2012年1月30日月曜日

2012年01月の竜舞亭セッションの話。:Carrion Crown#1-1

今回よりPathfinder Adventure Path『Carrion Crown』キャンペーンが開始となった。
今回は事前の翻訳済み資料が全く無く、自分自身で翻訳を行わなければならない状況となったが、幸いにして開始迄に十分な時間があったこともあり、珍しく前日の0時迄にシナリオ翻訳、アイテムカード、マップ作成と完璧に殆どの準備を終えることが出来た(最終的には5分超過したのだが)。
お陰で身体が軽い、もう何も恐くないという気分である…とかやっていたら当日マウスを忘れて借りる羽目に陥る。
やはり死亡フラグだったか。

しかし、翻訳して色々な準備をしているだけでも設定やギミックの濃密さから良シナリオの雰囲気を色濃く感じ、出来る事ならば原書を正確な翻訳で十分な時間を使って遊んでみたかったところである。DAC辺りで初心者勧誘用にやるのも悪くないかも知れない。
事前に若干のトラブルっぽいサムシングがあり、参加も危ぶまれる感じもあったものの、幸いにして第1回に相応しくフルメンバーで楽しむ事が出来たのは感謝したい。
尚、面子は以下の通り。
プレイヤー名前種族クラス特徴
雅士メノウ・サカキバラ(榊原瑪瑙)人間パラディンお米大好きハムコク系パラディンもといミラクルサムライ(公式用語)…というか謙信ちゃん@戦国ランス。竜舞亭PF卓パラディンの常らしく出目に呪われる。
ろうなむグレイ・ジェド・アンスルーン人間メイガス/ファイターゲブ出身の没落貴族の子息、又の名をクマーもといジェドー(語尾)。目指すはウザ可愛い三下キャラ。
Makkouルーティア・R・マイヤーハーフエルフレンジャーカディーラ出身にして元盗賊、自称18才(と3000日の)クララお嬢様付きの眼鏡ズドンメイド。
Waizクララ・ド・ヴァンハルト人間クレリック既に二本の脚で歩き回るヴァリシア出身の(悪徳)商人のお嬢様。育ち(社会特徴:お姫様)の所為か基本的な発言が〈威圧〉的。私が太陽よ!
ひろくんホロハーフエルフドルイド名前の通り狼トーテムのドルイド。色々あり当日キャラ作成をしながらセッションをする事に。
2xxPシェオゴラス・サシェリウム人間ウィザード通称ショゴス、よくもこんなきちがい名前を! 但し中年だからか行動は比較的常識人…しかし巻物の暴発とか初めて見た。
因みに今回のフィギュアのカオスっぷりがひどいが、個人的には別にキャラクターの識別が出来て、サイズが規定内であれば全く構わないと思っているので何ら問題は無い。むしろ安価で手に入るならば、その方が良い(とはいえ、モンスターはある程度雰囲気のあるものを揃えたいが)。

尚、以下はPathfinder Adventure Path #43『Haunting Of Harrowstone』に関するネタバレを含みます。 


『グレイは今、何処かの暗く湿った地下室らしき建物の中にいる。辺りは薄暗く見渡す事も難しいが、そこかしこが焼け焦げ、床の中央には冷たく濁った水の溜まった穴が開いている。部屋の奥にはぼんやりとした人影が立っており、壁一面に貼り付けられた紙片に滴る赤い色の文字を綴っている。
と、その手が止まり、その人影がゆっくりとこちらを振り返る。その目の中には燃えた燐の色が灯り、声は聞こえないものの、Vから始まる何かを繰り返し呟いていることだけは理解る。』
そしてグレイが悪夢から目を覚ます。時刻はまだ朝にはほど遠い深夜で、暖を落とした真冬の部屋であるにも関わらず、寝具はびっしょりと肌に張り付き、君は不快感を覚えた。


そんな感じで、全員に1d6を振って貰いラヴェングロへの到着に掛かった日数を決め、1を振り真っ先にラヴェングロへと到着したグレイには意志セーヴを振って貰い、失敗した為悪夢を見て貰うといういきなりのオリジナルオープニングでの開始となった。

