2014年7月21日月曜日

2014年07月の竜舞亭セッションの話。:Jade Regent#10-The Hungry Storm後編

 自分で選んだ道とはいえ、年甲斐もなく無謀な事をしている所為かどうにも時間が足りない。しかしそれでも娯楽があるからまだ生きていられるし、何より意外とこうしてきちんとした手応えのある物事に関わるのが好きだからこそ多少困難でもやっているのである…だからこそ、徒労でしかない物事に時間を割かれるというのを何より嫌うのだが。

という話は置いておき、龍舞亭のJade Regentキャンペーンも今回で9回目、今回の参加者は以下の通り。今回は1人欠席、しかも戦闘火力の要であるジョナサンが不在(代理操作で対応)という状況に。
ガンスリンガーは比較的扱いが簡単なクラスだが、それでもやはり9レベルともなると本人か代理かでかなり戦力としての価値が変わるものである(特にプレイヤーがガンスリンガー然とした「刃の上を歩むような」非常に楽しそうな戦いをするので)。

プレイヤー名前種族クラス
Pomtaケーン=タッカー=クララ人間ファイター(両手武器使い)/バーバリアン
アルドーリ流のナギナタ裁きで敵を葬る突撃兵。パーティーの戦闘の要であり、最近熟練プレイヤー各所から様々な入れ知恵を学びつつある。
Waiz南条飛勇鶴(ナンジョウ=ヒュウカク)人間/ウールフェン人(ARGオリジナル)インクィジター(魔女狩り師・伝道者)
ミンカイの初代皇帝の魂が宿ると言われる妖刀”翠閃”を振るうパーティーのまとめ役。今回は危うく死に掛ける。
Makkouシオン(紫苑)=カイジツドラコニックヒューマン(ARGオリジナル)モンク(気功師/無数の型の達人)/ファイター(武器の達人)
たまにその血統を忘れられるアメイコの妹。今回新たな武器を手に入れ、嬉々として振るっていた。
2xxPサチアアシマール(自称)クレリック(伝道師)
主な役割は爆撃担当なサーレンレイ信者の自称天使のクレリック。天使のような笑顔のナチュラルボーン煽動者。
雅士ジョナサン=サイズモア人間ガンスリンガー
元少年兵のピストル使い。今回は欠席。
ろうなむ幻術のセルバンデスノームモドキ(ARGオリジナル)ウィザード(幻術師)
幻術の神シヴァナーを信仰する謎多き幻術師。そろそろアンデッドには飽きた模様。
尚、以下はPathfinder Adventure Path #051『The Hungry Storm』終盤に関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。

0.コーヤ婆の提案
 前回、あとは”最後の路”、アルタン=ズードを抜けるだけでミンカイへ辿り着けるというところで”飢餓嵐”モロズコそのものとなったカティヤナの妨害を受け、道を断たれた一行だったが、デズナの信徒でキャラバンの知恵者でもあるコーヤ婆の知恵に助けられることとなる。かつてこの地でエルタキの部族達が使用していた"屍都ウクタール(Uqtaal Necropolis)"の入り口がこの付近にあることを思い出し、君達に語った。そこはデズナの司祭により管理されている共同墓地で、ミンカイ側にも入り口があり通り抜ける事も可能な場所だと言い伝えられていた。
かくして、一行は猛威を振るい続ける飢餓嵐モロズコより避難すべくウクタールの門である"デズナの門"を潜り長く続く回廊へと足を踏み入れた。


1.屍都ウクタール/Uqtaal Necropolis
ウクタールの回廊に足を踏み入れた一行を出迎えたのは、天井と壁に貼られた滑らかなタイルの上に描かれたオーロラと星空、そして星形の彫刻を胸に抱き、首が切り落とされた石像の上に載せられた赤く塗られ全て北に向けられた頭蓋骨だった。それこそまさにミンカイのアンデッドとオニの神であるフメイヨシ(Fumeiyoshi/不名誉死?)の邪印だった。かつてデズナの司祭により管理され、清浄なる死者の安寧の地として管理されていた筈の墓所はフメイヨシの信仰に乗っ取られ、今ではアンデッド達が闊歩する文字通りの意味での”死者の都”となっていた。

