2012年10月2日火曜日

2012年09月の竜舞亭セッションの話。:Carrion Crown#4-3

 開催日時の都合があり、大凡2ヶ月弱も期間を置く事となってしまったPathfinder Adventure Path『Carrion Crown』キャンペーン第9回目。今回迄の間にUltimate Equipmentが発売されており、安価で使い勝手の宜しいアイテムが結構あった為に導入されるかとも思ったが、そんな事も無く…矢張りプレイグループへの導入には日本語翻訳が必要か(どうもprdに導入されるかどうか怪しい部分もあるのだが…大丈夫だよな?)。
今回はWake of the Watcherの最終章ということでGM待望の正気度判定祭りである。
今回の面子は以下の通り。丁度RotRLフィギュアが到着したのと、作業ブースの様子見がてらストラップから1つ仕上げたこともありシェオゴラスのフィギュアとホロのフィギュアが変更となった。

プレイヤー名前種族クラス
雅士メノウ・サカキバラ(榊原瑪瑙)人間パラディン/ファイター(武器の達人)
ファイタークラスを獲得したミンカイ出身のパラディンもといミラクルサムライでエロス(やられる方)担当。某クリーチャーが自分より頭が良いことに愕然とする。
ろうなむグレイ=ジェド=アンスルーン人間メイガス(黒剣/剣聖)
お笑いとエロス(見る方専門)担当のメイガス。正気度判定を行う度にGMに罵倒を飛ばす係。
Makkouルーティア=R=マイヤーハーフエルフレンジャー(都市)/ファイター
順調にパーティー内キルスコアを伸ばすゴルゴメイド。死体でも正気度判定が必要と聞いて怯える日々。
Waizクララ=ド=ヴァンハルト人間クレリック
星辰的恐怖に対して〈威圧〉勝負を挑む気満々なヴァリシア人のお嬢様。今回色々入手したことによりクレリックとしての完成系に。
ひろくんホロハーフエルフドルイド(狼)/モンク
相棒のロレンスを引き連れた狼使い。モンク・レベルを入手したことで尋常で無い防御力を誇るように。
2xxPシェオゴラス=サシェリウム人間ウィザード(力術-混合)/サイファーメイジ
hpが3桁を超えた肉体系秘術屋。今回フィギュアが変わったことでイメージ通りの姿となったらしい。
尚、以下はPathfinder Adventure Path #46『Wake of the Watcher』後半に関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。
 前回からの続きということで、説得したダハウゴゴータ嬢と別れたところからの開始となる。水中呼吸を確保して、ガラスと金属で出来たドームが見えた為にこれが最重要施設だと予測して、スカムの遺跡へと侵入するべく探索していただが、ここでホロがハロウ・カードも使用して〈知覚〉40オーバーを出したことで隠された入り口を発見、折角だからと其方から侵入することとなった。


