2013年3月15日金曜日

2013年03月の幻想TRPGコンベンションの話その1。

 通算2回目の開催となる幻想宿泊コンベンションとなった今回は、折角長く遊べるのだから前回同様にミニキャンペーンをということで先に出たRise of the Runelords Anniversary Editionを使用しての2日間連続セッションとなった。
参加プレイヤーは以下の4名。欲を言えばもう1人ぐらいプレイヤーが欲しかったが致し方なし。
プレイヤー名前種族クラス
Bazzケイン=ライオー人間パラディン
毎度お馴染みバルディッシュ使いのパラディンで、サンドポイント生まれで今回の事件の一端を知る所謂主人公枠。
伊和H・モーガン人間バーバリアン/ファイター
ハーフオークに育てられた人間の〈威圧〉特化型バーバリアン。素直にハーフオークにすりゃとも思ったが特技1つ分の誘惑に負けたらしい。
2xxPバカルディ人間ファイター(素手戦士)
《猪の型》を駆使して敵を引き裂く格闘家…だった筈がいつのまにか鋼鉄ジーグに。死ねぇ!
2xxP(sub)パナシェハーフエルフソーサラー(賢者)
マジックミサイル特化型で貴重な秘術枠兼知識枠。まぁまぁ眼鏡どうぞ。
960アンリッケ=ロルキ人間クレリック
己の信仰を探す、といえば聞こえが良いがその実お気楽極楽デズナ信徒。
尚、以下はRise of the Runelords Anniversary Edition#01: Burnt Offerings前半に関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。
 今回Rise of the Runelords Anniversary Edition:Burnt Offeringsを選んだのには理由があり、まず1つ目は当然といえば当然だが3.5版時代のシナリオと展開そのものにはそれほど差異が無く、そのまま4th Cageに上がっている翻訳を流用して労力の軽減が出来そうだったこと(但しモンスターデータは流用不可能)、そして次が主なのだが、このシナリオの前半の登場人物の1人であるアメイコ=カイジツが竜舞亭にて次回行うキャンペーンJade Regentのヒロインで、その身に起きた運命を知っておきたかったからである。
という訳でもう1人ぐらい竜舞亭のPathfinderキャンペーン卓の参加者が欲しかったのだが、今回は全体の人数も少なかった為それは仕方のないことである(タイミングを見て1回ぐらい事前学習のフリーセッションを行うのも良いかもしれないが)。

 今回、多少はキャンペーンらしいことをしようとケインをサンドポイント出身としてツトのかつての友人という位置付けにしたり、モーガンの友人である二刀流の使い手ローグ”グレイリンクス”(灰色山猫、実はファファード&グレイ・マウザーのパロディ)がヌアリアに誘われて行方知れずとなっていたりと幾つかネタは入れてみたが、プレイヤー側のノリもあり些か押しつけがましいドラマになってしまったかも知れない。この辺りはプレイヤーが乗ってくれるかどうかにも関わってくるので難しい(そして私は苦手な)部分だが。

 因みにイラストは旧版とAE版の両方を併載している。クリーチャーは今の方が良いが、人型は全体に以前の方が日本人ウケは良かったのではないかと思う(鼻の人ことEric Belisle画ではないアメイコは圧倒的にAE版の方が良いが)。


0.物語の発端
 今回の事件のそもそもの発端はサンドポイントの地下にある放棄されたデーモンの女王ラマーシュトゥの神殿の”憤怒のルーンウェル”である。このアーティファクトは、人の持つ7つの大罪の1つである憤怒の感情を司り、近くで死んだ犠牲者の魂より憤怒のエッセンスを吸収しより活性化する性質を持っている。
 今から5年前、別のルーンウェルとの共鳴により復活した際に辺りにそのエネルギーを拡散させた結果、今回の事件に関係するロンジク=カイジツとヌアリアに凶行を引き起こさせた。
20年前の不貞に起因するロンジクの妻殺しの凶行は誰にも知られることは無かったが、恋人に捨てられ、怪物の子を堕胎した末に発狂したヌアリアは養父でありサンドポイントの宗教的指導者であったエザキエン・トビンを殺害し、サンドポイントのデズナ寺院に火を放ち自身も姿を眩ませた
 そして母アツジの葬儀の席で彼女を殺したのはロンジクであるとツト=カイジツは言い放ち、結果激昂したロンジクの杖により鼻を砕かれて、呪いの言葉と共にサンドポイントを離れ行方知れずとなった。