知古であるロロミール教授(世界を股に掛け悪と戦う教授。モデルはあのハリソンの人かも知れない)の突然の訃報を受けてウースタラヴの片隅にある閑村ラヴェングロへと集まったPC達一同は、教授が永遠の眠りに就いた棺桶を担ぎ村の共同墓地へと向かう。だが、教授のことを死霊術師と信じて疑わない引退した頑固者の兵士ギブス率いる村の乱暴者達により先を阻まれる。

しかし、(早速ハロウカードの大量投入もあり)太陽神サーレンレイの信徒であるクララ(余談だが太陽の神サーレンレイの通称は”暁の花”The Dawnflower、そしてクララの髪型はツインテール。もっとも、近接戦は苦手だそうだが)の〈交渉〉による説得により、考えを改めることとなり戦闘は回避された。因みに〈威圧〉していたら戦闘になっていたところだったが、棺桶を担いだ側は立ちすくみとなり、殴られた場合は棺を地面に落としてしまう可能性もあった(敗北すれば、教授の遺体は持ち去られて魔女裁判宜しく焼かれた訳だが)。
その後、埋葬された教授への冒険者の友人代表としての弔辞もクララが無事勤め、僅かながら地位の高い参列者達に感銘を与える事となった。
実はこのシナリオはこういった部分でプレイヤー達がラヴェングロの住人に対して信用を築いて行くのだが、点数が上がる要素に対して下がる要素の方が圧倒的に多く、また下がりやすいのがいかにも閉鎖的なウースタラヴの辺境らしいところである。とはいえ、普通の行動をしていればそれほど下がらないのだが。

そして、教授の娘ケンドラの提案により一同は教授の家へと案内され、酒とつつましい食事による精進落とし(海外にこの風習があるのかどうかは謎だが)を兼ねての自己紹介時間となった(これはシナリオにも指示されており、面白い演出だと思う)。
そしてきっかり1時間の後に村の顔役であり、遺言執行者でもあるヴァシアン=ハートマウント議員により教授の遺言が公開され、それには教授がレピッドスタッドの大学から借りたままになっている様々な大冊を返却して欲しいというのと、その前に1ヶ月間村に止まり、娘の今後を決める手伝いをして欲しいと書いてあった。生前の教授のたっての願いということもあり(そして報償として100枚のプラチナ貨が支払われることもあり)遺言状を受諾することになった。

その教授の返却出来なかった大冊はどれも曰くありげだったが、むしろ注目すべきは教授が残した手記で、其処には只一人村を襲う脅威に気が付き、それに立ち向かう様が克明に描かれていた(別名ホラー名物死亡フラグ日記)。

その手記より、物語の鍵となる2つの単語について(何枚ものハロウカードの助けもあり)村内で最も詳しいものの、部外者の使用に難色を示すファラズマの教会にクララとメノウが頼み込み、何とか場所を借りてシェオゴラスを送り込み調べ、50年前にハロウストーン刑務所を襲った大火災「火の夜」とそれによる犠牲者、暴動を企てていた5人の死刑囚についてを四半日程度で調べ上げ、物語の鍵となる組織である”囁きの道”についても、教会の豊富な書物の助けを借りて(こちらはボーナス込みでギリギリだった)無事調べる事が出来た。
因みに本来はハロウストーン>5人の死刑囚迄を調べ、そこから更に個別の名前を調べる必要があるという大変厄介な調査だったのだが、シェオゴラスが〈知識〉でボーナスや援助込みで45を振ったこともあり一気に情報を開示することとなった。

そして、その晩再び悪夢にうなされたグレイが、ハロウストーン記念碑(焼失した刑務所の追悼の為に建てられた所長の像)を冒涜しようとしている場面に夢の中で遭遇し、急ぎ駆けつけることに。
そこには、剃刀と血袋を持ち、記念碑に血文字を書き付けるギブスの姿があったが、一行は出目の悪さもあり、相手が操られている事が明白だった為になかなか有効打を与えられない。
最終的にはキレたメノウの拳が綺麗に決まり、ギブスを昏倒させることが出来た。最近村の中で起こっている家畜殺害の犯人がギブスであると理解り、村からの尊敬をまた勝ち得るものの、その犯行に情報にあった5人の死刑囚の影を感じずにはいられない一行だった。

