2016年5月30日月曜日

DAC大阪2016の話:”怒りの姉妹達”/1日目

そもそも、発端の切っ掛けがDAC愛知にある上に東京よりかは大分近く、更に言えばPathfinder RPG卓のマスターとして振る舞える貴重な機会でもあるのでGMとして参加を表明…したのは良いのだが、一時募集の時点で参加希望者1名と言われ、ならば愛知の準備もあったので不参加を表明しようとしていたが、結局二次募集にて卓が満席となったのでDAC愛知の宣伝も兼ねて参加する。

 立卓から打ち合わせの間にも例に依って様々トラブルがあったが、この辺りも最早恒例行事である。私は主張出来る権利があるならば全て主張するし、出来る立場にあるならばプレイヤーの選り好みもする。効率の悪い娯楽だからこそ楽しめない時間を強要されるのは勘弁願いたいし、現実の宗教、政治、信条、性的問題関連のトラブルを娯楽の場所に持ち込まれるのは何より我慢ならない(最後の1つはPaizo公式シナリオで特に顕著だが…理解出来なくとも、「在る」事には変わりない、それだけである)。

 ともあれ、今回の参加者は以下の通りである。全く不満が無い訳ではないが、楽しめたかどうかという点に関して言えば充分楽しめた。
プレイヤー名前種族クラス
neileネイル人間パラディン(進行の狩人)/レンジャー(覆面英雄)
姉を領主に据える為に自ら身を引き、謎の仮面の男として町に舞い戻った。特徴は〔最後のアーウィル〕
M2Oルッツハーフオークバーバリアン(巨人殺し)
”地獄の激怒族”で奴隷同然として扱われていた族長の娘。特徴は〔漂泊の姉妹〕。
るとがーシンケン人間レンジャー(聖なる追跡者/罠使い)/スワッシュバックラー
ミンカイ出身の異邦の剣士。特徴は〔異邦の戦士〕。
ロクパン=アダマウスハーフリングサモナー(統合者)
口八丁に手は4本のアガシオン型統合者。特徴は〔ウースタラヴの学究〕。
MAYAセイレーンガスレインスカルド(呪文戦士)/オラクル(伝承)
戦闘力皆無の空飛ぶバフ屋。特徴は〔ラストウォールからの巡礼者〕。
大西アコニト人間ウィッチ(呪術交信者)
エネルギー放出でパーティーを支えるウィッチ。特徴は〔密偵〕。
尚、以下はPathfinder Module『Daughters of Fury』関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。

-1.前日乗り込み
 仕事終了後、名古屋駅迄電車を乗り継ぎ、そこから新幹線で大阪入りを果たすが…大阪梅田迄の時間と名古屋駅迄の時間がほぼ同じというのは相変わらずどうなんだと思わなくもない。前日呑み会の二次会に行く前に荷物を置いていこうと宿へと寄る。最近広い風呂が無いと身体が休まらない為に予約した宿だったが、近隣に男の娘風俗だの案内所だのの看板が並ぶような少々予想外の場所だった…最も、宿そのものは極めて普通だが。

 呑み会に関しては二次会からの参加かつ、そのまま乱闘に発展するような席に通された為酒が入る迄はあまり良い状態とは言えず。まあ呑んでしまえばどうということはないが。そこそこ話し、程よい時間となったので解散し鳳飛鳥氏に送って貰い宿迄戻り、風呂を堪能して潰れる。
翌日朝、宿のバイキングを堪能した後、大通りからタクシーを使い会場である大阪市中央公会堂へ。予想外に立派な建物に到着して些か戦慄する…尤も、我々の入り口は裏口だったが。
会場に関して言えば、どの駅からも若干歩くことになるのでそこが難といえば難だが、卓位置の割り当てが良かったこともあり、また壁材の影響か音の反響が少なく、空調も室内で制御出来る為比較的快適なマスタリングを行うことが出来た。ホワイトボード代わりに壁の埋め込みボルトを使って資料を張り付けていたのはまあご愛敬だろう…ただ、通信環境的な意味では熊出村よりも死んでいたが古い建物の地下であるが故に仕方無いか。


0.経緯。
DAC大阪という大舞台にシナリオを持ち込むに当たり、スケジュール的にテストプレイの時間が取れなかった為、プレイ済みのどれかをと考えていたのだが、先に竜舞亭で遊んだDaughters of Furyが比較的肌に合っていたのと、どうせならばNPCをPCの立場にしてストーリー的な方面でも深く関わって貰おうと考えこのような改変となったのだが…この辺り、説明不足もあり(とはいえ説明がシナリオのネタバレになりやすい)あまり上手く行ったとは言えなかったのが残念である。只、所謂キャラクター設定のハンドアウトは先に出る物ほどシナリオへの関連性が高いというのは常識だと思うが? 