1.ミ=ゴの区画
暖かく弾力がある奇妙な感触の透明な扉を抜けて侵入した先には、磨かれた床石に奇妙な扉が並ぶ清潔な回廊があり、扉の横にはアクロ語で”瞑想中”のランプが光っていた。回廊は2手に別れており、シェオゴラスがアーケン・アイで偵察したところ、見た事も無い奇妙な機械の周囲で忙しげに飛び回るミ=ゴの群れを発見する。中央には謎の四角い扉があり、その周囲には金属製のプレートが敷かれ、血が飛び散っていた。
中央の装置に不穏な何かを感じつつも、覚悟を決めてグレイが前に出ると、ミ=ゴは手にした光線銃型の物質発生装置で出迎える、これは10Lvのコーンオヴコールドとフォッグ・クラウドの効果を併せ持つ霧発生装置(こいつはシナリオ通り)で、2発撃ち込まれたグレイはいずれのセーヴも落として危険な状況に陥る。
更に別種の銃を構えたミ=ゴもおり(こちらは電撃を伴ったウェブ(こちらはオリジナル)を発生させる)、これは全力で挑まないと死ぬと理解したのか、シェオゴラスがガスト・オヴ・ウィンドで霧を散らし、その間にライチャス鎧の効果で巨大化したメノウがグレイの言霊ブーステッド・ボロウ・フューチャーで全ラウンドアクションを前借りしミ=ゴへと肉薄してナギナタで薙ぎ払う。
しかし、その際に装置のプレッシャープレートを踏んだ為、中央にあった装置が作動を始める。これはミ=ゴ達が脳の摘出を終えた死体を処理する装置、所謂裁断機(製材所にあるチッパー)であり、甲高いモーターの回転音と勢い良く流れる空気に一同戦慄する。
だが、筋力も敏捷力も高くサイズも上がったメノウを装置に押し込むにはミ=ゴでは些か役者不足であり、装置は使われることはなかった…残念。
メノウの間合いの内側に入ったミ=ゴは電磁ネット投射機を打ち出し、視界と動きを塞ぐも火力を絞ったシェオゴラスのファイアーボールでこれは焼き払われる。
そして、奥にあった謎の部屋からシャンタクを引き連れたセレブリック・ファンガス・オラクルのオッグ’ググゴル(Ogg’gggol)が現れ、一同をわずらわせるような質問を続けながら襲い掛かって来るもこれを撃退して戦闘終了となった。クララがミ=ゴの物質発生装置に興味を持ったが、同時にこれが恐ろしく高額であることにも気が付き、商人として算盤を弾き始めることとなる。
余談だが、メノウはシャンタクが自分より賢い(知力8)と聞かされ、愕然としていた。
実のところ、これは想定していた第3遭遇であった為このような厳しい遭遇だった訳である。

 部屋の中には人間とスカムの死体があり、死体のうち1つは行方不明となった市長のもので、いずれも頭部の半分より上を綺麗に切り取られ失っていた為に勘の良いプレイヤー達はクトゥルフ神話技能に成功したようで半ば諦めながら納得していた。
そして予想通り奥の部屋には、ミ=ゴ達が集めた人間の脳を納めた容器が並んでおり、これを見たルーティアが若干正気を失う。
最奥には真新しい脳容器があり、クララがこれを動かし(DC30で-5修正だが、何の問題もなく動かせる)未だ正気を保つ市長よりイルマーシュの真実やミ=ゴの実験について聞き、最後に妻と保安官の不義を嘆きながら他の脳達のように狂って星辰の彼方を謳う存在に成り下がるのは真っ平ご免だと介錯を頼み、メノウがこれに応じて市長と他全ての脳に引導を渡す。
…最初「全部さっきの装置に放り込もうか」と言われた時にはどうしようかと思ったが(勿論パラディンコードに抵触する行動だが)。


2.スカムの神殿
  本来の入り口へと戻る道からはシュブ=ニグラスを讃える、水気の混じったかのような大合唱が聞こえてきており、最初ウォール・オブ・ストーンで道を塞ぎ、増援を断とうかという話になったが、星のカードで「どちらに進むべきか」聞かれた為に「戻った方がメリットは大きい」と返答した為其方へと向かうこととなった。

 スカム達はミ=ゴによる精神操作(と書いてロボトミーと読む。絵を参照)を受けている為、ミ=ゴの区画に踏み込む事が出来ず、その為其方から敵が攻めてくるとは思ってもいなかった為に不意打ちの形で戦闘開始となり、シュブ=ニグラスへと転向した司祭ズハブ=ボアス(Zhabh-boath、余談だが顔のせいで「ゲス顔」とか「ザーボンさん」とか呼ばれていた)はシェオゴラスのウォール・オブ・ストーンにより早々に隔離、そして控えていた信者達もクララのホーリィ・スマイトとシェオゴラスのファイアーボールで壊滅させられ、背後よりインヴィジビリティで迫ったガグ・サーヴァントもホロと彼女を盾にしたメノウにより片付けられる。ザハブに斬りかかったグレイがテリブル・リモースを受けて攻撃不可能となった為に、逃げ延びようとしたものの運悪くルーティアの射線に入ってしまった為に射殺されてその人生を終えることとなった。
そして祭壇の壁画に填め込まれていた、かつて”囁きの大帝”と戦ったウースタラヴの王子が使っていたアーティファクト”レイヴンズ・ヘッド”を手に入れ、これはクララに渡ることとなった。
また、ネタとしてノーム女性のクレリックの死体というのをガグの住処に放り込んであり、これを調べた前回からの参加者にはまさか、と思われる一幕もあった(GMが信仰を勘違いしていたのでネタだけで終わったが…真相は敢えて語らず)。
 ここで昼食となったが、少々遅くなった為に長く待たされる事となってしまった。まあ半数以上がステーキやら天麩羅やら焼き物揚げ物を頼んだので当然だが。


