣のような何かに首を噛み千切られ、部屋中に血を撒き散らして殺され、更にアリバイの無いコルバンは自分の部屋で全身返り血塗れで寝ていたところが発見される。
ここで気分転換の為に昼食となったが、適当な暑さに酒が欲しくなった。
・汝は人狼也か?
一行はこれを人狼の仕業として調査を始めたものの、”月への階段”と呼ばれるデズナ寺院の遺跡の話や、コルバンが犯人ではなく真の黒幕が居るところまではオーギュリィにより判明したがそれ以上の証拠が掴めず、また怪しげな行動を取るエストヴィオンへの疑惑が発覚したものの、アーケン・ロックとアラームで厳重に守られたオフィスと寝室に入ることも出来ず、最終手段として次の事件を待つことになった。この辺りはプレイヤーの頭数不足で展開が遅かったのがつくづく悔やまれる。
ここで舞台裏を説明するが、実は”囁きの道”に脅されて彼らの要求に協力した結果、シャダーウッドの人狼の統括者である”群れの王”ヴォレンサグのカヴァルカ=セインが殺害され、その心臓が失われた(彼らは地位の継承の際に前任者の心臓を喰らう必要がある為)ことにより内戦が勃発してしまい、また自治領評議会へのこの事の露呈を恐れ、パーティー一行が秘密の内偵でないかと疑いを持ったエストヴィオン(実は高レベルの召喚術師)が、執拗な一行の調査に偏執症に陥り、結果として狼の悪霊であるヴィルカティス(これこそが彼と”囁きの道”の繋がりの切っ掛けだった)を呼び出し、コルバンに憑依させてグレイドンを殺害させたのであった。ヴィルカティスに憑依された者は狼男の特徴をその体に現し、意識を乗っ取られるが去った後は何も残らない為捜査が困難を極めたのである。
この辺りは一種のトリック的なものであり、面白い部分であると同時に難しい部分でもある。
・”月への階段”
一行はエストヴィオンを追いかけ”月への階段”へと向かうが、途中最初に出会った大型の人狼族ヴォレンサグに先を阻まれるが話し合いにより戦闘が回避される。尤も、彼らも他勢力をぶつけ合い疲弊したところで戦果を横取りしようとする意図があったのだが。
”月への階段”の入り口を抜けたところで待ち受けていたシンボル・オブ・ペインのトラップを何とか回避し、待ち構えていたエストヴィオンとの戦闘となったが、ここでグレイがヴィルカティスに憑依されてしまった為に攻撃力こそ大したことはないが、プロテクション・フロム・イーヴルの接触攻撃が命中出来ず、除去の難しい脅威と化し、(直後に憑依が全ラウンドアクションだと判明したり、そもそも憑依した側の能力しか使用できないことが判明したが)、更に瑪瑙がライトニング・エレメンタルの連撃で危うく死にかかるが、ヒーローズ・ディファイアンスで何とか現世に踏み止まる。
グレイの方は、GMとしては殺すだけなら階段を駆け上がって飛び降りてしまうのが一番手っ取り早かったのだが、折角だからとプレイヤー一同の同意も得てクララに襲い掛かることにする…最終的にクララがエネルギー放出で強引に焼き殺し何とかなったが、その間にクララは薄い胸を触られたり噛み付かれたり舐められたりと散々だった。
エストヴィオンについては、人狼の協力を得て、ライトニング・エレメンタルを待機させ万全の状況で待ち構えていたのだが、シェオゴラスにより鍵のカードでイニシアチブを取られてウェブとブラック・テンタクルズで固められた上にファイアーボールを叩き込まれて、更にホロが呼び出したウルフに噛み殺され、その一生を終えることとなる。
・メンヒル列石での攻防
そして神殿の遺跡の螺旋階段を駆け上がると、最上部の祭壇では内戦の首謀者であるモードリノクトの首領マートゥスが配下の弓レンジャーを引き連れ、直前迄ドーズヘネヴスの首領であるサイブリサと争っていた為に手傷は負っていたものの万全の状況で待ち構えていた。
周辺に大量に飲み捨てられていたポーションの瓶、魔法のバルディッシュを手にした(因みに元は二刀流かつレンジャー8だったものを、二刀流は最低戦力を確保するのに特技枠を取りすぎるので両手武器レンジャー10/バーバリアン1に変更。)レンジャーということで大変厭な顔をされたが、敵は交渉の余地すらなく、倒さなければこちらも危ういということで戦闘に突入。
残念ながらGMが《強打》の宣言を忘れた為にダメージは低めだったが、それでも当たれば前衛のhpの大半を刈り取る重い(4d6+18基本で得意な敵:人間+6かつ殴られて判明したヒューマンベイン武器。因みに前衛のhpは瑪瑙が60、グレイで66)一撃に絶句し、完全準備済みレンジャーの高い機動性で動きを阻止するのも困難という強敵だった上に、瑪瑙が悪を討つ一撃を発動させるもまさかの3連続で攻撃を外し、逆に鎧袖一触でhpが即死域に達するがヒーローズ・ディファイアンスとクララのエネルギー放出で持ち直すも、再度強烈な一撃を受けて結局気絶して裸に剥かれる(某女王の刃的なアレ)することになり、プレイヤー側に全滅の文字が頭をよぎる。
しかし、その後シェオゴラスのブラック・テンタクルズとホロのスパイク・ストーンズで雑魚の機動力や攻撃力が奪われ、クララはワンドによるブリスタリング・インヴェクティヴで敵全員を怯えかつ雑魚を炎上状態にするも直後マートゥスからの一撃を受けて昏倒、しかしマートゥスはルーティアの《収束射撃》で大幅にhpを奪われた上、最終的にはグレイによる決死の一撃で止めを刺された。
その後パーティーの助けにより一命を取り留めたサイブリサがマートゥスの心臓を喰らい新たなる”群れの王”となったことで、内戦は一旦収束することとなった。
向き不向きはあるにせよ、推理系シナリオは準備や考察、話し合い等とにかく時間を消費する為、随分と急ぎになってしまったのが毎度ながら残念ではある。
また、手加減等は一切していないにせよ、危うくプレイヤー不在の時にキャラクターを殺すところだった。どうせならプレイヤーが居る時に万策尽きてから死んで貰いたい為、こちらはほっとしている。
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