2014年2月15日土曜日

中部Pathfinder界隈2014年新年会の話。-Pathfinder Module:Doom Comes to Dustpawn

ここ数年の恒例となっている中部Pathfinder界隈の新年会(とはいえ小規模なものだが)だが、前回「どうせならセッションをやりたい」という話が出て、また個人的にも試してみたい事があった為に募集をかけてみたのだが…流石に期間が短過ぎたのか人集めに難航する…流石に突発としてはレベルが高過ぎたのか単に人望が無いのか。
また、いつもは車で移動している為その感覚で家を出たのだが、天候も悪く電車での移動に思いの外時間を喰い若干開催が遅くなる。この辺りも次回(あれば、だが)の課題か。ともあれ、何とか人も集まり開催出来た事に関してはこの場を借りて感謝したい。

今回の面子は以下の通り。残念ながら諸事情あり直前で1人欠席となってしまったが。
プレイヤー名前種族クラス
ひろくんドラハダス・リーハティーフリングファイター(両手武器使い)/アルケミスト
退化した腕と物を掴む尻尾を駆使し、愛用のルツェルン・ハンマーを振るう異形の戦士。まさかの《魔界の視界》2回獲得と両手武器がシナリオ的メタアセンと化していた。
Makkouダーウィンティーフリングローグ/アルケミスト(生体解剖者、錬心術師)
リーハの雇い主で防疫マスクを被る通称”先生”。最近では珍しい(そして最近噂の)”罠探し”持ちのローグでこちらもシナリオに合致していた。
VAN”赤目の”ヒッツェドワーフクレリック(鍛冶司)
武器や鎧にルーンを刻み熟練者らしい呪文チョイスでパーティーの土台を支える貴重な女ドワーフ。師匠と遠距離恋愛中。
2xxPサヤティエン・スーン人(ARGオリジナル)ソーサラー(混血の者:核に触れし者、賢者)
えげつない戦術を多用する見た目と名前通りの水使い。
尚、以下はPathfinder Module『Doom Comes To Dustpawn』に関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。


0.導入:Doom Comes to Dustpawn(ダストスポーンに迫る災厄)
”宇宙よりの侵略者来る!
イズガーのゴブリン血盟戦争終了後すぐ、ダストポーンに繁栄をもたらしていた鉄鉱山の資源が尽きた為に都市はその主要産業をこれまでの鉱山からそれなりに成功していた山羊の牧畜へと移行した。その結果、ここ数年のダストポーンは比較的平穏だった。
しかし、奇妙な流星が唸りを上げて街の上空を横切り、数マイル先の南の丘に衝突した夜、その平穏は破られた。数名の地元民が隕石の破片を探す為に丘へと向かい、そして行方不明となった。その上、空より落ちたそれは只の隕石などではなかったことが明らかとなる。

あの流星は実際には船であったと主張する者が街に現れ、更に現在、奇妙な病気が街の住人達の間で流行し始めている。
災厄が街へと迫る前に君達は流星の背後に隠された真実を見つけ出すことが出来るか?”

 とある通り、今回のシナリオテーマは”外宇宙からの侵略者”であり、どちらかといえばクトゥルフ系ではなくB級映画系である(ただ、Pathfinderでは所謂クトゥルフ系の存在は外宇宙の深淵からやって来た存在となっているが)。もっとも、私がシナリオ概要を読んだ時に真っ先に思い出したのはハイドライド3だったが。


