2014年9月29日月曜日

2014年09月の竜舞亭第一例会の話。:Jade Regent#12-Forest of Spirits中編

Jade Regentも12回目、1回休みがあるが1年間続けて進行は大凡半分ということになる。
実は今回より3週連続でのセッションとなっており、どれも高レベルである為それなりに準備に時間が掛かり、おまけに仕事もちょっと忙しいのでかなりギリギリの状況になっている。とはいえ娯楽は娯楽で必要で、幸いなのはどのシナリオも公式の既製品であり、あとは翻訳し(次回のMoonscarについては翻訳も終了しているが)クリーチャーデータを調整してマップを出力するだけなのだが…何より、最近気力をセッション準備可能状態に持っていくのが辛い…いい加減歳か。 

さておき、今回も無事にセッションを開催する事が出来たが、例に依って2名休みとなった。

プレイヤー名前種族クラス
Pomtaケーン=タッカー=クララ人間ファイター(両手武器使い)/バーバリアン
アルドーリ流のナギナタ裁きで敵を葬る突撃兵。口が悪い。
Waiz南条飛勇鶴(ナンジョウ=ヒュウカク)人間/ウールフェン人(ARGオリジナル)インクィジター(魔女狩り師・伝道者)
ミンカイの初代皇帝の魂が宿ると言われる妖刀”翠閃”を振るうパーティーのまとめ役。。
Makkouシオン(紫苑)=カイジツドラコニックヒューマン(ARGオリジナル)モンク(気功師/無数の型の達人)/ファイター(武器の達人)
微妙に主人公/ヒロイン枠より外れつつ有るアメイコの妹。
2xxPサチアアシマール(自称)クレリック(伝道師)
サーレンレイ信者の自称天使のクレリック。
雅士ジョナサン=サイズモア人間ガンスリンガー
元少年兵のピストル使い。今回も欠席。
ろうなむ幻術のセルバンデスノームモドキ(ARGオリジナル)ウィザード(幻術師)
幻術の神シヴァナーを信仰する謎多き幻術師。今回も残念ながら欠席。
尚、以下はPathfinder Adventure Path #052『Forest of Spirits』中盤に関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。


”精霊の森”(Forest of Spirits)へ
前回、追い出されたも同然の形でオルドゥ=アガンヘイを後にした一行だったが、”精霊の森”に棲まうカミの遣いを名乗るキツネの少女”ミヤロ”の導きで、安全にミンカイへと向かう抜け道を教えて貰う事となった。旅の間に幾分か一行と打ち解けたミヤロは、道中に己の身の上を語ってくれた。

ミンカイでも名の知れたキツネの盗賊の首領の娘として生まれたミヤロだったが、帝国の軍隊より逃れようとした際に精霊の森へと逃れ、巨木の1つを拠点としようとした。しかし、帝国の軍隊が辿り着いた時に見たのは、切り倒された巨木の周囲で惨殺されたキツネ達の姿だった。夫が帰らぬのを心配し、彼を捜す為に森に立ち入ったミヤロの母は、そこでカミより夫が森のご神木を切り倒し冒涜してしまった為、その罰を受け未だに精霊の森の怒りが収まってはいないことを知る。信心深かったミヤロの母は、生まれたばかりの娘を森に捧げ、自らの血にて許しを乞うた。
やがて月日が経ち、森の精霊達の子として育ったミヤロは、森より出られぬカミ達に代わり人里にて活動することとなった。

 そして”精霊の森”へ辿り着いた一行が鬱蒼として音も疎らな森を分け入り進むと、道の真ん中を塞ぐ倒れた石柱を発見する。石柱にはティエン語で道標となる文字が書かれており、またミヤロがこれは旅人の道中の安全を見守るカミのようなもので、正しく修繕し供え物をするならば利益があるかも知れないと解説した。
一行がこれを直し、ヒュウカクが持っていた米を捧げると、物陰からその様子を見ていたこの石に宿るシキガミのシュンキチ(Shunkichi)が現れ一行に礼を述べ、祝福とこれから先に待ち受ける注意すべき事柄を説き、石柱に宿り消えていった。


