2014年12月の竜舞亭第一例会の話。：Jade Regent＃15-Forest of Spirits後編その３

私にとっても今年最後のセッションとなる今回だが、年末にあった衆議院選挙の都合により急遽部屋が変更、美術室を割り当てられることに…兎に角使い辛い部屋だった。
それはさておき、プレイヤーからも言われていたが、"Forest of Spirits"というタイトルにも関わらず章の半分を４層に渡る巨大ダンジョンで過ごすという看板に偽り有りな仕様となっているこの章だが、それも今回でようやっと結末を迎えることになる。

今回の面子は以下の通り。意外と、というべきか当然というべきか振り直し能力を他者に与える気功師モンクの抜けた穴は大きいか。

プレイヤー	名前	種族	クラス
Pomta	ケーン＝タッカー＝クララ	人間	ファイター(両手武器使い)/バーバリアン
口の悪さに定評があるナギナタ使いの突撃兵。流石にACの低さが厳しい感じに。
Waiz	南条飛勇鶴（ナンジョウ＝ヒュウカク）	人間／ウールフェン人（ARGオリジナル）	インクィジター（魔女狩り師・伝道者）
ミンカイの初代皇帝の魂が宿ると言われる妖刀”翠閃”を振るうパーティーのまとめ役。ホブゴブリン絶対殺すマン。
Makkou	シオン(紫苑)＝カイジツ	人間	アーケイニスト
微妙に主人公／ヒロイン枠より外れつつ有るアメイコの妹。慣れないアーケイニストの能力に未だ苦戦気味。
2xxP	サチ	アアシマール(自称)	クレリック（伝道師）
サーレンレイ信者の自称天使のクレリック。今回は脆い前衛の回復に忙殺気味。
雅士	ジョナサン＝サイズモア	人間	ガンスリンガー
元少年兵のピストル使い。今回年齢相応の振る舞いをする場面が。

尚、以下はPathfinder Adventure Path #052『Forest of Spirits』終盤に関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。


１．悲鳴の洞穴 -Hall of Screams-
前回の終了前にアクミの盆栽を入手し、また各人消耗が激しかった為に一行は一旦撤退して体勢を立て直すことに。
そして改めて”ムナスカルの苦行”と呼ばれる領域の第四層へと足を踏み入れた一行だったが、其処こそはかつてカミ達によりオニが封印され、現在ではホブゴブリン達より女神として崇められているムナスカルの棲まう場所だった。

床一面に満ちた浅瀬の沼のような冷たく澱んだ水が移動を妨げる洞穴には、そこかしこに鍾乳石の柱が建っており、その頂上より少し上には錆びた鉄の檻が天井より吊され、ホブゴブリンの看守達が彼らの悲鳴を洞穴じゅうに響き渡らせていた。先に洞穴に足を踏み入れたヒュウカクがムナスカルの名を呼ぶが、出てきたのはムナスカルの寵児であるジャー・ノイのジロウ、サブロウとその愛人の破門されし姉妹達だった。

敵を迎え討つべく固まったまま待ち構える一行だったが、しかし先に向かう水路の中にインヴィジビリティで姿を隠していた伏兵、おぞましき老婆の顔を持つムナスカルの娘達、スピリット・ナーガの長女メイ、次女ヤスが出現、一行に呪文を向ける。サウンド・バーストは効果を上げなかったものの、とコンフュージョンによりジョナサンとケーンが混乱状態に陥り、更にケーンは足払いを喰らい転倒、ジョナサンはジロウ、サブロウによる《かすめ飛び攻撃》によって集中攻撃を受ける。看守達も一行へと矢の雨を降らせるべく弓を手にしたが、こちらはサチの張ったウォール・オヴ・ファイアーで射線を遮られた為に武器を手に床へと降りることを余儀なくされる。

戦線を突破され、（毎度ながら）パーティー内で最もｈｐが高いサチが昏倒しかけるもハロウ・カードの破棄でこれに耐え、ウォール・オヴ・ファイアーの内側に居た弓兵をシオンがテレキネシスで吹き飛ばし、更にナーガのヤスをハングリー・ピットに突き落として撤退させ、その間にヒュウカクがジロウを両断し、混乱から復帰したジョナサンも姉妹達とサブロウを血祭りに上げる。
残された敵達は撤退し、その間に一行は捕らわれていたティエン人達を救出した。


２．鎖の儀式場 -The Celebration of Chains-

 