1.ダストスポーンの街 
  引退した冒険者であり、一行の古い友人でもあるダルヴィス=クレン(Dalviss Crenn)より報せを受けたダーウィン達一行は、かつて鉱山により栄えたダストスポーンの町へと向かうことになる。既に閉山によりその主要産業を山羊の牧畜へと移したにしても、街中は奇妙に気力を失っており、彼の経営する宿屋”縦坑亭”でも優秀な料理人リーアラ=マルヴァイネ(Leeara Mulvayne)の不在により馬番のナラン=ホッスラー(Nalan Hossler)による火の通りすぎた料理と酒で出迎えられる。
素人ながら天文学にも明るいダルヴィスは先にダストスポーン上空を横切った流星は通常のそれではないと主張したが、これは町の人々により一笑に付され、しかし時を同じくして街中に奇妙な病気が流行し始め、僅かな人々を除いてはまともな睡眠すらままならない状況に陥っていること、また既に”流星”を探しに行き12名もの行方不明者が発生していることを聞かされる。
しかしここで、此処で一行は既に町に到着してこの町のものを口にしているのではないかということになり、意志セーヴに失敗したリーハとサヤが自分が動物に変身する奇妙な悪夢を見ることに…伝染病ではまず水による感染経路を疑うのが鉄則である。
 また、現在この宿に1ヶ月分の宿泊費を先払いして滞在するドルーマから来たと主張する4人の山師の話と、それについてリーアラが怪しいと主張していたことを聞き早速彼らの部屋を家捜しに走る。アーケン・ロックで閉じられた扉を解呪し、部屋の中を物色するとクリエイト・ウォーターにより作られた大量の水が入った水袋とこの周辺の地図を発見する(後に判明するが、ダストスポーンの汚染された水を飲まない為)。
地図には周辺の鉱山に印が付けられており、更にまだ辛うじて鉱石を産出するネシャー兄弟の鉱山の位置と”流星”が落ちたと思わしき場所に印が付けてあり、またリーアラの隠れ家についてもメモが書かれていた。
次いでダルヴィスに許可を取りリーアラの私室を調べ、地産地消を是とする彼女が食材を入手する為に使う隠れ家と思わしき場所を特定し、部屋の様子から彼女の失踪が本人の意図したものではないということも判明する。

 開始が遅かったこともあり、ここで一旦昼食となる。開場の場所柄食事の場所には困らないが個人的なリクエストもあり栄の上海湯包小舘(http://www.fiverecipe.co.jp/)へ。若干歩くことになったが気に入って貰えたようで何より。


2.リーアラの隠れ家
 リーアラの隠れ家に到着した一行だったが、肝心の入り口が河の向かいにあり準備をしていなかった為に難儀をするが、サヤがアーケン・アイで内部を調査した上でディメンジョン・ドアを使い侵入を果たす。
倉庫らしき場所に転がる”黒の支配者”カルトの信者2体の死体を発見するが、ここでダーウィンが探し損ねたトゲ付き丸太の罠を発動させてしまい、河入り口を護っていた巨大蛙ジャイアント・ブルフロッグを呼び寄せてしまう。
余談だが、最近話題の罠の自動判定云々についてはあくまでこれが娯楽である以上「プレイヤーを退屈させない/しかし理不尽に感じさせない」を念頭に置いておけばあまり問題になる事も無いだろう。
サヤのグリースで足を滑らせた巨大蛙をリーハがハンマーで叩き潰した後、ヒッツェがスピーク・ウィ
ズ・デッドで信者達から情報を引き出し隠されていた入り口を発見して内部に踏み込むと、部屋の奥に奇妙な球体が転がっており、取りに行こうとしたところで物陰に隠れ待ち構えていた猫のような姿の”イドの怪物”へと豹変したリーアラが一行を(運悪く直前にカルト信者の装備を奪って身に付けていた為)”黒の支配者”の新たな追っ手と勘違いして(バッグ・オヴ・トリックスから取り出した)ボアを伴い襲い掛かってくる。
しかし、まだ変容が救出可能なレベルであったことが幸いし、ヒッツェのブレイク・エンチャントメントにより変容は解呪されてリーアラは正気を取り戻した。
話を聞くと、リーアラは例の山師を追跡してネシャー兄弟の鉱山に踏み込んだものの、鉱山の奥でカルトの首領らしき女に発見され毒の塗られたクロスボウ・ボルトを撃ち込まれたところから記憶が曖昧になってしまったと語る。また直後、潰された蛙の死体を見てリーアラが落ち込む(彼女は長い時間を掛けてカエルを飼い慣らし門番代わりにしていた)場面もあった。
部屋にあった球体は惑星アバロンに酷似しており、また複雑なアーティファクトの部品の一部であることが判明する。


