2015年10月23日金曜日

DAC2015の話。:Pathfinder RPG 『The Golden Watch -黄金の刻-』2日目

…鼾が。起床していつもの展望レストランが大混雑だった為にカフェテリアの方で朝食を済ませて再開。

5.ヴァーデュランの森
 変則的ではあるが、ここでレベルアップと昨日手に入れた諸々を金に換えて装備の購入とし、戦闘を再開させる。
2015年ということで疾走した地面に炎の痕跡を残す魔鹿デルゲス、蔦で敵を拘束するハングマン・ツリーが次々出現するが、デルゲスの一方をエステルが大規模ダメージで葬り、次いでハングマン・ツリーも片付けられる。
そして、どちらを経由するかという話になったが、指輪の件を片付けようという話になり、森の中央にある沼へと向かう。そこは滝壺になっており、シュウが女性が身を投げた滝壺へと指輪を放り込もうとしたところ、霊障によりシュウごと滝壺の中へと引きずり込まれそうになるがこれに耐え、更に〈知覚〉で20を振った為に(20以外では失敗だった)水面下に隠れていた巨大な透明魚ティゼールクを発見し、更にイェス・ハウンドを引き連れたハーピーの山賊達の襲撃を受ける。ティゼールクは長く伸びる舌でシュウを水面へと引きずり込もうとするがこれは失敗し、そのままカナンに眠らされて止めを刺される。イェス・ハウンドのうなりでルネが恐慌状態に陥り逃亡し、ハーピーの矢がカナンとレインへと矢が殺到するも、カナンがアッシュ・ストームで視線を遮り、シュウとアルチュヌスによりイェス・ハウンドが撃墜されたことでハーピィ達は撤退していった。


6.忘れ去られし兵士達
ヴァーデュランの森を抜ける間際、休息中にカナンそっくりの顔を持つ人喰いの人怪キャリバンに襲われる。一行が敵をエンタングルで捕らえ片付けていると、不可視の敵により襲撃を受け、セーヴを落とし次々と味方の姿が消える。敵の居場所を何とか掴んだアートンがストーン・コールで場所を燻り出すが、側面から突撃してきた黒い鴉の紋章が描かれた鎧を身に付けた”忘れ去られし将軍”のランスチャージを受けてレインが死に掛ける。もう一度彼らの呪いを受ければその存在はあらゆる記憶と記録から抹消されてしまう状況だったが、兵士達を倒したことで呪いも消え、将軍もエステルの悪を討つ一撃によって打ち倒された。
彼らはタルドールの”最初の探索”の時に行方不明となっていた兵士達で、森に立ち入った犠牲者を呪い、自分達の仲間としていた。将軍も犠牲者の1人だったが、”忘れ去られし者達”が滅んだことでエステルは彼が何者であるかを思い出し、その名であるジョシュア=タリオンの名を呼ぶことで将軍も己の名を思い出し、彼の名誉はここに取り戻され、エステルの因縁も解決された。


7.トリステザ邸への侵入
森の奥にある邸宅、トリステザ邸に到着した一行だったが、そのまま館へと侵入しようとしたところで突如地面から石のスパイクが発生し、門番のリグザーレスと、巨大な蜘蛛を引き連れたハーフフィーンド・エターキャップ”イェリリール(Yerril)”による待ち伏せを受ける。一行の中にカナンの姿を認めたリグザーレスは悲しみ、それでも強大な力を持ち、何処に逃げようとも決して逃げ切ることは出来ない母アノバイスに逆らうことは最早不可能であると悲観し、またカナンを唆し、再びこの”苦痛の邸宅”へと戻らせたレインを”灰色の時の主”と呼び激しく罵倒した。
一方で、母の命令でリグザーレスを裏切らないように見張っていたイェリリールはリグザーレスに母の恐ろしさを思い出させ釘を刺していたが、シュウの跳び蹴りを喰らって朦朧化して止めを刺され、残る大蜘蛛達も片付けられた。DR持ちのルネを敷物にしてスパイク・ストーンズで覆われた床面を避けたエステル達をリグザーレスの近くに潜んでいたリーチルートが彼らを迎撃するも、悪を討つ一撃により真っ二つにされ、後には罵倒する女の(醜い)戦いが残された。
しかし、リグザーレスの方にこれという打つ手もなく降参し、元凶であるアノバイスを必ず倒すという約束で彼女の自害は阻止出来たが、依然としてレインへの憎悪は消えず、「先を見て絶望してこい」という捨て台詞を残して黙り込んだ。
リグザーレスが許されたのは、行方不明だったドルイドやレンジャー達がリーチルートの犠牲になっており、それは彼女自身が命令したのではないのかと聞かれた事に関して「そもそもリーチルートは植物ではなくアンデッドなのでドルイドである私の命令は聞いてくれない」という残念な返答だったこともあるかも知れないが、恐らく多くは外見の問題だろう。


