2015年5月4日月曜日

中部d20界隈2015年05月会の話。:Pathfinder Society Scenario#5-18『異邦人都市にて』-The Stranger Within

様々あり、別件の調べ物をしていた際に運良く5月連休の真っ最中にアートピアホールが空いていたのを発見した為募集を掛けた訳なのだが、幸いにして早々にプレイヤーが集まり、また折角広めの部屋が取れたからということでwaiz氏にも協力して貰い今回は2卓併設での開催となった。

 面子は以下の通り。長期連休の旅行の途中だったとはいえ、まさかのへんくま氏参戦には驚かされたが、大きなイベント以外で遊べる又とない機会に珍しいネタで大変楽しませて貰った。
しかし、様々ありwaiz氏の卓に参加予定の1名と連絡が取れず、結局makkou氏に卓を移って貰う事となってしまったのは残念でならない。
プレイヤー名前種族クラス
Gataゴ・ガドル・バ人間パラディン(誓約の聖騎士)
巨竜を求め駆逐する使命を負った聖騎士…残念ながら巨竜は居なかったが。
Pomtaドーン人間スレイヤー
ミスラル製キッコウ・アーマーを着てアダマンティン・ナギナタを振り回す殺し屋。良く気絶する。
へんくま"嵐の声"イリヤ人間(ショアンティ人)バード(Thundercaller)
ショアンティ人の巫女で、雷鳴を伴う歌を操る歩く騒音公害。今回のアレなキャラ枠。
2xxPレティ人間クレリック(慈悲深き癒し手)
サーレンレイ信者のクレリック。味方絶対ころさせないウーマンだったが…
ちーアラスター・コール人間ソーサラー(賢者)
パーティーの知識枠にしてブラック・テンタクルズに全てを注ぎ込んだ触手愛好家。
尚、以下はPathfinder Society Scenario#5-18 The Stranger Withinに関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。


個人的な愚痴となってしまい恐縮だが、都合が悪くなったのであればせめて何らかの連絡は必須だろう。言わなければより悪くなるというのは何処でも同じであり、他者とのコミュニケーションに於いてまず絶対に必要となるのは信頼なのだから。


0.導入とシナリオの裏側:The Stranger Within/異邦人都市にて
毎度の如くバッグに満杯の荷物を持って会場入り…若干遅れた為に待たせる事になってしまったが。
 『パスファインダー協会の近しい同盟者にしてスクザーニ派閥のリーダーであるグアレル=カレラ(Guaril Karela)は、その領域と影響力を広げる活動の中で危険な敵を創り出した。そして、かつてグアレルが倒したと思っていたライバル達のうち数名がグアレルの小さな帝国と彼自身の人生を終わらせる為に舞い戻った。

 一行は協会に於ける最も信頼出来るスパイ組織のリーダーを助ける為、危険な都市ケル・マーガ(Kaer Maga)へと旅立ち、これらの暗殺者を捜し出し、その行動を阻止しなければならない。』

 今回の協会シナリオを選んだのは例に依って公式掲示板での評価が高かったこともあるが、ヴァリシアの数ある都市の中でも殊更奇異な通称”異邦人都市”ケル・マーガを舞台としたものであり、定期購読のお陰で資料が豊富にあったからというのも理由の1つだった。今回は手慣れた面子ばかりだった為に多くは説明せず、ケル・マーガの特異性を楽しんで貰うことにした。

 シナリオの背景だが、グアレル=カレラがスクザーニ達の首魁となった際に離反したゲール一家を抹殺すべく、コルヴォーサの”爪のヘルナイト”城塞に投獄したが、彼らは多くの犠牲を出しながらも脱獄し、その生き残り達はグアレルを暗殺の目標とした。彼らの末娘であるイメルダ=ゲール(Imelda Gael)はケル・マーガに潜伏しながら麻薬フライリーフ(flayleaf)を売りさばき富を得てケル・マーガの各派閥との関係を強固にし、深く潜伏しながらグアレルを暗殺する機会を待っていた。という感じである。

 しかし、このグアレルの顔から感じられる悪党オブ悪党と言った風情ときたら…スクザーニの首領なので悪党には違いないのだが。


1.沼地の遭遇
マグニマールに逗留していた一行は、グランド・ロッジのヴェンチャー・キャプテンであるアンブラス=ヴァルシンより手紙を受け取る。手紙には情報に於ける有用性から、グアレル=カレラをパスファインダー協会の庇護下に置くこと、そしてその条件としてケル・マーガに潜伏するゲール一家による彼の暗殺計画を阻止すること、その作戦を効率的に遂行し解決せよとあった。
そしてケル・マーガへと向かう一行の前に、沼地を塒とするホブゴブリンの山賊達が襲い掛かって来た…毎度恒例のチュートリアル戦闘だったが、広範囲にブラック・テンタクルズをバラ撒くアラスターによりホブゴブリン達は拘束され、ペットのギラロンはガドルにより両断、手下達を壊滅させられた黒鱗の妖術師(このシナリオ唯一の竜が関係するキャラクターだった)は降伏して戦闘終了となった。


