2015年2月1日日曜日

中部Pathfinder界隈2015年新年会の話。-Pathfinder Society Scenario:Valley of Veiled Flame

ここ数年の恒例となっている中部Pathfinder界隈の新年会(とはいえセッションも含めてのは去年からだが)だが、今年はシナリオの募集レベルがそれほど高くなかったのと、比較的時間に余裕があった為か有り難いことに早々に6名が集まり無事開催にこぎつけることが出来た。天候も寒い(関東は大雪で大変だったそうだが)という他は申し分無く、(変な)ロングコート愛好家としてはむしろ良好だったとも言える。

 今回の会場は開催を思い立った去年末に調べた結果空いていた名古屋市芸術創造センターを利用したが、施設自体は若干旧いものの立地が良く、部屋の広さや備品、空調も良好かつ隣からの音漏れも想定の範囲内で何より安いと良いこと尽くめだった。

 面子は以下の通り。いつもの面子3と顔は知っているが卓を囲んだのは今回が初めてが1、そして全くの新顔2と中々幸先の良いスタートではないかと思う(既に竜舞亭でGMをしているというのはさておき)。

プレイヤー名前種族クラス
ひろくんレファリールオレイアスファイター(ファランクス兵)/クレリック(十字軍戦士)
楯を構え、長柄武器を振り回すメイン盾…だが、出目に恵まれず。
空色ファラ=ラウ人間サモナー(統合者)
四脚四手飛びかかりという所謂見慣れたアレ…中身は一応女性だったが。
Gataヴァオー人間ガンスリンガー(マスケットの達人)
普段は竜舞亭にて4版DMをしている為か、色々驚愕のルール差異に驚くのが新鮮だった。
2xxPアーマーンハーフエルフインヴェスティゲイター(経験主義者)/アルケミスト(練心術師)/ソーサラー(混血の者・森の精/賢者)
コンストリクター・スネークの動物の相棒を引き連れて戦場に骨の砕ける音を響かせる学者モドキ。知識判定は+20開始とか抜かしおる。
makkouトマスアアシマールシャーマン
グリーンスティング・スコーピオンの使い魔を連れたパーティーの回復役兼交渉役。居なかった場合シナリオが非常に危険な事に。
ちーアーリ=アル=カディール人間ウィザード(幻術師)
前のめり気味なパーティーを上手く機能させる手堅く堅実な術裁きが光る幻術師。
尚、以下はPathfinder Society Scenario #6-07: Valley of Veiled Flameに関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。

0.導入:Valley of Veiled Flame/炎に隠された谷
『この地のパスファインダー協会員達は、数年前に”絹の道(Silken Way)”が地図上に見出されててからずっとゾー山脈の曲がりくねった谷の中で一連の旧い地図に記された場所を求めて探索してきた。しかし、山道に奇妙な幻影の影響を発見したという報告のすぐ後に協会員達は消息を絶ったとき、風変わりな協力者の要請もありパスファインダー協会はPC達を彼の地に派遣した。
その地の峯々に隠されている物は何でも見つけ出し、協会員達を救い出せ。』

 シナリオを選ぶに当たり、今一つ食指を動かされるようなModuleシナリオが無かったと言うのもあるが、去年の反省を生かし、比較的初心者でも扱い易いレベル帯でをというのと、折角派閥に所属しているのだから矢張り一度はカディーラを舞台としたシナリオを選ぼうということになり、最近かつ比較的評判の高いこのシナリオを選んだ…ただ、キャラクターレベル5に対してSubtier 8-9向けの敵を出したのは少々やりすぎた気もするが(一応相応のリソースをキャラクターには与えていたとはいえ)。初期募集の時点ではほぼ初心者が居たのだが、参加を取り下げた時点でもう1レベル上げるべきだったか。