クラスにせよ種族にせよ其処に正当な説得力があれば大抵の無茶が押し通せるというのがウチの卓の特徴ではあるのだが、今回に関して言えばわざわざ主人公格の立場で設定を全部無視しようとしていたのと、只強いキャラクターで暴れたいだけでその辺りのアプローチが全く無かったというのが却下した原因である。だがキャラクター特徴、というかハンドアウトについては後半組はもう少し制限を緩くすべきだったか。以下はそれぞれに対する雑感。
〔最後のアーウィル〕Last Arwyl
 本編では開幕直前に死ぬアート=アーウィルの立場。偉大であった姉アーティと比較される立場として描く予定だったが、neile氏がより面白くて頭の悪い設定を持ち込んだのでそちらに沿う形にした。因みにどっかで「優先順位の低い設定」と聞いたそうだが…勿論そんなことはなく、むしろ主役の1人である。

〔漂泊の姉妹〕Daugther of Vagabond
 本編でのヒロイン、ヴェガジの立場。掲示板にも書いたが、Daughters of Furyはヴェガジが町に受け入れられる救済と一族との決別の物語である為、その辺りに沿って貰う事にした。因みに向こうで提示された設定に沿った場合、最終的には裏切りと死の話となっていただろう。

〔異邦の戦士〕Warrior of the Stranger
 折角町の外に元凄腕の傷痍戦士というユニークな老人が居るのでそれに対応するキャラクターを設定。グレフ老人のキャラが異様に濃い為、あまり悩まずに思いついた。

〔ラストウォールからの巡礼者〕Pilgrim from Lastwall
 本編ではアートと共に死んでいるファージア(Phazia)の立場だったが、何故か持ち込まれたキャラクターは謎のオモシロ妖精だった。ただ、馴染みやすい場面もあるので何ら問題は無かったが…密偵と逆じゃないかね? とはプレイヤーとの共通見解である。

〔ウースタラヴの学究〕Ustalav Study
 元アスモデウス信者の老人が管理する”赤の書庫(Red Archive)”に関連する設定。この辺りも結構悩んだ。リリィとヤヴォーガに何故か好かれるラブコメ的展開は途中で思いついたが、もうちょい推し進めても良かったか。

〔密偵〕Spy
 思いつかず悩んでいたが、”地獄の激怒”族の前線基地に囚われた密偵に関連したネタということで。「ベルグゼンの北方にある小さな町トルナウ周辺で起こっているオーク達の動向」についての顛末はGiant Slayer Adventure Pathにて語られる。


1.アーウィル・ステッドへの道中
ベルクゼンの領土、ウースタラヴ、ラストウォールの3国に接する境界線上に位置する鉱山都市アーウィル・ステッドの窮状を聞きつけた一行は、それぞれの目的を胸に目的地へと向かう。途中、嘶き走り去る馬を見つけ剣戟の音を聞き先へと急ぐと、切り立った崖の続く曲がりくねった道の先にあったのは既に数名の人間の兵達が斃れ、それと同じほどの数のデヴィルとティーフリングの女性も斃れているという激しい戦闘の光景だった。それを護るように立つ女ハーフオーク、ルッツの横に転がる女騎士にネイルが思わずその名を叫びデヴィルを射落とし、ルッツが飛び回るレッサー・ホスト・デヴィルを叩き落とし、アコニトがまどろみでデヴィルを無力化し戦闘は終了した。
女騎士が背中から受けた傷は致命傷で既に事切れており(まどろみからのとどめの一撃)、ルッツはそれを助けようとしたが一歩及ばず、また妹であったオークの魔女ジャガンがティーフリングに変容していることにも衝撃を受け、戸惑っていた。