 更に悪いことに、入口付近には巨大なスノー・タランチュラが巣を張っており、排除しようと前に出たケーンに棘を飛ばし、セーヴを落としたケーンは吐き気状態に陥った。しかし、蜘蛛の巣をファイアー・ボールで焼き払い、サチの呪文で吐き気状態を抑制されたケーンの振るうナギナタで呆気なくスノー・タランチュラは細切れとなった。
しかしその直後、すっかりその存在を忘れかけられていた”五襲の暴風”の手の者、オニ”セイジロウ”とニンジャ軍団(実はウル=アンゴンに潜んでおり、噂好きの住人によってその存在を感知され一行を追跡していた)が奇襲とばかりにアイス・トロルを連れて一行に襲い掛かる…も、これは軽くいなされる。
久し振りのニンジャ達の装備、金目の品物に色めき立ち、「この先どうせ墓地なのだから副葬品は貰っていっても構わんのだろう?」と言ったケーンに馬車の一行から冷たい視線が向けられる(因みにやむを得ぬか副葬品以外を取ろうとするとキャラバンの不満値が上がる)。


2.死者の橋/The Bridge of Souls
回廊を過ぎると、その先には両脇に2つの物見塔を備えた谷の上に大きな橋が掛かっていた。谷底には多数の人骨や人でない骨が転がっており、橋の手前にはエルタキのルーン文字で、「ここは死者の歩み。我らに害無く、汝ら通ること能わず。」と書かれており、その言に違わず橋の上にはアンティライフ・シェルが掛かっており、生きている人間の通行を妨げていた。取り敢えずウォール・オヴ・ストーンを橋として渡ろうという算段が立ち、その準備をしている間に周囲の探索をしようと物見塔の扉を開けると、中で待機していた頭の無い死者、ヘッドレス・ワーデンが襲い掛かって来た。頭は無いがウクタールの魂の加護で非視覚知覚を得ており、その上視認困難も持っているこれらのミイラにケーン渾身のクリティカルが回避されたり、オーラで麻痺したりと苦戦はしたものの何とか倒して苦労に見合った報酬とキャラバンの面々を説得して物見塔の中を漁り、若干の宝物を得た。

 そして、ウクタールの半分はイェティ達の住処となっていた為、先行してアーケン・アイで覗いたところ彼らは一行を殺すように族長に命令されてはいるが、同時に族長の変心に悩まされており、どうするかと議論しているところだった。

 ここで一旦昼食となったが、今回は全体的に色々スケジュールが立て込んでいた所為か皆疲れ気味だったようにも見える。その最たる者はまあ私だろうが。


4.石化した樹と黄金の扉
橋を迂回した先では、不思議な石化した木が中央に生えた池を発見する。池の中には多数の死体が沈めてあり、これらはいずれも新しい信仰に反対したデズナ信徒の成れの果てであった。木を調べようとしたところ池の底から死者達がスペクターとして浮かび上がり、一行に襲い掛かる。
一旦は撃退したものの、再度出現する気配があった為、樹の近くにサチがピラー・オヴ・ライフを張って備え、奥へと進んだ(再出現率20%累積なのだが、出目が悪く追加が出なかった)。奥にあった黄金の扉の前には2体のティーフリングの死体が転がっていたが、近付くとこれらが起き上がりレヴナントとして襲い掛かって来た。レヴナント達はヒュウカクとケーンによる明らかに致命的な打撃を受けても斃れることなく戦い続けていたが、背後の黄金の扉よりグレーター・シャドウが浮かび上がると突如としてヘイストの影響でも受けたかのように動きが素早くなった。この飛び回るシャドウがレヴナント達の仇敵であると確信し、また一旦は退けたスペクターもまたいつ襲い掛かってくるかという状況となり、黄金の扉の中に死体があると踏んだシオンが一縷の望みを抱いて扉を開け奥へと向かうとそこは高僧の墓所であり、中で永遠の眠りに就く高僧の胸にシュリケンを突き立てるとシャドウは絶叫を上げて滅び去り、レヴナント達も崩れ去った。
高僧の墓から除霊師の鏡胴鎧(Ghost Mirror Armor)と九輪霊斬剣(Nine-fold Spirit Sword)を手にしたシオンは一旦は盗掘を諫められたものの、これ自体がデズナの僧侶より盗まれたものであり、ここに眠る高僧がフメイヨシの者であったことから剣の方を入手することとなった。