森の生霊達
森の中は動物の声も疎らだったが、時折響く奇妙な物音があり、また何かが一行を監視しているという感覚が常にあった。しかし、それが何であるかを探ることは難しく、ミヤロも「それはカミ達なので、くれぐれも刺激せぬように」と忠告するに留めていた。

ある晩、野営中にサチは奇妙な夢を見た。それはリ=クゥ(Li Xu)という名の才覚溢れる若い女性詩人で、ティエン語で詩を詠み、唄を謳っていた。そしてサチがその夢から目覚めると何者かに憑依された感覚はあったが、さしたる害がある訳でもなく、むしろ夢を通してティエン語とその詩、そして歴史と地域、貴族達の知識をサチにもたらしてくれた。

また、ある夜にはケーンの夢に悪しきサムライ”オオナシ=タイスケ”が出てきた。彼は鞭を鳴らし、奴隷達を痛めつけていた為ケーンはこれをナギナタで両断した。彼の末路は虐待していた奴隷達が反乱を起こした際に捕らえられ、殺されたのであった。

そして、別の夜に森火事のあったと思わしき空き地での休息中、セルバンデスが”精霊の森”を焼き尽くそうとした女魔法使いミエコの夢を見た。彼女は自身の放った炎に焼かれ、その命を落としたのだった。


森の生物達
森の中を進んでいると、珍しい鳥らしき鳴き声を聞いた。しかしそれが何らかの声真似であることをセルバンデスが見抜き、一行は襲撃に備えて馬車の周囲を警戒する。すると、渡河をしようとしていた一行にストーン・ジャイアント3兄弟”ユウ、ユエ、フェン”(Yu,Ye,Feng)が襲い掛かる。が、これを返り討ちにし気絶したユウを捕らえて彼らの住処へを向かうと、身代金代わりに保存肉と酒樽を受け取り(ケーンは金目のモノが無いと不服そうだったが)、また近隣の危険な地として”枯れ花屋敷”(House of Withered Blossoms)について教えられる。
その時のミヤロが非常に気まずい表情をしていたのを一行は見逃す筈もなく、後に尋ねると誤魔化しきれないと悟った彼女から「私個人の一存では話せないので、もう少しだけ待って欲しい」という返答を受け取る。
更にその後、森に響き渡る咆吼と共に白虎タイクィン(Tieqing)とその伴侶達が一行の前に現れ、突撃してきたと思いきや足を止め唸りを上げながら値踏みするように一行の周囲を回り始める。取り敢えずやりすごそうということになり、サチがロッド・オヴ・スプレンダーを使って生肉を振る舞い、満足した虎はいずこへと消えていった。


聖域のカミ
そして”精霊の森”に入ってから1ヶ月が経過し、一行の忍耐が尽きかけた頃、ようやく森の中心部にあるカミの領域へと到着した。
そこには朱塗りのミンカイ・ゲートが立っており、その先は開けた場所になっていた。一行がカミの前に出る時の注意と礼儀作法をミヤロより学び門の中へと足を踏み入れると、目前に浮遊する鎧姿の男性が現れた。彼はこの”精霊の森”を統治するノブロウ(Noburo)という名のズイシン・カミで、玉璽を持つアマタツ家の者を呼び寄せる為にミヤロを遣わしたのも彼の指示だった。そして、最後の後継者であるアメイコを見極める為に話を聞くこととなり、周囲に集まった不思議な生き物達が遠巻きに眺める中、一行はその場で一晩を過ごすこととなった。

 翌日、目前に再び現れたノブロウは現在ミンカイにて暴れ回っているオニ達の話を一行に語った。本来オニ達はノブロウの手によりこの森の中央にある”枯れ花屋敷(House of Withered Blossoms)”に封印されていたのだが、160年前のある時、何者かによりその封印は破られ、オニ達は逃亡した。しかし、未だに1匹のオニが屋敷の中に残っており、その為に封印が残っておりカミ達は塔に立ち入る事が出来ない。ノブロウは一行にこの残されたオニを倒し、真相を調べて欲しいと依頼し、また屋敷の最深部にある書庫ではミンカイの現在の支配者である”翡翠の宰相”と深い関わりを持つ”五襲の暴風”について調べる事が出来るだろうという助言も与えてくれた。