 例に依って表紙でラスボスネタバレをしているのだが、タイトルにもある通り炎とカディーラといえばイフリートである。


1.カシールのパスファインダー・ロッジ

 アブサロムからカディーラの首都カシールにあるパスファインダー・ロッジへと招集された一行は、当地のヴェンチャー・キャプテンであるのエスマリル=イヴン=カラディ(Esmayl ibn Qaradi)より、当地のゾー山脈にて行方不明となったパスファインダー協会員の捜索を依頼される。そもそも、エスマリルには二重遭難の危険を考えて新たなチームを派遣する気は無く、また間の悪いことに前の年に行われた協会のワールドウーンドへの進出(前年に展開されたSeason 5:Year of the Demonのこと)によりこのロッジの資金は底を尽きかけており、どのみち捜索に人員を割くことは不可能だった。しかし、シャドウ・ロッジの残党との話し合いでエスマリルは考えを改め、また彼らより資金提供を受けたことで捜索を行うのに足りる人員、つまりPC達を雇うことが出来るようになった。
グランドマスター・トーチ(魅力的な人物と紹介されているが…顔はこれである)の行った暴力的な改革からあまり良い印象が無いシャドウ・ロッジだが、その理念は「上司は責任を負うものであり、災害がパスファインダー協会員を襲ったのであればこれを助けよ。」と至極真っ当なものであり、エスマリルもパスファインダー協会の理念である。それは「全てのパスファインダー協会員はロッジに帰還しなければならない、その為には金を惜しむな、危険を怖れるな」を思い出すに到ったのである。

 因みに行方不明となったパスファインダー協会員達だが、高慢な学者様(Aloof Scholar)、つまり7レベルバードが3名とそれなりの戦力だったこともありプレイヤー総員から突っ込みを受ける(一応理由はあるが)。

 カシールの街で情報収集を行い、シャドウ・ロッジのエージェントから駱駝と旅の荷物を受け取り、一行は一路ゾー山脈へと向かった。


2.ゾー山脈の遭遇と探索
 そしてゾー山脈での捜索中に山賊による待ち伏せを受ける…所謂チュートリアル戦闘という奴だが、特に今回は初めて同卓するプレイヤーも多かった為、各キャラクターの概ねの戦闘能力を図る為に若干多めに盛る。こういう時にNPC/Monster Codexは大変便利で、特に今回はちょっと変わった敵を出そうということでMonster CodexよりOgre Stalkerを投入する。
 全体的にPC側の〈知覚〉が低めだった為に山賊側の不意討ちが成立するものの、アーマーンの蛇の相棒が崖上のオーガ・ストーカーに組みつき、アーリが山賊達の前にローサム・ヴェイルを張ったところで戦場の趨勢はほぼ決したも同然だった。しかし、折角なのでとオーガ・ストーカーが持っていたワスプ・ネスト・オヴ・スウォーミングを自分で踏んで発動させてワスプ・スウォームを召喚(運搬時にフィギュアの軸が折れていたが…)したことでプレイヤー達に大変厭な顔をされたのでGMとしては概ね満足である。

 此処で良い時間となったので向かいにあったとんかつ屋マ・メゾンにて昼食。個人的には飯屋が近いというのも施設の評価の1つなので、今回はその点でも満足が行く場所だった。

 その後、どちらでも数度の失敗があり時間を浪費したものの、報告書にあった幻影に隠されていると思わしき地域へと到着し、幻術を看破したことでその中に隠されていた渓谷と高い石壁に囲まれた小さな町、そして街からはみ出すように聳える山の頂に立つブロンズ煉瓦の城を発見した。因みにこの捜索パートだが、、どちらもLv5のPCにとってほぼ無理な数値を要求される為(地域の特定に〈知覚〉または〈生存〉DC 30、幻術を見破るのに必要な意志セーヴDC 23)、早めに済ませたいのであればヒントを多めに与えるのも手だろう。但し、経過時間で敵側の計画が進展するので高レベルであればそのままでも良い。


3.オレイアスの隠れ里”クリスタルクラーグ”
町に到着した一行は、早速門の前にいたイフリットの衛兵達に呼び止められる。一行の中で唯一火炎語が話せるアーリがこれを通訳し、トマスの高い〈交渉〉で場を切り抜けた。そして城門を越えた広場で、中央に立つイフリートの女性の像を調べようとしているとオレイアスの老人によって呼び止められる。一行がここに来た事情を話すと、遠路の客人にここで立ち話もなんだろうとすぐ近くにある地界語で”議員会館”と書かれた朽ちかけた看板の掛かった建物へと案内される。
 建物内に入った老人は懐よりウェイファインダー(Wayfinder、パスファインダー協会員の証であるコンパス)を取り出し、一行も割り符のようにそれを見せたことでようやく小声で話し始める。老人は自分はこのオレイアスの隠れ里クリスタルクラーグ(Crystalcrag)の市民の3人の代表のうちの1人でエルダン=ストーンマントル(Eurdan Stonemantle)であると名乗る。