 女騎士の懐から町の斥候隊長テリーンのものである報告書、というには余りに親しげな手紙を見つけ、それを読んだネイルがまずは兵士達の死体を町に届けようと提案し、逃げた馬を連れ戻し死体を積むと、何故か迷い無い足取りでアーウィル・ステッドへと向かっていった。


2.アーウィル・ステッド
一行がアーウィル・ステッドに到着すると、衛兵達に止められるが領主アーティの死体を持って来たと聞かされ、ダレル=プロウム市長が急ぎ駆けつける。因みにこの時点で、というか最後までプロウム市長はネイルの正体に気が付いていなかったりする。アーティの死体は領主の館へと運ばれ、急遽呼び出された町唯一の侍祭であるガルスのジェントル・リポーズの呪文により蘇生の時間稼ぎがされる。その間にルッツは持っていた身の証である前領主アディル=アーウィルの印章指輪によりかつての恩人であることが明らかにされ、またルッツ自身もかつて族長の娘でありながら一族の奴隷として扱われていた時に捕虜となっていたアディルともう1人の男によって”地獄の激怒”族から開放されたという過去を明らかにし、更にルッツの存在についてテリーンからの手紙に書いてあったことで少なくとも敵のスパイではないということになり、市長は彼らを認め、その日の飲食代は市長の持ちということで本日は町にある唯一の宿”至福の穴熊”亭に宿泊して欲しいと提案し、それに従うことになった。

 ここで丁度良い時間だったので橋を渡った先のネクストワン淀屋橋にて昼食と買い物となったが、昼食は個室に通されて周囲を気にせず雑談が出来て、買い物の方は必要な品をダイソーで揃えられたのは有り難かった。


3.”至福の穴熊”亭の一夜
”至福の穴熊”亭では、暗い空気を払拭しようとセイレーンが演奏し常連客達を盛り上げたり、アーウィル・ステッドの領主補佐である老人達から旅のあれこれを聞かれたりしていた。久し振りの風呂と柔らかく、虫の湧かない寝床にありついた一行だったが、しかし野外生活しかしたことのないルッツは落ち着かないということでベッドのない物置で寝ることに。
しかし、夜更けになり突如ルッツの休んでいた物置に2匹のインプが出現し、襲い掛かる。何とかこれを撃退したものの、今度は下からガラスの割れる音や不気味な呻き声が聞こえ、次々と吹き抜けを飛び降り華麗な着地を決めたり決めなかったり階段から下りたりしながら1階へと急行する。
一階で暴れ回っていたレムレーやレッサー・ホスト・デヴィルをネイルが次々と射落として女主人イサルドを救出し、地下倉庫から沸いたレムレーをグリースで足留めしながら撃退して戦闘が終了したところに、今度は青い顔をしたダレル市長とガルス侍祭によって呼び止められ、敵の本隊が地下墓地へと向かったと聞かされ、ライニング・アローを渡され追撃に向かってくれないかと頼まれる。


4.”鋼の娘”オガッシュ
市長から地下墓地の正面通路が落盤を起こし封鎖されていること、また最近大蛇が住み着き撤去作業も難航していること、更には敵を追いかけた兵士達が地下墓地から戻らない事を聞かされる。瓦礫に塞がれた通路をどちらから迂回するかについて相談となったが、結局星のカードを使用し「どちらの方が遭遇が少ないか」と聞かれた為、北周りがそうだと返答する。
間で何かを捜索するレムレー達を始末しながら進む一行だったが、残念ながら奇襲には失敗し、敵との正面対決となる。更に、南側で監視をしていたアキューサー・デヴィルよりの奇襲を受け、スパイダー・スウォームとグリースを背後から見舞われる。正面ではオークの僧侶を連れたルッツの妹”鋼の娘”オガッシュが巨大化して一行を待ち受けている上に、ヘルハウンドと現地調達したバーニング・コンストリクター・スケルタル・スネークを一行へと差し向ける。
スパイダー・スウォームを撃退し、デヴィルを仕留めようとするも、テレポートによって前線へと転移し、今度は正面で戦闘中のシンケン達の足下にグリース呪文をかけようとする…が、ここでセイレーンが非常に珍しい同一呪文による呪文相殺でこれを打ち消し(恐らく初めて見た)、直後アキューサー・デヴィルはネイルによって撃ち落とされ消滅した。ここで戦闘の趨勢が一気に傾き、肉薄したシンケンがオガッシュにクリティカル・ヒット2連発を見舞い、戦闘は終了した。

