2015年10月26日月曜日

2015年10月の竜舞亭第一例会の話。:Pathfinder Module - Daughters of Fury Chapter 2

竜舞亭Pathfinder第1卓(現時点ではもう1つあるので)ミニキャンペーンの第2回。前回助けたハーフオークのレンジャー”ヴェガジ(Vegazi)”と共にラストウォール辺境の町アーウィル・ステッドを襲うオーク”地獄の激怒”族の尖兵を撃退したところからの続きとなる。

今回の面子は以下の通り、今回も5人での開催となる。
プレイヤー名前種族クラス
ラインヴェノムハーフ・オークブラッド・レイジャー
額に鬼のような角の傷痕を持つハーフ・オークの傭兵。Vに目覚める。
Clareハルオイフリットスワッシュバックラー
短気な決闘剣士。心意気担当。
ちーアルタ人間モンク(Unchained)
三節昆を操る武僧。跳び蹴り担当。
えいちろむルーサー=ナッチェス人間クレリック
ゴルム信徒のクレリック。《挑発》する暇がない。
2xxPガク=シャラットフォークアーケイニスト
召喚術に長けたラットフォークの秘術使い。現在は仮の姿。
尚、以下はPathfinder Module - Daughters of Fury Chapter 2: The Border Standingsに関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。
0.境界線上に立つ
 前回、アーウィル・ステッドの地下墓地にて”憤怒の娘”の1人であるオガッシュを倒し、亡くなった民兵達の葬儀を執り行ったことである程度の信頼を得た一行だったが、先の戦闘により少なからぬ犠牲者が出たことで民兵達は充分に機能しているとは言えず。また身の証を立てたとはいえ、矢張り余所者、ましてやハーフ・オークであるヴェノムとヴェガジの存在はそう簡単に受け入れられるものではなく、町の住人達には未だ不信感がわだかまっていた。しかし、テリーンによる町の外側での悪魔達の目撃報告を聞いたプロウム市長は一行に任せるべき仕事が数多く残っていると確信し、テリーンを通じて一行に手伝いを持ちかけた。

 葬儀の翌朝、寝不足が色濃く顔に浮かぶテリーンにより門上部の見張り台に呼び出された一行は、焦燥しきった声で現在のアーウィル・ステッドは戦力が不足しており、ヴェガジも含めてより長くこの町に滞在して我々を手を貸して欲しいと持ちかけられる。そして、協力を許諾した一行にまずは町の外にある農園に暮らす人々が町に避難するのを手伝って欲しいと告げ、更に退役軍人でアディル=アーウィルのかつての友人であったグレフならば、ヴェガジの身の証を立てることが出来るかも知れないと教えた。


1.アーウィル・ステッドの外へ
そして町の外の荒野へ立った一行は、遠方の農家から救援に向かおうということになり、まずはグレフ老の家の近くにあるヤギ牧場へと向かう。数日掛けて到着したデッサー一家の農場では30頭のヤギを飼っているが、現在数匹が行方不明になっており、行方知れずの子ヤギが見つかるまで避難を待って欲しいと主張する。
そこで一行が代わりに探しに行こうとするが、〈生存〉を持っているのがヴェガジのみで、彼女の追跡術に頼ることになる。すると、すぐに小さな足跡を発見して追跡を開始し、小高い丘陵地にて子ヤギを発見する。しかし、同時にこの辺りを根城とするチュパカブラに発見され、戦闘となるがルーサーがサウンド・バーストで、ガクがグリッターダストでチュパカブラを足留めし、血を吸われ高速化するのを阻止して倒す。
無事に子山羊をデッサー一家に送り届けた一行は、発見がヴェガジの功績によるものだと殊更強調して伝え、一家を安全圏まで見送ると、次の場所へと向かった。 

 次に一行はテリーンにも言われていた退役軍人グレフの家へと向かった。木々に囲まれた小さな一軒家だが、真新しいペンキが塗り重ねられた街壁に北東側にある広めのガラス屋根の温室から比較的裕福なように見えるそれのドアノッカーを鳴らすと、覗き窓から不審そうな表情を浮かべた老人が姿を現す。一行がテリーンの代理人であると告げると、扉を開け義足を突いた姿を現す。老人の背後では床中に紙屑が散らばり、部屋の中には真新しいインクの臭いが充満していた。
執筆中の小説が佳境にあることを理由に一行への同行を断ろうとしたグレフだが、一行の背後にいたヴェガジの姿を認めると様子が一変、大慌てで床に落ちていた数枚の絵を探し出してヴェガジに見せると、興奮気味に一行と彼女にそれを見せた。かつてアディルとグレフが”地獄の激怒”族のオークに捕らわれていた時、それをヴェガジが救出してくれたことをグレフは覚えており、丁度今それについて執筆していたところだと話した。
しかし、そうして会話をしていると一行の背後で突如ホスト・デヴィルとレイヴン・スウォーム3群が沸き上がり、グレフをさらうために障害となる一行へと襲い掛かる。ガクがストーン・コールで温室に石の雨を降らせそうになったりしたが、ヴェノムとアルタがレイヴン・スウォームを蹴散らし、ヴェガジの矢が身体を貫き、ヴェノムとアルタによる重い一撃が打ちのめし、ホスト・デヴィルは倒された。
一行の腕前に感心し、また自身の身に危険が迫っていることも悟ったグレフは、アーウィル・ステッドへの避難を決意し、天候の悪化と時刻が遅かったこともあり一行に今晩は自身の家へと宿泊することを勧める。妻を失い、身体の不自由な男やもめではあるがグレフの出す食事は温かく美味で会話も多くはグレフによる質問ではあったが優れた戦士としての経験談と機知に富んでおり、一行は久し振りに満足な休息を得られた…しかし、グレフの小説は冗長な説明と接続詞の繰り返しが多く、お世辞にも良いモノとは言えなかった。
 ブレトゥン農場では、錬金術を農業に応用しようとして失敗したドワーフを手伝い、罠を仕掛けようとして失敗したり、ターネル一家のキノコ園では、行方不明だった子供達がダイア・ボアに襲われそうになっているところを発見してヴェガジの説得により救出して御礼として薬効のあるキノコを貰った。ヴァンヤハラ牧場では、牧場主ロゼットが熱病に罹っており、相棒のペレグリン=ドゥオエマーハートは今すぐ彼女を連れて動くことは難しいと主張する。だが、運良くターネル一家の救出を優先していた一行によりロゼットの病状は快方へと向かい、無事に避難することが出来るようになった。