 1200年以上前、かつてこの街は南ゾー山脈で繁栄する交易都市だったが、ゾーナー、ゾーブル火山(Zhonar and Zhobl volcanoes)の噴火により、壊滅的な打撃を受ける。しかも、この時の災害で地域が火の次元界と一時的に接続され、火の怪物達がこの地に解き放たれた。それでも、オレイアス達はその勤勉で忍耐強い性質故にクリスタルクラーグの復興に尽力していたが、火山の噴火後”熾の憤怒”タイゴラ(Tygora Cinderfury)と名乗るイフリートの女性が遅々として復興の進まぬ町へと現れた。彼女は政治的失敗により伝説の”真鍮の都”(City of Brass、マルチカラーダメラン…ではなく、火の次元界にある六百万もの人口のうち1/3以上をイフリートが占める巨大都市で昔は都市総額300億gpという狂った仕様だった。今でも基本価格24800gp、購入上限17万gp、呪文レベル9thという次元界でも屈指の交易都市だが)を追われてこの地に漂着したのだが、オレイアスの勤勉で忍耐強くまた誠実な性格に興味を持ち、復興への協力…自身の能力である万能の願望を叶えるウィッシュの使用を申し出た。果たして町はオレイアス達の望み通り周囲を幻術で包み隠され、外界より隔絶され隠遁した居住区として僅か1年で復興を遂げた…但し、独裁者タイゴラの城下町として。狡猾なタイゴラはオレイアス達の願望をねじ曲げ、自身をこの町の絶対的な君主として君臨するべく町全てを睥睨する高い山と青銅の宮殿”憤怒の城塞”(Fury's Hold)も建造したのである。更に、それから1世紀の後、町にはイフリットが生まれるようになり、彼らは早々にタイゴラによって取り上げられ彼女の兵士として教育されますます独裁の権力は強くなっていった。

 町の広場中央にある像はタイゴラの真意が発覚する前に町の復興記念として建てられたものであり、またしかし多くのオレイアス達は現在の独裁に不満はあるものの、タイゴラの力によって町が外界より護られているのは事実であり、それは公平な取引であると半ば諦め気味に受け入れられていた。しかし、町の3人の代表のうち1人は1年前にオレイアス達への圧政に対する譲歩を持ちかけようとしたものの、宮殿へと向かったまま行方不明となり、またもう1人の議員であるグラヘリ(Glaheri)はつい先日この地に訪れた外界人(行方不明となったパスファインダー協会員)が街中でトラブルを起こし宮殿へと連行された後で彼らの開放を嘆願しようと宮殿に向かったまま帰ってこなかった。


4.反乱の兆し
これらの説明を受け、またオレイアス達の中にも反乱の意志があると見た一行は、自分たちの目的を達成する為にはタイゴラとの対決は不可避であり、その為には町のオレイアス達の協力が必要であるという結論に至り、まずこの町で唯一明確にタイゴラに反抗している錬金術店”永遠の火”(Everlasting Fire Alchemy Shop)を訪問する。店主のモラック(Morak)は一行を快く出迎え協力を申し出て、レジスト・ファイアーのポーション作成を依頼する。明日の朝には一揃い揃えておくという約束を得て、一行は次の場所へと向かう。
 議員会館の向かいにある町唯一の居酒屋”第五刻面”亭(Fifth Facet)には、昼間から無気力に酒を呷り圧政を愚痴るオレイアス達の溜まり場になっていた。見知らぬ客人の集団が入ってくると一瞬店内の会話が止まり、オレイアスの客達は一行を横目で見ながら店主との会話を盗み聞いていた。店主は既にエルダンから話を聞いていたが、それなりの実力者であったパスファインダー協会員達が既に捕らわれていることもあり実力未知数の一行の手腕を知るべく、またタイゴラの宮殿へと攻め入る為の障害となる城門の守護者を見ておけという話になり、「まずは宮殿を見て来てくれ、話はそれからだ」と告げる。
 そして宮殿の前には、ミスラル製のチェインシャツとエルヴン・カーブブレイドを装備した超大型ファイアー・エレメンタルが待ち構えており、更にその隣にも何かが居る痕跡をアーマーンが目聡く発見する。これには流石に一行も絶句し、そのまま攻め入るのは無理だという判断が下され、その武器と防具を製造しているスラッグ・ジャイアント(Slag Giant/鉱滓巨人、蛞蝓/Slugではない)の工房へと案内される。