 「ヒトの血が混じった出来損ないのクズ」(フィーンディッシュ・ハーフオーク)であることを族長や姉妹から散々嘲られ、ルッツを捕まえれば純血のティーフリングになれると信じていたオガッシュは死に際にルッツへ呪詛めいた暴言を吐き、事切れた。後に残されたオークの僧侶は、族長ではなくオガッシュに従っており、一行へ降伏と情報提供を引き替えにそれ以上オガッシュの死体を辱めることなきよう約束させ、一行はそれを受け入れた。

 一行が墓地を出ると夜が明け始めており、疲労しながらも町の後始末と死者の埋葬に奔走することとなった。ここは技能チャレンジ風味の処理だったが、成功回数ではなく「誰が成功したか」でポイント数が変わり、町への好感度が上がる仕様となっていた。

 そして調査から帰還した斥候隊長テリーンは、ネイルを見るなり彼を物陰へと連れ込み、真意を問い正す。アーウィル家との親交も深かったテリーンは勿論ネイルの正体も知っており、結果ネイルの意志を尊重し、「謎の仮面の男」として扱うことで落ち着いた。





5.境界線に立つ
 一行が短い休息を終えると、早速テリーンより城門の上に呼び出される。帰って早々にアーティの死を聞かされたテリーンは疲労困憊の極みにあったが、休むよりは動いている方がマシということで一行が寝た後も様々な事後処理に追われていた。そして一行に町の外に住む人々を助けなければならないが、現在のアーウィル・ステッドには戦力が欠いており、一行に手助けして欲しいと打ち明ける。また、これには一行は身の証を立てたとはいえ町の住人達には未だ不信感が残っており、それらを解消する為にも活躍の機会が必要となり、更にはアディル=アーウィルのかつての友人で”地獄の激怒”族に囚われていたことがあるグレフ老人ならば、ルッツの事を知っているのではないか? とテリーンは考えていた。
そういった経緯で一行は町の外に棲まう人々を助けるべく辺境の荒野へと旅立ったのだが、今回はここの判定に追撃判定を使用してみた。これはとある対象との競争を技能判定と双六のようなマス目で判定するもので、Game Mastery Guideに掲載されている為かあまり使われることがない(公式でもSocietyで1回使用されているのを見た程度)。競争相手はグレフ老人を攫おうとする”荒野の娘”イールカだったが、セイレーンの持つ行進歌によって倍の速度で野外移動が可能となった一行は先行するイールカを追い抜き、障害を切り抜けグレフ老人の家へと到着した。この辺りはもう少しルールの把握や工夫に余地がありそうである。


6.達人グレフ老人の家
やがて一行はグレフ老人が棲まう家へと到着するが、木々に囲まれた小さな一軒家ではあるものの、真新しいペンキが塗り重ねられた外壁や広めのガラス屋根の温室と比較的裕福なように見える様子は予想外だったようで面食らっていた。ドアノッカーを鳴らすと不審そうな表情を浮かべた老人が覗き窓を開くが、ネイルの姿を認めると扉を開け義足姿で杖を突いた姿を現す。直後、背後にレイヴン・スウォームを引き連れたホスト・デヴィルが姿を現し、一行へと襲い掛かる。

 グレフ老人はシンケンに声を掛けると自身の持っていた杖を投げ渡し、使うように言う。シンケンが杖の中程を握り柄を引き抜くと、其処には妖しい輝きを放つカタナの刃があった。イーヴルアウトサイダー・ベイン・カタナを手にホスト・デヴィルを両断したシンケンの腕前に満足したグレフ老人は、カタナの新たなる使い手の出現に喜びそれを譲ると告げる。

 更にはかつて自分達を助け出してくれたルッツの姿を認めると様子が一変、大慌てで床に落ちていた数枚の絵を探し出してルッツに見せると、興奮気味に一行と彼女にそれを見せた。かつてアディルとグレフが”地獄の激怒”族の捕虜となっていた時、それを彼女が救出してくれたことをグレフは覚えており、丁度今それについて執筆していたところだと話した。