3.ミ=ゴの研究施設
奇妙な金属で出来たドームには、所々分厚いガラスが填め込まれており、海の底の様子を拝めるようになっていた。さらに天球の中心には燃える未知の銀河(フォーマルハウトのイメージ)が投影されており、その下ではミ=ゴの研究者の長らしき存在が一行が追いかけ続けていた”囁きの道”の伝令”闇の乗り手”の1人に怪しげな注射を打ち込んだり、もう1体の死体を解剖したりしていた。
最終戦闘ということで完全に準備をして乗り込んだ一行は、まず長らしきミ=ゴをメノウのクリティカルで葬り去り、一方のミ=ゴをシェオゴラスがウォール・オヴ・アイスで隔離、更にグレイに間合いを詰められた上にロックジョーを使用したホロにより噛まれて掴まれ、最後はルーティアの矢で絶命させられる。
しかし既にミ=ゴは目的を果たしており、スポーニングキャンカーを植え付けられた上に栄養剤を投与された”闇の乗り手”はシュブ=ニグラスの落とし子の依り代となり、降臨を果たす。
更に、星辰の彼方からの経路が開いた事によりいよいよその存在を確実なものとした”湖の番人”ことシュブ=ニグラス本体も降臨しつつあり、ドームの窓からその姿を見せる。そしてとどめとばかりにディメンジョナル・シャンブラー(空鬼とも呼ばれる)や実験中の死体が覚醒してスポーニングキャンカーとなり一向に襲い掛かる。
かつて夢に見た光景の再現と、運悪く〈知覚〉チェックを成功させたクララとメノウ以外が「ああ、窓に!窓に!」と絶叫を上げて正気度判定(因みに失敗すると6d6というどう考えても即アウトな数値)、落とし子の絶対的な畏怖すべき存在に晒されるも、いずれもセーヴを落とした者は出なかった。
そしてフリーダム・オヴ・ムーヴメントで触手の掴みの影響を受けないメノウがナギナタを振るい、ホロが大きく回り込みながら肉薄し削り、ルーティアの矢が続け様に突き立てられ、最後はグレイが止めを刺した。
この間僅か1ラウンド、星辰的存在を恐怖させたくて仕方無かったクララは不満そうだったが往々にしてPathfinderの高レベルはこんなものである(1つでも気を緩めればパーティーの方が全滅だったろうし)。
 そして落とし子を失った事で物質界での取り掛かりを失ったシュブ=ニグラスはその存在を希薄にしていったが、置き土産と言わんばかりにドームに一撃を加えていった為に建物が崩壊を始め、一行は”闇の乗り手”の持ち物から”海の賢者の彫像”ことダゴンの貌像と、次なる場所への手掛かりとなる手紙を入手してスカム達の神殿から脱出した。

こうしてアヴァロン湾の底で深く静かに進行していたミ=ゴによるゴラリオン征服計画は阻止される事となった。マスターとしてはクトゥルフ系のクリーチャーを存分に扱えたので大変楽しめたが、1人も狂気に追い込めなかったのは些か残念だった。
次回からは何故かメノウとクララのプレイヤーが大喜びのヴァンパイアシナリオ"Ashes at Dawn"の開始となる。スケジュール的には少々厳しい(特に11月)気もするが…まあ何とかなるだろう。

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