 規則正しい槌音が響く工房の外より一行が呼びかけると、革エプロンと金槌を手にしたスラッグ・ジャイアント”ヴァルソグ”(Valsog)が奥から入れと返答する。今まさにエレメンタルの交換用の装備を補修していたところだった(ファイアー・エレメンタルともう1体はいずれも装備しているだけで鎧や武器を損壊させる為)。50年前に宮廷魔術師の呪文によって捕らわれ、強制労働を強いられていることに苛立ちを抱くヴァルソグだったが、タイゴラによって用意されたいずれも最高級の工房と道具一式、破格の賃金、そしてミスラルやアダマンティンといった高品質の素材を与えられ、己の鍛冶の腕を存分に振るえることに楽しみさえ見出していた。タイゴラより急ぎの仕事を与えられていた為に槌を振るう手を止めることなく一行との会話を続けるヴァルソグは、明確な反乱への協力に難色を示す。
だが、暴君タイゴラを倒す為には彼の協力が必要不可欠で、倒れた後もオレイアス達が仕事を提供してくれるというトマスの説得が効を成し、先程迄作業をしていた超大型エレメンタル用ブレストプレートを粉砕し、また〈交渉〉の達成値が充分であった為に反乱軍に武装を提供してくれる上に自身も反乱に参加するという約束を取り付けることに成功した。

 また、ヴァルソグより城門を護るもう1匹のエレメンタルはマグマ・エレメンタルであることを聞き、こちらはヴァルソグとオレイアス達が相手をするということとなった。オレイアス達にとっても困難だったヴァルソグの説得に成功し、”第五刻面”亭へと戻った一行はオレイアス達から認められ、その日は革命の前祝いとして大宴会となった。


5.イフリットの強襲
だが、夜明け前に痛飲し泥酔した一行達は大慌てで飛び込んで来たオレイアスにより叩き起こされる。自分に従わないことに業を煮やし、また反乱の気配を察知したタイゴラはモラックの錬金術店へと兵を向けていた。
 若干名昨日の酒が残り不調状態に陥った一行が錬金術店へと到着すると、そこにはヘル・ハウンドを連れたイフリットの憲兵(ブロウラー)がモラックを昏倒させ、店に火を点けるべく油を撒いていた。トマスがスティンキング・クラウドで敵の動きを制限し、他の者達が煙から飛び出して来た敵を叩いていたがセーヴに成功したイフリットによってバーニング・ハンズが放たれ、危うく店が炎上しそうになる。

 そして憲兵達を撃退し、レジスト・ファイアーのポーションを受け取った一行だったが、とっておきのチル・シールドのエリクサーが奪われてしまったことをトマスにより聞かされる(本来はプレイヤーに渡す品なのだが、とある事情によりレジスト・ファイアーのポーション7つを1晩で準備するのと引き替えに敵側へ)。


6.革命の日
翌日、一行は広場に集まったヴァルソグ謹製による新品の武器と防具で武装したオレイアス達と合流する。エルダンは皆の前で千年以上の長きに渡るタイゴラの圧政は終わり、今日こそ革命の日であると高らかに宣言し、広場の中央にあるタイゴラの彫像を引き倒し破壊し、士気を高めた革命軍は宮殿へと行軍を開始した…広場の中央にタイゴラの像があるということで公式からやれと宣言されたも同然だと思ったのだが、やってみると思った以上に革命感が出た。
 城門へと到着した一行と革命軍は先の手筈通り超大型ファイアー・エレメンタルと対峙し、武装していないとはいえ攻撃がほぼ命中しかなり良いダメージを叩き出すエレメンタルを何とか撃破する。因みにもう一方はグレーター・マグマ・エレメンタルで、こちらと当たっていたのならば更に危うかった(完全武装したヴァルソグがオレイアス達の助けも借りてルツェルン・ハンマーで撲殺した)。
そしてヴァルソグが城門を叩き壊し、オレイアス達と共に町より迫るイフリットの憲兵達を食い止めるべく城門の外で待ち構えることとなり、彼らに別れを告げ革命の成功を約束した一行は城内へと侵入した(同行した場合、高確率で心術呪文によって操作される。Pathfinderでは巨人が人型生物となった為、~・パースン呪文で容易に支配出来る)。
 城門の内部にある庭の練兵場では、イフリットの衛兵(スレイヤー)と宮廷魔術師シェイヴェラ(Shyvera)が一行を待ち構えていた。イフリットのソーサラー・アーキタイプ”願いを叶えるもの”であるシェイヴェラは兵士達の願望を己の力として呪文を行使していたが、初手に撃ち込まれたスティンキング・クラウドで衛兵達を抑えられ、自爆同然にエレメンタルの奔流を放つものの一行の前に敗北を喫し倒された。