洞窟を抜けた先は天井や壁のあらゆる場所に鎖が張り巡らされた奇妙な部屋となっており、その先には相変わらず床一面を濡らす水の上に立つ奇妙な男の姿があった。男は自らを”ムナスカルに選ばれし者にして伝令の(Ochiyo the Messenger, Munasukaru’s Chosen)”オチヨと名乗り、此処で引き返すのであれば一行の愚挙を大目に見た上で見逃してやると提案をする。
しかし当然ながらその提案を聞く一行ではなく交渉は決裂、オチヨはオーガ・メイジの姿に変身し、鎖の間に潜んでいたチェイン・デヴィルの拷問官達が姿を現す。更に、先の部屋から逃げた看守が再度弓を手に一行に襲い掛かる。サチが文字通り相手を燻り出す為にウォール・オヴ・ファイアーで通路を埋め、近付いてきた敵を撃破するという作戦だったが、チェイン・デヴィルによる鎖を使った《平穏なる接触》によってケーンが一時的に無力化し、炎の壁を涼しい顔で渡るムナスカルの娘メイの妨害も入る。

だが、拷問官達もヒュウカクとジョナサンの前にあっという間に打ち倒され、一時的に無力化されていたがすぐ復帰したケーンによる攻撃でオチヨもすぐさまその後を追うこととなった。
そして再度撤退したムナスカルの娘メイを追いかけ、一行は最後の部屋へと足を踏み入れた。


３．ムナスカルの聖域 -Munasukaru's Sanctum-
儀式場を抜けた先の通路は南北に分かれており、南側には書庫と書かれた部屋、北側には鬼の貌を模した両開きの大扉があった。一行はどちらに向かうかという相談の末、ハロウ・カードを使って「書庫を先に」という天啓を得たにも関わらず先にムナスカルを片付けてから書庫を漁ろうという話となり、北の扉を開ける。

中にはムナスカルの親衛隊である破門されし姉妹達と枯れ花の闘士、そして妙齢の美しい女性が一行を待ち構えていた。女性は自らをムナスカルであると名乗り、オニ達の計画を知ろうとする一行の行動が既に手遅れであると嘲笑い挑発したものの、幻影であることを見破られて姿を消す。

そして戦端が開かれ、一行は正面の敵を倒していたが背後の書庫に隠れていた増援のオーガ・メイジ・サムライ”マサタツ”がヒル・ジャイアント２体を引き連れて出現。
ヒル・ジャイアント達はシオンのハングリー・ピットにより穴の底に突き落とされ、マサタツも立ち塞がったジョナサンにより足止めされている間にサチにより灰の壁で視界を遮られた上ファイヤー・シーズで爆殺される。

しかし、正面の扉が開き幻影と違い醜い老婆の姿からオニの正体を現したムナスカルの手にしたナギナタを見て翠閃が驚愕する。それは五大皇家が１つであるスギマツ家に伝わる家宝の武器”スギマツ家の雷鳴刃(The Thundering Blade of the House of Sugimatu)”だった。不名誉な行いをした者が持つと負のレベルを与えるにもかかわらず、永年閉じ込められていたことにより既に狂気の中にあったムナスカルは五大皇家の武器を用いて血筋の者を殺すということにただならぬ快楽を見出し愛用していた。
落とし子であるシロウ、ゴロウをヒュウカクとケーンが食い止め、娘達メイ、ヤスをシオンがウォール・オヴ・アイスで足止めし、時間を稼ぐことになったが娘達のディメンジョン・ドアで呆気なく壁を越えられた上にムナスカルのナギナタ３連撃でジョナサンが即死、だがこれはハロウ・カードの破棄の破棄で何とか踏み止まる。ケーンの方も集中攻撃を受けて昏倒したがサチのヒールを受けて回復。
際どい所での一進一退の攻防が続いたが、ジョナサンが不発で銃を故障させながらも無理矢理射撃を続けて弾丸をムナスカルへと叩き込み、最終的に駄々っ子染みた強引な連射によってムナスカルは打ち倒され、枯れ花の屋敷全体の封印が解けたことにより生き残っていた娘達はいずれも逃亡した。

その後、書庫で調べたことにより”五襲の暴風”のオニ達とその首魁アナムルモン(Anamurumon)による人とオニとの混血児を用いてミンカイを支配する計画が判明することとなった。


思った以上に長引いた第四章もこれで終わり、山程の財宝（特に雑魚装備がほぼ全て高品質なのが大きい）を手にしてはいたが売却先の無い状況も今回で終わり、次回からは装備的にも構築的にも充実したプレイヤー達を相手にする事になる訳だが…さて（Mythic Adventureを紐解きながら）。
ともあれ、次回より第五章、旅の終着地点であるミンカイに到着することとなる。