2013年6月23日日曜日

2013年06月のStepsコンベンションの話。:Pathfinder Society -To Delve the Dungeon Deep

 色々あって縁遠くなったが、前回の幻想宿泊コンベンションで同室となったこともあり偶には顔を出そうと思ったが開催の都合もあってなかなか上手く行かず、結果随分と久し振りの参加となったStepsコンベンションだが、早朝に90年代音楽をカーステレオで流しながら高速道路を良い感じに走って東へと向かったら梅雨の合間の晴天かつ気温も程々ということで危うくそのまま降りるインターを見失いかけた…直後本当に何処かに行きたくなるとは思わなかったが。

 Stepsは実セッション時間が大凡五時間程度と短く、プレイヤーも当日募集制ということで軽めのシナリオを準備しようと漁った結果、丁度Flip-matの地図がありシナリオとしても手頃なPathfinder Society Introductory Scenario - First Steps, Part II:To Delve the Dungeon Deepを選択したのだが…直後、このシナリオの中心であるランタン・ロッジ派閥の閉鎖が告知されるというネタのような話に。とはいえ遊ぶ分にはさほど影響はないのだが。
が、当日少々色々あり、冒頭の挨拶が杜撰なものとなってしまった為に参加者に対するアピールが宜しくなかったのは反省(元々こういうアピールやマイクパフォーマンスの類が苦手だというのもあるが)。

 そんな中、卓に参加してくれたプレイヤーの面々は以下の通り。こちらもより広く知って貰うのが目的とはいえ、未翻訳のマイナーゲーム卓に飛び込んでくれた初心者プレイヤーの面々にはこの場を借りて感謝したい(常連かつサポートに徹してくれているwaiz氏には最早本当に毎回感謝してもし足りない位になっているが)。
プレイヤー名前種族クラス
まるび まるなリスハーフオークファイター
ティエン=シア語で"日蝕"を意味する名を持つ日陰者、英雄になることを夢見て大剣を振るうハーフオークの女戦士。今回の冒険での抜群のキルマークを誇った妖怪首置いてけ。
ハッピートリガーレギオス・ラント人間ファイター
剣盾を構えパーティーの前線を構築する生傷の絶えないオールドスタイル・ファイター。
TOKアルバ人間クレリック(サーレンレイ)
前傾気味のパーティーを支える太陽神サーレンレイのクレリック。エネルギー放出の出目の悪さに苦しめられる。
waizティザリスエルフウィザード
基本思想が汚物は消毒タイプの些か自信過剰気味のエルフのお嬢様。
waizルーティア人間ファイター
何処かで聞いた名前のズドンメイド。しかし残念ながら肝心の弓が本家ほど振るわず。
しかし、やはり卓に女性が居るというのは良いもので、女性特有のコミュニケーション能力の高さと視野の広さのおかげで卓の雰囲気が随分良くなると感じる。特に私はシングルタスク人間で1つの作業に集中すると全く他の事が出来なくなるため、前回も今回もその辺りで随分助けられた。

 今回も定員割れから1人入って貰っての定員ギリギリでの立卓となった。卓紹介の失敗もあり、またそもそもが他と比べても知名度の低い海外未翻訳ルールである為に些か人を選ぶ代物なので強く推してくれる運営の人達には毎度申し訳無いと思う。勿論来たプレイヤーを存分に楽しませるべく準備しているのだが、プレイヤーの好みばかりは如何ともし難く。
そんな中、今回入ってくれたまるびまるな氏は大変楽しんでくれたようなので有り難い限りだが。

 尚、以下はPathfinder Society Scenario 『First Steps, Part II:To Delve the Dungeon Deep』に関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。


0.冒険の概要
 大凡四百年前、カディーラの野心溢れるタリク=アサド将軍は、アブサロム包囲戦に於いてコルトス島北部の荒野に砦を構えその砦は彼の名を取りアサド城塞と呼ばれた。しかし、難攻不落のアブサロムを落とす事は遂に叶わず、島北部を襲った地震によって城塞も破壊されその瓦礫と共に地の底へと沈んだ。
その後、多くの襲撃者との戦いが続きアサド城塞の名前と存在は忘れ去られていたが、近年その入口が再発見され、協会に知れ渡ることとなった。
そして、その報告はパスファインダー協会に於けるティエン=シア人の勢力ランタン・ロッジの派閥党首であるアマラ=リーの元にも届き、またかつてカディーラに贈られたものの何者かに奪われ失われた家宝”ジェイド・カタナ”と共に交わされた密輸協定がそこに埋もれていることを知り、有名人であり多忙な為に軽々しく動けない彼女は”会席の場に相応しい衣装も用意出来ないごろつき”であるリス達の一行にこれの回収を(密輸協定については隠したまま)依頼する。