2.”亡命者の石”/Asylum Stone
 ”異邦人都市”、”亡命者の石”との異名を持つケル・マーガに入った一行は、早速胡散臭い男から「自分をガイドとして雇わないか?」と声を掛けられる。警戒はしていたが、特に問題も無いだろうと踏んで男を雇い、不慣れな場所での水先案内人を得ることとなる。こういったイベントは殊更警戒されるが、今回に限れば優秀なガイドであり、一行はこれにより大きな時間敵優位を得る事が出来た。

 ガイドの案内でまずは情報を得るなら売春宿『赤らむ薔薇』亭へと案内された一行は、そこで筋骨逞しい女主人ミス・フェザー(Miss Feathers…一応女性)と面会させられる。レティとイリヤがミス・フェザーと長話をしがてらゲール一家について聞き出すと、イメルダ=ゲールなる女性の名前と彼女の住むビス地区の借家についての情報を聞き出す。

続いて、”溜め息通り(The Street of Sighs)”に棲まうスクザーニ達の情報に明るい”親しき話し手(Sweettalkers)”の1人であるシユウ(Shiyu)を紹介されるが、宗教的な理由により口をきつく縫い合わされた彼の姿に一同は絶句していた。しかし、頷き、溜め息、口笛や手話、身振りを器用に組み合わせて話す彼ら独特の言語をガイドの翻訳を通して意思疎通を行い、ゲール一家がこの地の開放奴隷達の組織である自由人(Freeman)と呼ばれる集団から戦闘訓練と援助を受けていることを聞かされる。

そして、最後に卜占寺院(The Augurs’ Temple)へと案内されると、途中で市場で買い物をする上品ながらも血まみれのトーガを纏った女トロウルの神官ヴァーガン(Vargun)に出会い、彼女の占いを受けることとなる…そう、かの有名なトロウルの臓物占いである。そしてヴァーガンからイメルダは都市の商人ギルドである”商業連盟(Commerce League)”に借金をしており、時が来ればその長ダカールがいずれ一行を見つけ出すだろうと告げる。
という頭がおかしくなりそうなケル・マーガの風変わりな風習の数々だったが、プレイヤー達は大変楽しんでくれたようである。

 此処で丁度良い時間となったので、waiz氏卓の方と連れ立ちいつもの上海湯包小館で昼食となったが、流石に連休真っ最中ということで結構長く待つことになってしまった…予約を入れておいても良かったか。まあこちらはその辺の時間も含めて組んであるので問題は無いのだが。因みに今更だが麺はそんなに美味くないので御飯物がオススメ。


2.テラスのある別荘
この後、イメルダについて告発する為に下院議員会館でもあるカイデン=カイリーエンの寺院の大衆酒場へと向かうが、確たる証拠も無かった為に門前払い同然に追い出される。
 そして掴んだ情報から別荘の場所を知り向かうも、既にイメルダの姿はなく調べる為に侵入したところ、置き土産として天井に仕掛けられていた鉄球の罠に襲われる。壁にぶつかった鉄球は正体、デストラップ・ウーズの姿を現し、一行はこれを撃退した…因みに、本当は2体出現する予定だったが時間等の都合で1体にした(さほど強くはないが単純に時間が掛かる)。
しかし、別荘の台所から麻薬フライリーフの高純度精製の証拠と、化粧室にある魔法のゴミ箱(投げ捨て問題の解決の為に家に備え付けてある魔術的な焼却炉)の側に捨ててあった紙片から、ウーズと蛇を使った暗殺方法の破棄とイメルダの協力者であるオーフォリオという名の男の存在を知る。

 そして、外より響くアードック家の巡回アイアン・ゴーレムの足音を聞いた一行は慌てて家から脱出した。


3.自由人の議員会館
そして下院議員会館へと戻り、自由人会議のリーダーである元シェリアクス人の傭兵ハルマン=ライト(Halman Wright)にイメルダ邸で見つけた証拠を見せると、渋々ではあるものの、ゲール一家について会議を開くことを承諾してくれた。しかし、一行は依然として余所者であり、ゲール一家はさしたるもめ事も起こしていない為に多くの議員から抗議を受ける。5人の議員達は真っ二つに割れ、ハルマンは一行に対案として、最近動物市場に持ち込まれたペガサス(知性ある生物)を開放してくれるならば、自分がゲール一家の追放に賛成票を投じることを約束した。
 奴隷市場へと到着した一行は、早速ペガサスを売買しようとしているスクザーニ達を発見し、声を掛ける。最初5000gpという高額を吹っ掛けられた為、いかにしてこの連中を無力化させペガサスを奪取するかという方向に話が進みかけるが、同郷であるイリヤの高い交渉力によって1/4迄値段が下がった為、即金で支払いペガサスの開放に成功する。