そして、次いで現れたアクミ(Akumi)という名のフクジン・カミで、彼の大切なボンサイを取り戻して欲しいとも頼まれる。


枯れ花屋敷(House of Withered Blossoms)での攻防
屋敷はこの聖域より1日程度の場所にあり、ミヤロの案内によって何事もなく到着。そして連絡用のマジック・アイテムとして扇子を渡したミヤロを外に残し、一行は屋敷の中央に建つ塔へと侵入した。
塔の内部は奇妙な異臭を放つ蔦花で覆われており、また通路いっぱいに蜘蛛の巣が張られていた。サチがウォール・オヴ・ファイアーで蜘蛛の巣を焼き払いながら進むと、背後より現れたアレイニアよりマジックミサイルを撃たれる。思巡の末、距離が遠く相手もすぐ撤退した為こちらは後回しに。
蜘蛛の巣を焼き払いながら塔の中央へと進むと、床板を剥がし掘り返されて巨大な孔が穿たれており、しかしその上には何重もの蜘蛛の巣で覆い隠されたていた。蜘蛛の巣を焼き払った先は巨大な頑丈な扉で封印がされており、何とかして扉を開けようとしたが色々あり後回しに(現在のパーティーでは開けられないので、強制的にハロウ・カードを貰い上へ行けと指示)。誰も「後回しにしよう」と言い出さない辺りこのパーティーの脳筋っぷりが伺えるが。因みにガンスリンガーの錠前突破は実はかなり信頼性が低い(平均的な錠前ですらAC23、この錠前の出来は”素晴らしい(AC 37)”だったので20を出さなければ不可能だった)。
2階に上ると、穴の開いた屏風が乱立し遮られた回廊に出る。天井に待ち伏せしていたアレイニアから大量のマジック・ミサイルを叩き込まれ、更に屏風を盾に迫るモーグの麻痺に苦戦するが、屏風をファイアー・ボールで吹き飛ばし(屏風がこの階の財宝だったが)これを撃退する。
そして、最上階と思わしき3階に出ると、目前に青白い色をしたサファイア・タランチュラが目前に飛び降りて来て、更に背後からは相撲取りを思わせる肥満の大男が一行を罵りながらアレイニア達を差し向けてきた。
ヒュウカクの一閃がタランチュラを両断し、ウォール・オヴ・ストーンで大男の居る方向を遮った迄は良かったが、大男ことアレイニア・ソーサラー”アキノサ(Akinosa)”はその裏で一行に奇襲を仕掛けるべく準備をし、その間にも彼の4人の愛人兼護衛兼暗殺者のアレイニア・シャドウダンサー”解れ糸(Gossamar)”達が次々と戦場へと転移してくる。ディメンジョン・ドアからの高速化グリッター・ダスト(《転移敏速》は特技として軽いので特にソーサラーなら必須)で得意の不可視の領域を潰されたセルバンデスが壁をすり抜け迫る解れ糸達のシャドウ・コンパニオンの餌食となり筋力0で気絶(残念ながらコンパニオンではシャドウ化が出来ない)、ジョナサンが盲目になった上筋力1迄減らされて行動不能と追い詰められる。
ミラー・イメージとブラーを併用しておりなかなか致命傷が与えられず、天井へと逃がれようとしたアキノサだったが、目を閉じたケーンのナギナタがアキノサ本体を捉え両断して何とか勝利し、その懐より1階のものと思わしき鍵束(あの扉自体がこの建物のものを外して無理矢理据え付けたものであるのだが)を入手したところで今回は終了となった。

 今回はJade Regent第3章ではあまり使う機会の無かった立体マップを久々に駆使し、しかも三次元的な戦術を好む敵というこの上無いシチュエーションを久し振りに戦闘を堪能させて貰い非常に満足の行くセッションだった。

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