1.アゲハチョウの祭りとゴブリンの襲撃
 そして悲劇の大火より5年の後、信心深いサンドポイントの住人達からの寄付によって大聖堂は再建されることとなった。秋の第1日目となるその日、町の支配者達によるスピーチが行われ、正午にはデズナ神の逸話に基づいて千ものアゲハチョウが放たれ、それを捕まえようと子供達が走り回るほほえましい様も見られた。
祭りの最中、モーガンはかつての知り合いの噂を求め、アンリッケは新たな聖堂の指導者となるザントゥス司祭の手伝いで忙殺され、パナシェは”巨大な人の頭の形をした島”の話を求めその護衛バカルディと共にサンドポイントを訪れ、そしてケインは雑踏の中にかつての友ツトの姿を見た。
そして日が沈み始め、ザントゥス司祭が”最初の夢の祈り”を唱え始めるべく皆の注目を集めようと雷石を弾けさせると同時に、そこここの物陰よりドッグ・スライサーを手にしたゴブリン達が多数現れ、辺りに大混乱を巻き起こした。
という感じで未来の様々を予見させつつ冒頭の戦闘となったのだが、この戦闘はどちらかといえば陽気に歌を歌ったり戦闘の最中に気が散ったりするゴブリンの生態や行動を示すのが主な目的であり、さしたる苦労もなく第2波のゴブリンの戦歌師も片付けて、戦場は寺院前の大広場から開いたままの北門へと移ることになる。


2.駄犬死すべし!
北門の前では、ヘムロック保安官が群がるゴブリン達をバスタード・ソードで薙ぎ払い切り伏せていた。その背後では、先の大火の唯一の生き残りである老犬がこれまたゴブリン達を相手に齢に見合わぬ大立ち回りを見せていた。
しかし、ゴブリンドッグに騎乗したゴブリンの指揮官が老犬へと迫る。唸りゴブリン指揮官へと襲い掛かった老犬は一行の目の前でホース・チョッパーの一撃を喰らい地面へと叩きつけ、血の海の中へと沈んでいった。その直後、ゴブリン指揮官とどこからか現れたその取り巻き達が次いでヘムロック保安官へと目標を定めたところで一行は戦場に到着した。

 取り敢えず犬の死亡シーンはスローモーション演出で。保安官のところは本来は第2章へと繋がる別の重要人物だったのだが、これを遊ぶ予定は残念ながら暫くは無い為このような形となった。しかしこちらも一行の敵とは言い難く、プレイヤー側の不意討ちラウンドからのスタートということであっさりと片付き戦闘は終了した。ヘムロック保安官の方は流石ファイターというべきかかすり傷程度しか負っておらず、老犬に対して短い祈りを捧げるに留まり、既に収まりつつあるゴブリン達の乱痴気騒ぎの鎮圧へと向かった。

 モーガンが高い〈威圧〉を活用してゴブリン達を尋問すると、この襲撃の真の目的が墓場にあったことを聞き出せたがあとは「それは重要な秘密だから秘密だ」の一点張りで埒が明かず、更に本来は夕刻過ぎには閉鎖されている筈の北門が開いていたこともあり、背後に計画的な襲撃の可能性を感じる。
保安官と共に墓場を調査に向かうと途中で城壁に立て掛けられた梯子とそれに続くゴブリンと中型の人型生物の足跡を発見、更に半開きになっていたエザキエン司祭の霊廟を開けるとスケルトンによる奇襲を受ける。
 スケルトンはまるで今あつらえたかの如く真新しく、また撃退した後に墓所の内部を調べるとローブ・オヴ・ボーンズの残骸が残され、エザキエン司祭の死体が消えていた。
 しかし、保安官は死体の話よりも死者と生者のこれからの方が重要だと言いこの件は一行に任せられる事となった。墓場より続く足跡は梯子を超えて森に続いていたものの、残念ながら〈生存〉が高い者が一行の中には居らず(準備されたキャラクターの中には居た)、また足跡も朝方に降った雨により流れてしまった為この追跡は不可能となった。