2.”荒野の娘”イールカ
既に夕刻も近付きつつある頃に一行がアーウィル・ステッド(と、ベルクゼンとの国境)に最も近い通称”国境農場(Border Ranch)”へと到着すると、牧場主のエリア=モーター(Ellia Morter)とその脚が不自由な夫クライドは既に大きな馬車に荷物を積み込み、避難の準備を開始していた。そして、荷物の積み込みが終わり、一家が出発しようとしているところに丘の向こう側に隠れていたオークの一群が襲い掛かってきた為、これを阻止すべく一行も戦闘を開始する。
しかし、一行が散開したところで突如森の中から出現した憤怒の娘が1人、”荒野の娘”イールカ(Ilka, Wild Daughter)のソフン・アース・アンド・ストーンによって前日の雨でぬかるんでいた地面は泥沼と化し、一行は身動きを大きく制限されてしまう。その隙にストーン・コールで瓦礫に覆われた地面を何事もなく突撃するイールカの乗騎ダイア・ボア”アンブラ”による突撃の牙がヴェガジを捉え昏倒する。サモン・スウォームでバット・スウォームを招来し、ヴェガジを捕らえて攫おうとしたイールカだったが、ガクのグリースでアンブラを転倒させられ、また突き飛ばし対策として使っていたアンカード・ステップ呪文が災いしその場から逃げることが出来ずにアルタとハルオの攻撃を受けて倒された。

こうして一行はアーウィル・ステッドの外側に棲まう人々を”地獄の激怒”族の脅威より無事救け出して町へと帰還した。


3.悪魔の脅迫
 一行がアーウィル・ステッドへと帰還すると、城門の上で見張りながら帰りを待っていたテリーン、そしてプロウム市長が一行を出迎える。既に多くの報告は避難した人々、とりわけグレフからされており、また市長は以前と比べると幾分か機嫌が良くなっているようだった。そうして市長が何かを話そうとした矢先、突然城門上空にホスト・デヴィル数匹がテレポートで出現し、一行の前に何かを落とした。それはテリーンの部下の斥候の死体で、騒然となる一行の前で死体は低いオークの声で喋り出した…「”地獄の激怒”族にヴェガジの身柄を差し出せ、さもなくばこれと同じ死体を更にお前達に送りつけることになる」と。

 る町の外での一行達の様子を既に聞いていた市長は、その場で市民達にヴェガジがこの町に為してくれた献身的な英雄的行為の数々を挙げ、市民達が軽率にハーフ・オークを生贄として差し出すことなきように注意した上で「我々が悪魔に屈することは決してない」という演説を打ち、民兵達に城門を閉じ徹底抗戦に応じるよう命令する。また、既にヴィギルに救援を要請しており、遠からぬうちに”地獄の激怒”族との戦争も終結を迎えることも宣言した。このことにテリーンは抗議の声を上げたが、市長は決してその信念を曲げる事は無かった。

 一方、自身も身に覚えが無く度を超えてヴェガジに固執する”地獄の激怒”族の行動に疑問を抱いた市長によって悪魔について調べるよう頼まれた一行が悪魔に詳しいシェリアックス人の元クレリック、ガルス=クレヴァックが管理する町唯一の図書館”赤い書庫(Red Archaive)”を訪れると、中から奇声が聞こえて来た。一行が中を覗くと、見習い司書のリリが書庫を荒らしており、一行に向けて1冊の本を投げつけて来た。そこには、カース・デヴィルと呼ばれる奇妙な悪魔について記述されており、何かに気が付いたガクが慌てて一行を連れて外へと逃げ出し、シー・インヴィジビリティをかけて改めて建物へと入るとリリの頭上にそのカース・デヴィルが浮かんでいるのを発見した。
先手を打ち、ガクがグリッターダストでその姿を晒したことで透明化を自ら解除し、姿を見た者に強力な呪いを与えるカース・デヴィルの呪詛の能力を阻止したが、ビアデッド・デヴィル、インプ、レッサー・ホスト・デヴィルが次々と姿を現し戦闘となる。インプ達はヴェガジの弓により次々撃ち落とされ、アルタがハロウ・カードによる悪を討つ一撃で、ハルオが連撃でレッサー・ホスト・デヴィルを倒し、ビアデッド・デヴィルは大型化したヴェノムとの死闘の末倒された。そしてカース・デヴィルも強力な心術や呪いを数多く備えていたが、セーヴに耐えて間合いをすり抜けたハルオにより切り裂かれ、地獄へと還っていった。

 こうして一行は秘密裏のうちにアーウィル・ステッドを混乱に陥れようとしたデヴィル達の計画を頓挫させることには成功したが、未だ”地獄の激怒”族の脅威は去った訳ではなく、何故ヴェガジがこれほどまでに執拗に狙われるのかは不明のままであり、更に町の外側で捕らわれたままの斥候達の生命の危機が迫っている。それら全てを解決する為の冒険はまた後日ということになり、今日はここまでとなった。

恐らく、あと1回か2回といったところか。

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