その後、ルーティアが道端でクララの墓を幻視したり、教授が一部拝借したというファラズマ寺院の隠し財産を調べたり地下墓地でジャイアント・センチピードとの戦闘があったり(余談だが、Spirit Boardで検索した際のhit商品の多さに軽く驚愕する。玩具で売るなよこんなもの)、物騒な韻歌を歌う子供達にメノウが故郷の数え歌を教えたりしているうちに夕方となり、昨日の顛末を伝え、また村の皆を動揺させない為に集会を開催することとなり、一行もこれに同行した。


色々あり会合は終わり、集会の中の娯楽としてフルートの音色が奏でられた時に変異が起こる。

ドンドンと騒がしく入り口のドアを叩く音がした為にグレイが開けに走るが、其処で対面したのは腹を空かせてドアに体当たりをするスタージで、早速しがみつかれて血を吸われる。

更に壁に掛けてあったランタンが落ちて床に火が点き、そこから燃え盛る頭蓋骨が浮かび上がり、内部はパニックに陥る。
この辺りでようやくキャラの完成したホロがやる気になり戦闘開始、早々にクララが皆を威圧、もとい説得して落ち着かせ、素早く消火要員として組織する。またグレイを獲物に定めたスタージも、若干の吸血は出来たもののルーティアの弓とシェオゴラスのマジックミサイルで撃ち落とされ、フレイミング・スカルも同様に早々に蹴散らされた。
 
 しかし、ここからが本番で建物の外から迫り来る大量のゾンビやスケルトン、バーニング・スケルトンそしてジュジュ・ゾンビとして蘇えり親愛なる友人を迎えに来たロロミール教授が建物へと迫る。

クララが雑魚を焼き払おうとエネルギー放出で2回ほど最大値を振り、太陽の威光を何度も示すも(因みにWayfinder2のThematic Channelingによるとサーレンレイのエネルギー放出は太陽の光を帯びるらしいのでまさにサンシャイン・ダイナマイトである…むしろキングストーンフラッシュかも知れないが)、シェオゴラスが入り口に張ったグリースで膠着状態となり、また出目が悪く判明しなかったジュジュ・ゾンビの能力(ダメージ減少5/魔法&斬撃、無効化:[冷気]、[電気]、マジックミサイル(!)、抵抗:[火]10と大変低レベル向き)と悪を討つ一撃をカードによる激怒込みで入れても攻撃を外すメノウ、暴発して周囲に炎の円を描いたシェオゴラスのスコーチング・レイの巻物とプレイヤー側の異様な出目の悪さ、そして何故か連発するマスター側のクリティカルや20の目により(余談だが前日にほりび氏が20ダブルを出してTLが騒然としていたが…天変地異の前触れか?)メノウ、グレイの前衛2人が凶刃に倒れ、危うくキャラ再作成となりかかるが、クララとホロのバックアップもあり持ち直し、最後はルーティアの矢を受けて再び永遠の眠りに就くこととなった。
一度は忌まわしきジュジュ・ゾンビの身にその身を窶した教授だが、君達が長く苦しかったものの、
勇敢に戦い抜いたによりその魂は解放された。そして最後に現れたペトロス・ロロミール教授の亡霊は君達へと告げる。
「ハロウストーンへと向かい、全ての元凶を叩け」と。


次回はあのいしかわ氏も(主にボスに)絶句したという極悪ダンジョンシナリオなので実に楽しみである。

懸念していた代替ヒーローポイントであるハロウポイント制も、シーン毎の補充や手札交換の承認、一覧表(これは人数分印刷しておくべきだった)等の導入で兎に角カードが回るようにセッティングを行った為、概ね好評だったので今後も改良を加えつつ運用していきたい。

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