3.ネシャー兄弟の鉱山
  ”黒の支配者”カルトの本拠地があると思わしき鉱山へと向かうが、そこは元々兄弟によって仕掛けられていた罠の数々に加え、カルト信者達が侵入者を待ち受ける為に更なる罠が追加されていた。最初の昇降機を落下させる罠、途中にある影牢宜しく二段構えの罠の数々を回避して奥へと進むと、蝙蝠のような外見の”イドの怪物”に変容したエルフのオラクルを発見する。気付かれなかったこともあり、また床を這い回り餌を探す姿に哀れみを覚えこれは放置された。
そして罠を張り待ち構える信者をサヤがアクオス・オーブで強引に引き寄せ、自分の仕掛けた罠に叩き込むと連動するデストラップ・ウーズが天井より襲い掛かり押し潰される。
その奥には、この鉱山の主であるネシャー兄弟の死体2体が転がっており、またスペクターがいた為にリーハが生命力吸収を喰らうがこれを叩き潰す(因みに「地縛霊のようなもので、部屋の外には追ってこない」と明記されていたが)。
そして最奥で待ち構えていたカルト宗教の女導師アブタロー=ヴォレニック(Abtaroh Vorenic)に対してサヤがブラック・テンタクルズで奇襲をかけ制圧したかに見えたが、停戦を呼びかけた後甘言を弄し言葉巧みに一行を惑わすヴォレニックのやたら出目の高い〈はったり〉(ゾーン・オヴ・トゥルースを使用しても)を見破る事が出来ず、もう少しのところで騙されてしまうところだったが、ダーウィンが〈製作:錬金術〉で机の上にあった毒こそが現在ダストスポーンを苦しめている元凶であることを見抜き戦闘再開、しかし逆にブラック・テンタクルズを展開されてディメンジョン・ドアで逃亡されてしまう。
後に残された日記からクリスタルの入手先が先の隕石であること、クリスタルから”イドの怪物”を創り出す毒が精製されていたこと、またその毒がナラン=ホッスラーに使用されていたことを知り、天球儀のパーツの幾つかも入手する。
しかしいつも思うが、技能系特化キャラはなまじ対抗策が無いとどうにもならないという点も含めてやはりアレである。


4.墜落地点
全ての元凶である流星が墜落した山中へと向かった一行だったが、其処には異様な光景が広がっていた。墜落地点である巨大なクレーターの中央には船体の半分をクリスタルに覆われた船のようなものが真っ二つに割れて横たわっており、その周辺には巨大なハゲワシが船体を見守っていた。
先にサヤのアーケン・アイで偵察したところ、サイの頭部を持つエルフが2体船体中央に居り、更にその奥にはカエルのような外見をしたエルフのウィザードとその奥に”彼方の世界の天球儀(Orrery of Distant Worlds)”が鎮座ましましていた。
巨大ハゲワシを退け、ヒッツェがウッド・シェイプで足場を創り出して中のサイ頭達を制圧して奥へと進むと、カエル面エルフに矢継ぎ早に状況報告を求められ、会話は出来るが意思疎通が出来ない相手だと判断された為にまたもやサヤのアクオス・オーブで無力化される。

そして天球儀へと触れると”彼方よりの使者(Emissary from beyond)”と呼ばれる存在に感知されてしまい、サヤとリーハが狂気に陥り、使者がこれからダストスポーンをどうするのかというビジョンを見せられた為、”使者”を妨害する為に天球儀を破壊し、町へと急ぎ戻ることに。



5.ダストスポーンの悪夢
 そして急ぎダストスポーンに戻った一行を待ち構えていたのは、”彼方よりの使者”の接近に伴いイドの怪物化が進行しつつある町の人々と既に特徴が発現したダルヴィス、そして過剰摂取により異形の姿に成り果て宿の壁を突き破り出現したナラン、更には狂った笑い声を上げながら喜ぶヴォレニックの姿だった。
ヴォレニックはサヤによってウォール・オブ・ファイアーとアクアス・オーブの組み合わせで煮殺され(実際に出来るかどうか微妙なネタだったが今回は許可した)、既に手遅れとなったナランをリーハが切り伏せ、まだ助かる見込みがあったダルヴィスをヒッツェのブレイク・エンチャントメントにより解呪したところで天空よりヴェスパーゴーント”彼方よりの使者”が来襲する。
高速で飛行する不定形、しかもディーパー・ダークネスを纏うその姿に本来であれば苦戦は免れないのだが、魔法の闇をも見通し、一撃の重さを誇るリーハの連撃に呆気なく破れ、町はその脅威から救われた。
この辺り、時間が押していたこともあり随分巻きの進行となってしまったのが本当に残念だった。矢張りModuleは2日ぐらいで遊ぶのが丁度良いか。


 その後はタクシーで予約してあった伏見の肝屋へと移動し、ダメシナリオ話とか親子提督とかあれこれ話をしながらながら酒と料理を楽しむ。個人的に言えばこれが一番やりたかったことであり、翻訳についてもある程度定期的に行いシナリオを遊ぶ事は出来るので、また折有ればこういった形で遊んでみたいと考えている。

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