 そして、議員会館に戻るとハルマンは一行を監視していたことを告げ、誰の血も流さずに問題を解決した一行を賞賛し、ゲール一家の最近の疑わしい行動を批難した上で協力を打ち切ることを決定し、祝い酒と称して一行も巻き込んでの酒宴となった。


4.通商連盟との取引
酩酊気味の一行が表通りを歩いていると、突如として通りに溢れた人混みが消え、後には薄笑いを浮かべる凶悪な人相の男と、その男のものらしき黒塗りの馬車だけが残された。男は一行に黒い麻袋を渡しながら「ダカール様がお前達に会いたがっている」とだけ告げ、袋を被り馬車へと乗り込むよう促した。

 麻袋には「サイレンスの効果があり、一切の物音が聞こえないまま1時間以上も連れ回され、降りた先で麻袋を外すとそこはティエン・シア様式の豪奢な部屋であり、龍の灯籠に照らされた部屋の奥には障子戸があり、その背後からダカールが一行に話し掛けてきた。ガドルはダカールに何となく不安な気配を感じていたが、交渉を続ける事を優先し沈黙を守っていた。ダカールは一行に勤勉な債務者であるオーフォリオは現在市場を不用意に荒らすイメルダに協力を強いられており、またもしも戦闘の末にイメルダを殺し、オーフォリオが生き残ったのであればそれはダカールの慈悲であると彼に伝えて欲しいと伝える。これを承諾したことで、一行はダカールよりオーフォリオの店”輿担ぎ屋”の場所と、最近不必要に死体を購入していることをを聞き出すことが出来た。

 そして再び馬車に乗せられ、一行は元の通りへと戻され解放された。実はダカールはダーク・ナーガであり(なので本来はガドルは反応しないがそこはまあ)、暴き立てた場合は色々と不味いことになるのだが、幸いそういった事態にはならなかった。


5.輿担ぎ屋での死闘
ゾンビ作成屋の集まるアンカー・テ地区は、屍臭消しの為のティエン・シアとヴードラ産のスパイスの匂いに溢れていた。黒石躓通り(Blackstone Shamble)にある死体売買屋”輿担ぎ”(疲れを知らぬゾンビに移動用の輿を担がせる。ケル・マーガの貴族達には一般的な乗り物)へと近付いた一行は、ヴェノマス・スネーク・スウォームを満載した籠を背負ったヒル・ジャイアント・ゾンビに襲われる。
 ゾンビを難なく撃退し、店に入った一行は中で先程ペガサスを売っていたスクザーニ達と再会する。スクザーニ達は甘いフライリーフの匂いを漂わせるワイトを一行に差し向け、奥に居た傭兵達に参戦を促すが、奥の傭兵達は自由人であり、議会の決定によりイメルダへの協力を打ち切るように決めていた為に戦闘中も我関せずと素知らぬ顔で賭けカードに興じていた。

 用心棒達が倒されると、傭兵達は無言で立ち去り、一行はウルガソーアの神殿にもなっている奥の部屋に地下への入口を発見した。


6.イメルダ=ゲールとの死闘
地下に降りた一行に、両開きの扉に仕掛けられた髑髏のドア・ノッカーが「再誕者の部屋へは武器を持ち込むな」という警告を投げかけるが当然無視され、戦闘となる。

 オーフォリオの創り上げたキョンシー3匹とデスウェブが狭い通路を通り一行へと襲い掛かるも、イリヤの張ったウォール・オヴ・フォースとアラスターのブラック・テンタクルズが正面からの敵の侵攻を食い止め、ドーンとガドルのクリティカル・ヒットでこれを討ち取る。

 だが、変異薬を飲み干しエキスにより強化されたイメルダのグレートソードがドーンとガドルを立て続けに切り伏せ、危うく壊滅の危機に瀕する。しかし何とかイリヤの音波攻撃とアラスターの呪文によってイメルダを削り切って倒し、ほぼ無傷のオーフォリオへダカールの伝言を告げた一行は、無事生還しアブサロムへと帰還した。


 シナリオそのものはどちらかといえば謎解きやケル・マーガの奇異さを楽しむ要素が強く、私が気に入った理由はまさに後者だったので存分に楽めた。あと、Thundercallerは無制限に運用するとかなりどうしようもない(3d8ダメージのサウンド・バーストをフリー・アクションで毎ラウンド撃てる)仕様だった為に大幅に制限を入れたが、それでもかなりの脅威となった。

そしてセッション終了後は恒例の肝屋へ移動しての宴会だったが、都合が付かずキッチンの方は休業、その後閉店(元々期間限定だったとも聞くが)で結局通い詰める程行けなかったのが残念でならない。

そして翌日はへんくま氏と共にいつものほうらいせん吟醸工房へと行き、生酒を購入して解散するという毎度お馴染みの流れとなった。

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