 しかし、同時にアンドーラン派閥党首のコルソン=マルドリス少佐は奴隷交易の証拠を入手せんと送り込んだエージェントの消息を確かめた上で、もしも彼女がアンデッドとなっていたのであれば滅ぼして欲しいと一行に頼み、カディーラ派閥党首のアークィル=アル’ハカム交易皇子も、かつて失われた交易協定書と共にティエン=シアより贈られた価値ある財宝であるジェイド・カタナを入手せんと一行に接触することとなった。
 
 この辺りは時間の問題もあり、内海地域の説明を交えつつざっくり行ったのだが、後で時間が余ってしまったのを考えるともう少し様々織り交ぜつつやった方が良かったかと反省。ただ、この辺りは進行次第で時間が変化するので読み切れなかった部分でもあるのだが。肝心なサマリー類を収めたファイルを忘れたのは失態(最近多いので反省すべきだが)だった。


1.山賊の待ち伏せ
 そしてアブサロムの北にある古戦場後ケルンランドへと向かった一行だが、道中山賊の襲撃を受ける…いつものチュートリアル戦闘(但し難易度:フロム)という奴である。基本的に自作なのでキャラクター性能は把握しており、《強打》によるリスクや挟撃によるメリット、機会攻撃や間合い武器、大型クリーチャー等の解説を交えながら戦闘を行ったが、いかんせん出目の悪さだけはどうにもならなかったのと、ACの高いレギオスが敵の攻撃を引き受けながら、打撃力の高いリスが強襲するというスタイルが確立するまではかなり時間が掛かり、前に出すぎたティザリスが気絶状態に陥ったり、危うく前衛が壊滅しそうな場面もあった。もっとも、此処はそういうルールを把握する為の戦闘なので何ら問題は無いが。

 此処でかなり時間を喰った為に戦闘終了後、施設の目の前にある有名なうどん屋で昨今の豊橋名物といえばカレーうどんということで昼食に。量もさることながら、肉が多くてオススメ。


2.アサド城塞入り口
 崩落した城塞の外壁に到着した一行が入り口付近を調査していると、背後の岩陰より分厚い外套を纏った女性マウリット=ゼルゴがパスファインダー協会の符合を示しながら近付いてきた。しかし、アルバは〈真意看破〉によってその動作がぎこちないことに気が付き、聞いていた通り既にアンデッド、グールと化していることを看破したことで戦闘となり、暖かい血への飢えを訴える哀れなゼルゴをリスの大剣が再び眠りに就かせた。
斃れた彼女の懐からはアンドーラン派閥の所属を示す紋章が見つかり、回収された。
 亀裂より内部に侵入した一行だが、壁に取り付けられ、額にケーリッシュ語で”風”の文字が刻まれた顔のレリーフから吹き出す突風の罠(健在時には、溜め込んだゴミを外に吹き飛ばす役割としていた)の洗礼を受けるが、これはレギオスが頑健セーヴに耐えて無事やり過ごした。

 南の回廊の奥にはねばつく液体が全体を覆う湿っぽい大部屋、北の回廊の先には蜘蛛の巣の張る中部屋、正面には”書写室”と書かれたプレートが掛かる傾いだ扉が行く手を遮っており、目下目に見えて危険が少なそうな正面が選択された。


3.輝く瞳
 かつては書写室であっただろう部屋へと踏み込むと、奥から2匹の直立したカエルのようなクリーチャー、ブラインドハイムが襲い掛かるが、知識判定により詳細が判明しており凝視によって1時間盲目化すると聞かされて一同戦慄する。
 しかし、頑健セーヴであった為にまたもやレギオスが積極的にこれを受けて何とか耐え切り、ティザリス必殺のカラー・スプレーが通用せず(ブラインドハイムは名前の通り盲目である為)慌ててバーニング・ハンズに切り替える場面もあったが、戦闘は無事、部屋にあった貿易協定書と聖水、キュア・モデレット・ウーンズのポーションを回収した。