 此処で昼食となり近所のカレー屋へ。量と値段は申し分無いが、少々塩気が強いのと、店に常に流れるインド映画の映像があるのでちょっと人を選ぶかも知れず。


3.町の英雄達
 翌日になると、一行は”町を救った英雄”として持て囃されており、各所で特別なもてなしを受けることとなった。町でも有名なトラブルメイカーの道具屋の娘シャイリスとのトラブルに巻き込まれてケインが激昂したり、バーレット家の洋服ダンスの中に隠れていたゴブリンにより夫が喰い殺され、妻によりもっとマシな英雄だったらと罵られたり、”錆びたドラゴン亭”の看板娘であるアメイコとその父であるロンジクの喧嘩に遭遇し、間に割って入ったアンリッケが「お前もあの売女の娘だ」とロンジクに言われて激昂した(因みにプレイヤーからは「豊口めぐみの声で喋りそうだ」と言われていたが全くそう思う)アメイコが手にしたスープ用のレードルで殴られて負傷したりと様々な事件が立て続けに起こった。
因みにAnniversary Editionで追加されたのは上で挙げた中では”墓場の遭遇”と”アメイコとロンジクの確執”で、これはどちらも事件の背景を説明しており、もしも遊ぶのであれば出来るだけ入れた方が良いだろう。

 そして、何故かケインから妙な敵愾心を抱かれている(因みに”大いなる彼方”に於いても属性の秩序-混沌は善-悪よりも敵対の度合いが深いのでこれは無い訳でもないが)エルフの女性レンジャー、シャレル=アンドゥサナからの報告を受けて、近隣のゴブリン達の状況を聞かされ、また保安官からは援軍を頼む為に暫く町を開ける間この近隣を護って欲しいと頼まれる。

 その後、シャレルから町を出発する前に昼食でもどうかと彼女お気に入りの”錆びたドラゴン亭”に誘われるが、昨日の今日とはいえアメイコの姿が見えない。不審に思っていたところアメイコ付きのメイドであるハーフリングのベサナから彼女が行方不明になったことと、ティエン・シア語で書かれた手紙の翻訳を渡されてアメイコの身に何かが起こったこととそれを早急に調べて欲しいことを頼まれる。

 手紙はツトからアメイコに宛てたもので、彼らの複雑なお家事情を示唆するような内容が書かれていた。ツトが人間の両親の間に生まれたハーフエルフであり、ロンジクからは憎悪の対象として見られ修道院へと送られたこと。5年前に死んだヌアリアに深い共感と思慕を抱いていた事を知っていたケインは、恐らくツトが良からぬ事を企んでいるに違いないと踏み、ガラス工房へと急ぐ。


4.ガラス工房の攻防
硝子工房は煙突から煙こそ上がっているものの扉もカーテンも全て閉まっており、またパーティー内に〈装置無力化〉を得意とするキャラクターも居なかった為通称「冒険者の合い鍵」(”壊して押し入る”とルビ)を使って侵入することとなった。
当然中で飲んだくれて悲嘆に暮れていた(次なるサンドポイント襲撃に同意を得られると思っていた姉に拒絶された為)ツトやツトが創り出した”芸術”を真似て遊びに熱中していたゴブリン達はこの大音に気が付き、一行を待ち構える為に工房の作業場に集結した。
作業場の中央にはかつてロンジクであったものが冷えて固まったガラスに全身を覆われ、椅子に縛られ支えられながら中央のアルコーヴに据え付けられていた。
ツトに過去の悪事(ガラス炉を使い、スクザーニ達の処理した”ゴミ処理”を依頼されていた)サンドポイント襲撃の手伝いをしたことを市民にバラされたくなければ2000gpを寄越せと強請られ、亡き者にしようとしたロンジクであったが、同じ事を考えていたツトにより返り討ちに遭い、このような末路を迎えることとなった。
因みに冒頭のツトの鼻に関する話は3.5版バージョンからAE版になった際の絵師変更ネタで、プレイヤー達からは「照英そっくりだ」と言われていた。