 そして時刻が遅かったこともあり今晩は自身の家へと宿泊することを勧められ、一行もそれに従うこととなった。妻を失い、身体の不自由な男やもめではあるがグレフの出す食事は温かく美味で会話も多くはグレフによる質問ではあったが優れた戦士としての経験談と機知に富んでおり、一行は久し振りに満足な休息を得られた…しかし、グレフの手記は冗長な説明と接続詞の繰り返しが多く、どちらかといえば報告書のような体裁でお世辞にも面白い読み物とは言えなかった。


7.”荒野の娘”イールカ
 一行がアーウィル・ステッド(と、ベルクゼンとの国境)に最も近い通称”国境農場(Border Ranch)”へと到着すると、牧場主のエリア=モーターとその脚が不自由な夫クライドは既に大きな馬車に荷物を積み込み、避難の準備を開始していた。そして、荷物の積み込みが終わり、一家が出発しようとしているところに丘の向こう側に隠れていたオークの一群が襲い掛かってきた為、これを阻止すべく一行も戦闘を開始する。

 橋を渡り、防衛線を築いたところで茂みから一行を追跡していた”荒野の娘”イールカが出現し、奇襲を仕掛ける。しかし、セイレーンのエンタングルで突撃を阻まれてしまい、オーク達もアコニトのフォッグ・クラウドによって視界を遮られる。しかし、霧の範囲から逃れたオークの射手にアコニトが狙われ気絶し、シンケンも迫る敵からのダメージで瀕死状態に追い込まれる。だが、ネイルが戦線を維持しながら敵を倒し、ルッツによる巨大化しての間合い武器による一撃でイールカを粉砕し、戦闘は終了となった。

 物言わぬ死体となったイールカだったが、一族の姉妹達や母親に関する評価、そして今回のアーウィル・ステッドへの進軍に関する情報等を書き連ねた手記を残していた。


8.悪魔の脅迫
 アーウィル・ステッドへと帰還した一行は、城門の上で一行の帰りを今かと待っていたテリーン、そしてプロウム市長によって出迎えられる。町の外の懸念が消え、機嫌が良くなった市長が一行を労おうと前に進み出ると、突然城門の上空に数匹のホスト・デヴィルが出現して何かを一行の前に落とした…それはテリーンの部下である斥候の死体で、騒然となる一行の前で死体は低いオークの声で喋り出した。「”地獄の激怒”族にルッツの身柄を差し出さなくば、これと同じ死体を更にお前達に送りつけることになる」と。

荒野での一行達の活躍の数々を既に聞いていた市長はその場で市民達に一行、とりわけルッツがこの町に為してくれた献身的な英雄的行為の数々を挙げ、市民達が軽率にハーフ・オークを生贄として差し出すことなきように注意した上で「我々が悪魔に屈することは決してない」という演説を打ち、民兵達に城門を閉じ徹底抗戦に応じるよう命令する。また、既にヴィギルに救援を要請しており、遠からぬうちに”地獄の激怒”族との戦争も終結を迎えることも宣言した。
テリーンは城門の閉鎖に抗議の声を上げたが、しかし市長は決してその信念を曲げる事は無かった。

 といったところで1日目は終了。多少急ぎ足となったものの、スケジュール的にもほぼ予定通りであり、展開としてもまあ問題は無いようだった。

 そして1日目終了後はその場で懇親会となったが、2日卓を隅に配置することで1日卓のスペースを有効活用し、呑み会の卓にするというのは中々良いアイデアだった。それに料理も酒も申し分無く、大変楽しませて貰った。
しかし、恒例の二次会は当然ながら行うことに。梅田宿泊者が多かった為、そちら方面で何処かを捜そうということになったが丁度良さそうな店(後に調べたが、HILLMAN梅田店)があったのでPathfinder界隈総勢11名で1フロアを占拠し、ペーパーチキンとモヒートとそして何より他に邪魔されない会話を堪能する…余談だが、我々の年代で少々拗らせ気味となると、矢張りチャンドラーとヘミングウェイじゃないかと思う。あとタブレットPCでの注文は快適なので、此方でも流行って欲しいと思う。

 その後、程よい時間となったので解散し名古屋勢と共に宿へと戻り、早々に潰れていた。

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