8.トリステザ邸1階
玄関前にあった罠を解除し、屋敷内へと侵入しようとした一行だったが、そこに待ち構えていたシャドウ・マスティフ”黒い舌(Black Tongue)”の唸り声を受けてセーヴに失敗したルネが逃亡する。そして何とかこれを倒すも、今度は扉の隙間から沸いた影、シャドウ・ラット・スウォームに襲われる。非実体のスウォームである為に倒すのが難しかったが魔法の殴打武器という名の拳でシュウが連打して片付けるも、今度は暖炉に潜んでいたウェアラットの暗殺者”デュルヴァン(Dulvan)”の急所攻撃を受ける…暗殺はもう少し条件が緩ければ使いやすいのだが。
しかし、暗殺を失敗してしまえば多勢に無勢でデュルバンは気絶させられ、身ぐるみと情報を差し出すことと引き替えに命だけは助けられる。デュルバンもアノバイスには辟易していてようで、次の階にはルエルサという新入りの女性が居ることやフリンの実験室そのものは地下にあり、屋根の煙突からしか侵入できないことなどを一行に教えた。ゴースト・タッチ能力を得られるアミュレット、シャドウ・ラット・スウォームを呼び出すことが出来るブーツなどをデュルバンから奪い取り、隣の食堂で霊障を受けたが全員ディレイ・ポイズンを使用していた事で難を逃れたりしながら一行は上の階へと向かった。


9.トリステザ邸2階
2階へ上ると、展示室側の扉が開いており、そこにはアートンの友人であるルエルサが禍々しい鎧に身を包んだ姿で立っていた。皆の制止を振り切りかけて行くアートンを《強打》+善を討つ一撃+コンダクティヴ能力、つまり全力のロング・ソードで切り捨て、同時に向かい側の図書館の扉が開き、遺失物として依頼のあった流砂のローブに身を包んだヴェネダイモン”シャイセラ(Shaysera)”が、そして迎撃しようとシュウがシャイセラへと迫ったところで壁を抜けて出現したかつてこの屋敷で無残な死を迎えた女性”ケイトリン=デヴェアック(Caitrin Deveaux)”のエフェメラル・エコーが出現した。
シュウがシャイセラを討ち取り、そのまま運良く手にしていた先程入手したアミュレットを使いケイトリンも討ち取り、そしてルエルサはアートンの頼みもあり殺されず無力化され、後の判断はアノバイスを倒してからということになり、アートンはルエルサから剣を受け取り、共に戦うことを誓った。

ルエルサの居た部屋にはアノバイスがタルドールの開拓時より行ってきた悪行の数々をまるで誇らしげなトロフィーのように書き連ねた樹形図”裏切りの家系(断絶)図”を見たことでレインは己が何者であるかを思い出し、上に待ち構えている何かの存在を感じ取ると一行と共に上の階へと向かった。


10.トリステザ邸3階
3階に昇った一行は、窓の外に有り得ない風景、荒廃したアブサロムの町並みと到る処で白昼堂々と強盗や暴行といった凶行が行われる様を見る。部屋の中央ではタルドールの貴族風に着飾ったケレッシュ人の男が優雅にティータイムを楽しんでいた。「あんた誰なの?」と聞くレインに笑いながら「何ボケたこと言ってるんだ、愛しの我が娘よ?」と真顔で返す男(余談でも言ったが、正確には娘というより「仮面」の1つという気もするが。尚、レインの経歴自体は実在している)。
そして”ケレッシュ人の男”ことニャルラトホテップは、もしも一行がここで敗れたならば、外の光景は現実のものになるということと、やり直しそのものはアノバイスではなくレインが原因であり、出来るやり直しは今回が最後であることを告げ、それでも一行がレインと共に戦う意志を見せた為にささやかな祝福を与え、一行を見送った。

 此処は流石に大きく弄ったが、元シーンは「円環する時間」の発想を得る切っ掛けになった場面でもあるので、ある意味ここが原点とも言える場所である。


11.トリステザ邸地下
地下に降りた一行は、既に襲来を予見していたティールガン=フリンによるキャリバン、ペイル・ストレンジャー、見習い錬金術師による待ち伏せを受けるが、レインの神話級ヘイストで強化された一行は敵を圧倒し、研究室を早々に抜け出した先で暴走したアルケミカル・ゴーレムに襲われる。しかも、敵の襲来に反応したアノバイスが放ったクゥストダイモンとハイドロダイモンに囲まれ絶体絶命の状況となるが、ハロウ・カードと神話級ヘイストの効果で敵を切り刻み、更にハイドロダイモンはカナンのアッシュ・ストームで視界を遮られ滑空飛び掛かりを阻止される。
しかし、転移した神話級エロダイモン(相変わらずエロダイモンという名前だけで笑いが取れる)アノバイスが転移し、猛威を振るい始めるとそれらの優位も全て吹き飛ぶ。エステルの《輝ける突撃》を受けても斃れず、逆襲の神話級《強打》の一撃で即死圏内へと叩き込み、高いACがあらゆる攻撃を妨げる上に”二重のイニシアチブ”で2回行動、しかも繰り返される時間の記憶を保持している為、高レベルのメイジ・アーマー・ポーションをフリンに作らせてヘイストを保持し続けるというメタ対策も兼ね備えており、目論見通りレインの放ったディスペル・マジックはメイジ・アーマーを解呪してアノバイスはヘイストを保ち続ける。しかし、カナンが放った《呪文粘着化》グリッター・ダストで視界を潰され(実際は神話級《鋼の意志》があったので、セーヴはそれぞれ2回振るのだがすっかり忘れていた)、その隙を突いた攻撃を受け倒され、ここに長きに渡りタルドールの人々を破滅へと導いてきたエロダイモン”アノバイス”は滅び、その野望も潰えた。

そして当然の如くレインは時間を先に進めることを選択し、正しき刻にして未来在る時間、即ち”黄金の刻”は取り戻されたのだった。

セッションとしては後半が急ぎ足となってしまい、今一つロールプレイの方面で薄味になってしまった上に時間オーバーとなってしまったのは何とも申し訳無かった。個人的には矢張りこの辺りのレベル帯で色々やるのが楽しいので、次回も恐らくこの辺りの話になるだろう。

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