 ツトは一行の中にかつての友ケインの姿を認めると「一緒にこのサンドポイントを火の海にしないか」と誘うも、当然ながらまたしも拒否された為「お前も俺を否定するのか!」と怒りながら矢を放ってくる。そしてゴブリン達も一行の目前にガラス製品を投げかけ、即席のまきびしとしながらガラス吹き(間合い武器扱い)を手に迫ってきた。

 だがしかし、一行の中に遠隔攻撃の使い手がおらず、また「俺は女神を手に入れた!」と叫びながら的確に弓を当ててくるツトに(ゼン・アーチャーとして再構築をした為)危うくケインとモーガンが倒されかけるも、バカルディが地面のガラスを払いのけ、ゴブリン達を一掃したところで旗色の悪くなったツトは捨て台詞を残して逃亡した。

 アメイコは工房の地下に縛られていた為にこれを救出してツトが仲間達とサンドポイントを滅ぼそうとしていることを、さらに屑籠からツトの手記の書き損じを入手し、悪魔に変貌しつつある”彼女”についての彼の懊悩を知ることとなる。
 そして、その先には地下墳墓へと繋がる洞窟が口を開けており、これを見逃せる筈もなく休息の後に探索をしようということとなった。


5.憤怒の地下墳墓
洞窟の先は古代の地下墳墓となっており、早速謎の生物ラス・シンスポーンの襲撃を受けるがこれを撃退、その後頭蓋骨の積み上げられたプールで謎の頭だけの怪物(ヴァルグイユ、しかし技能が無い為誰にも理解らず)に襲われアンリッケが毒を受けるがこれも撃退。先にどちらに行くべきかという話になったが冒険者の勘(星のハロウ・カード)により道を決める。先には小さな祠と邪水の溜まった祭壇があり、その側には両開きの石扉が据えられていた。祠がラマーシュトゥのものであることを知り破壊し浄化しようという意見も出たが、一行の持つ装備とレベルでは難しいということで後で報告しようということになり簡易に浄化するに留めて扉の中へ。
部屋の中には先端に頭蓋骨が載せられた尖った石の柱が円形を描いて並ぶプールがあり、更に奥にある祭壇の上にはオレンジ色に輝く”憤怒のルーンウェル”があった。
 散々騒がしくしていたことで相手も警戒しており、ラマーシュトゥの邪水を飲み異形となったゴブリンの英雄”コルヴス”が待ち構えており、また見えない何者かによってルーンウェルが起動し、次々とラス・シンスポーンが生み出された…が、しかしどうも過剰に起動させたようで慌てふためいていた。
異形化したとはいえ、所詮はゴブリンのコルヴスはパナシェのグリースで自慢の魔法のロングソードを取り落とした為に早々に討ち倒される。
 後はシンスポーンとパナシェのグリッターダストにより姿を現したクァジット”エリリウム”だけとなったが、有力な遠隔攻撃手段を持たない為に天井高くからウィッチの呪術を撒き散らすエリリウムに有効な打撃を与える為の手段を誰も持っておらず、パナシェのマジック・ミサイルとケインのライト・クロスボウで何とか削り切り、hpが低くなったので逃げようとしたところでバカルディが悪を討つ一撃によりダメージ減少を無効化しての掴みによる串刺しで、何とか落とすことが出来た。

 余談だが、こういう時の為に足止め袋はあった方が良い。あとプレイヤーから質問もあったが、鍵のハロウカードで先手を取るよりも槌のハロウカードでイニシアチブを伸ばす方が有効な場面もある(出目次第だが)。

そしてここで時間となり、続きは翌日となった。

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