4.スケルトン達の隠れ家
 回廊にあったヒドラの彫像には今度は”水”を意味するケーリッシュ語が刻まれており、これも起動させてしまったものの、伏せることで何とか落とし穴に落ちるのを防いだ。通路の向かいにあった部屋からはディテクト・マジックに反応があったものの、同時に何かが蠢く物音もした為に後回しに。
 廊下を南へと向かうと、かつては会議場として使われたであろう大部屋に出る。床には天井より剥がれ落ちたフレスコ画の破片が散らばっており、その合間には骨と輝く金貨、そして大きな宝冠が転がっていた。プレイヤーは明らかな釣り針に厭な顔をしたものの、残念ながらキャラクターは目の前に転がるお宝に気が取られており、部屋に踏み込んだところで瓦礫の間に伏せていたスケルトン達の奇襲を受ける。
 とはいえ、無手のスケルトンといえば雑魚の代名詞も同然でリス達は武器を持ち替えることすらなく切り伏せる、しかし真の脅威は背後より迫っており、先程のねばつく液体に覆われた部屋を背にしていたティザリスへとジャイアント・アメーバが忍び寄る…ティザリスにも言われたが、ある意味お約束のサービスシーンである(もっとも、服どころか骨も残らないが)。
しかし、こちらも素早く対応したレギオスにより難なく撃破。金貨と宝冠、そして鉛(占術呪文を阻害する為、ディテクト・マジックに反応しなかった)の巻物入れよりコンプリヘンド・ランゲージズの巻物を獲得する。
 その後、一旦先程の物音がする扉に戻って開けると、フラッシュ・ビートルが待ち受けておりこれも倒して部屋書棚より貿易協定書とブレイサーズ・オブ・アーマー+1を入手。
 他も回ろうかという話にもなったが、結局元の道に戻り奥に進もうとするが今度は”大地”の刻印がされた砕けた彫像を発見。踏み越えようとするとアース・エレメンタルに襲われてこれを撃退。
ここで大きな音を立ててしまった為、奥に居る敵に接近を知られることに。


5.コボルド達の住処
 実はこちらの道は裏口ということで、コボルド達が倉庫として使っているらしき部屋に一行は足を踏み入れる。罠の道具や錬金術師の火が置かれた棚のある部屋の先では、コボルド達が侵入者を待ち構えるべく準備を進めており、扉越しにそれを感知した一行は(GMから最後の戦闘を言い渡されたこともあり)戦闘準備を整えることに。
 そして、最後の部屋へ扉を蹴破り侵入した一行の前には、大量の雑魚コボルド、それよりも大柄で装備の良いエリート兵、その最奥には一行の目的であるジェイド・カタナを手にする、コボルド達から神として崇められるスカルクの幻術師”フレッドサー”が待ち構えていた。
  雑魚とエリートコボルド達の間には明らかな階級差別があり、弓を手に射掛けてくるエリート達に対して雑魚達は文字通りの意味での矢面に立たされ、壁役とされそうになっていたが(珍しく)いち早く動いたレギオスが役割を果たして通路が塞がれる前に飛び出し、次いでティザリスが前に出てカラー・スプレーで雑魚達を無力化し、更に次いでハロウの助けを借りて放ったグリース2連発でエリート達の足止めも行う。珍しくシミターを抜いたアルバの一打が決まり血路を開き、リスとレギオスがフレッドサーに肉薄する。
 しかし、前に出すぎた(当人曰く「ウィザードはhpが高いものと思い込んでいた」との話だが…どこの蜥蜴だそれは)ティザリスにエリートコボルド達が次々と襲い掛かり昏倒、慌ててルーティアが割って入り機会攻撃を受けながらも敵を掃射する場面もあり、周囲の風景に同化し隠れるスカルクの能力を利用したフレッドサーによる不意討ちのスコーチング・レイがレギオスを襲うも、これは出目1により明後日の方向へ。
  そして姿を現したところをリスが全身全霊を込めて(手持ちハロウカードの全投入)攻撃を行うも、残念ながらこれは出目の悪さ故に決まらず、お返しにとフレッドサーはリスとレギオス、そして運悪く壁の向こうにいたアルバを熱々のロースト・パスファインダーに仕上げようとコボルド達の崇拝対象となっていた像に仕掛けられた火の罠を起動させる。

 しかし彼の悪あがきもここまでで、大ダメージを受けながらも生き残ったレギオスに退路を断たれ、最後にはリスの大剣の一撃を受けて真っ二つにされ絶命した。
 そしてジェイド・カタナを取り戻した一行であったが、その茎(なかご)に隠し簡書が入っていることに気が付き、実はこれこそが各派閥の真の目的であったのではないかと推測するものの、話し合った結果、結局ジェイド・カタナは最初の依頼通りランタン・ロッジ派閥のアマラ=リーの元へと返却されることとなり、彼女から感謝の言葉を賜った上でランタン・ロッジ派閥への所属を勧められることとなった。

シナリオとしては初心者向けのお使いに見せかけて派閥同士の真っ黒な争いに巻き込まれるといったいかにもパスファインダー派閥シナリオらしい展開であり、しかもFlip-matによる地図が用意されている為大変遊びやすく弄り甲斐もあり、何より無料であるためオススメである。ただ、先にも言った通り、今年の8月14日でランタン・ロッジ派閥(とシャドウ・ロッジ派閥)は閉鎖されてしまうのが何とも残念だが。

セッションが思った以上に早めに終わってしまった為、片付けがてら色々やっていたが、もう少しカード等の遊び道具を持ってきていれば良かったと若干後悔する。この辺りは次回以降忘れないようにしたい(荷物も増えるが)…ただ、次回のStepsコンベンション開催は残念ながらDAC直前なので、参加出来るかどうかは微妙なところだが。

0 件のコメント:

コメントを投稿