5.イエティ達との交渉
先の会話から、どうもイエティ達の族長にカティヤナが憑依しているのではないかと踏んだ一行は、彼らとの戦いを避ける為に先に話しあっておこうとタンズをかけたサチを先頭にイエティ達の居住区へと進む。そこで〈交渉〉でプレイヤーズ・コールが起こりそうな数値を叩き出して敵対していた彼らから崇拝されん勢いで関係が改善される。
因みにサチは生まれの設定で「冒険に出る前は沼地に棲まうリザードマン達の間で生き神様として崇拝されていた」という設定がある。人外に好かれ易いのだろうか?…これがオークだったら天空橋だったが。

 彼らは一行を殺すように族長に命令されてはいるが、同時に族長の変心に悩まされており、どうするかと議論しているところだった。そこでイエティ達を説得し、族長を救い出すことを条件として戦いへの不干渉を約束させた。


6.憑依されたイェティの族長"ボールムーグ(Bormurg)"
そして壁に骨の納められた墓穴が並ぶ回廊を抜け、一行はイェティの族長が待ち受ける玉座へと踏み込んだ。そこに族長の姿が見えずともおかまいなしにサチとセルバンデスのファイアー・ボールがその場に居たイェティ達を吹き飛ばし、残ったイェティ・サヴェージ(バーバリアン)をウォール・オヴ・ファイアーで蒸し焼きにする。

しかしメルド・イントゥ・ストーンで玉座の下に隠れてこれらをやり過ごし、全身から尋常で無い冷気のオーラを噴出させながら飛び出した族長ボールムーグは部族のイェティ達に敵襲を呼びかけながら(和解していない場合、キャラバン戦闘が発生していた)ダイア・タイガーを召喚してケーンへと差し向ける。
そして今度は一行の目前にあった巨大な岩の柱に身を隠しながら次の呪文を準備しようとしていたが、ヒュウカクがアダマンティンの硬度を備えた翠閃を構え、気合一閃でこの岩を真っ二つに(94/90なので数値的にはギリギリだった)切り裂いたことにより弾き出された族長へ追撃を加え、昏倒させた。


7.”飢餓嵐”カティヤナの最期
昏倒した族長の身体から離脱したカティヤナのゴーストは、今度こそ一行を殲滅しようと周囲にあった凍える死体をホアーフロスト・スピリットとして動かし、またユキオンナ達を呼び寄せ、更に一行にとって因縁の深いタイガ・ジャイアントを呼び寄せ最後の戦いに挑んできた。
セルバンデスとサチのファイアー・ボールが蠢くホアーフロスト・スピリット達を焼き払い、女の相手は任せたと言わんばかりにヒュウカクが飛び出しタイガ・ジャイアントと剣を交え、任されたジョナサンもユキオンナに狙いを定める。ケーンとシオンがカティヤナの相手に回るが、カティヤナはゴーストである故にケーンの持つ通常の武器では十分なダメージを与えられず、飛び回る故にシオンの短い間合いでは捉える事が困難だった。その間にも(構築を弄って)両手に持った斧を嵐の如く振り回すタイガ・ジャイアントによりヒュウカクが窮地に追い込まれる。
しかし、遂にシオンがカティヤナを自身の間合いの内に捉え、入手したばかりの九輪霊斬剣のゴースト・タッチ能力を発動させて(実はその前にアンデッド破壊能力を使用していたが、これは流石にセーヴされた)流れるような連打に駄目押しの追い討ちでカティヤナの霊体を切り刻み、霧散消滅させた。
これにより、残っていたユキオンナやタイガ・ジャイアントも崩れるように消滅し、遂に一行はカティヤナとシスフッドの脅威をこの地より消し去ったこととなった。

 際どいところだったとはいえ、助けて貰ったことに感謝した族長ボールムーグは一行に礼として頭上を漂っていた紺色の長斜方形アイウーン・ストーンを渡し、ミンカイ迄の僅かな距離ではあったが一族総出で馬車の通行を手伝ってくれた(出口までの路は長いスロープ状の坂になっていた為)。

そして、長い氷の坂を抜けた先は真夏の緑生い茂るミンカイの森だった。

 それにしても3章はゲーム内時間で3ヶ月、実時間でも4ヶ月と本当に長い冒険だったように感じる(間に休止期間があったので尚更だが)。
しかしこれでJade Regentもやっと前半戦が終了し、ここから先はミンカイの地での本格的なオニ達との戦いとなる。既に翻訳以外の準備なら色々済ませてあるので、後は機会を待つばかり…実に楽しみである。

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