7.”熾の憤怒”タイゴラ
 そして宮殿の内部に入った一行だったが、タイゴラにより玉座の間へと招き入れられる。傍らに大型化(代替種族特性”イフリートの魔法”による)したイフリットの愛人兼護衛そしてクリスタルクラーグ最強の戦士ウクタク(Uktak)を控えさせ、黒曜石の玉座に座る暴君にして女王タイゴラは一行に人質であるパスファインダー協会員達の解放を引き替えとしてこの町を去ることを提案する。しかし、それによりオレイアス達は更なる苦境に立たされるだろうことは想像に難くなく、また玉座の間に居る捕らわれのパスファインダー協会員達が「これは罠だ」という秘密の暗号を一行に示したことで交渉は決裂、戦闘となった。

 タイゴラ、ウクタクの他に近衛兵であるイフリット・スレイヤー、更にフレイム・ドレイク2匹が戦場を飛び交う割と無理ゲーな状況で戦闘開始となる。そしてここでようやくタイゴラの正体が判明…最近恒例の酷いネタとして良く使用する神話級テンプレートのうち最悪の1つ、アジール・テンプレート付与である(CR+1で圧倒的な戦力を手に入れられる)。また、ウチの卓の仕様として神話級の敵に対して鍵のハロウ・カードは使用出来ないとさせて貰った…まあ何とも酷い話であるが。
 そしてイフリットの種族特技である《火の視覚》で一方的な攻撃を行う為に開幕早々にウォール・オヴ・ファイアーを張って視界を遮るも、これはアーリが仲間のハロウ・カードの力も借りて放ったディスペル・マジックで解呪され、逆に部屋の内部をトマスによるスティンキング・クラウドで充満させられる。しかし、次いで部屋の中にあった火鉢の炎にパイロテクニクスをかけて煙で視界を遮り、ウクタクがアーマーンの蛇の相棒を気絶状態に追い込む。
 ドレイク2匹が頭上を飛び後方へと迫り、火球のブレスによる爆撃を仕掛け窮地に追い込まれるが、パーティー唯一のヴァオーによる射撃で1匹は撃ち落とされ、もう1匹もアーリを追いかけ回そうとするも幻術の壁に阻まれて目標を見失なう。ファラはタイゴラへと突撃して肉薄し、得意の飛びかかりで全力攻撃を仕掛けたがタイゴラが事前に使用していたエリクサー・オヴ・チルシールドによって逆に大ダメージを受け、窮地に立たされる(飛びかかり複数攻撃系に対する対策。本当はストーン・スキンも使用する予定だった)。
部屋に満ちる悪臭の雲をタイゴラがガスト・オヴ・ウィンド(スコーチング・レイと入れ替え)で払い、本当は人質を開放しようと近付いた時に諸共焼き尽くす炎の床の罠を作動させながら(パスファインダー協会員が言っていた”罠”とはこれ。人質のレベルがやけに高い理由もこれで簡単に人質が焼き殺されないようにだと思うが)ウクタクを伴い部屋より飛び出し一行を蹂躙、アーマーンによるイル・オーメンを20の2回振りで撥ね退けてヴァオーに致命傷を与えたウクタクだったが、出目が悪く攻撃の当たらないレファリールの攻撃がやっと相手を捉えて倒される。
しかしタイゴラは止まらず、ファルシオンが翻り次々と傷を受け、際どいところまで追い詰められていた一行だったが、トマスの最後のエネルギー放出で回復したヴァオーによる射撃を受け、最後には倒された。

 こうして、捕らえられていたパスファインダー協会員とグラヘリ議員は無事救出され、クリスタルクラーグの町は暴君の圧政からは開放されたが、町を隠していた幻影が消えたことによって、これから外界といかにして交流するかという問題が残され、レファリールは協会との交渉役として復興を手伝う為にこの町に残ることとなった。

 相変わらずのシナリオが微妙に時勢に沿っている(この時期にトルコ風の国で独立国家を自称する過激派集団に人質にされた調査員を助けに行くという)ことには敢えて何も言わない。しかしながら、自分の所属派閥でもあるカディーラを舞台とした珍しいシナリオ、6人向けのなかなかに困難を伴う構成、そのままでは絶望的な戦力差を埋める為に町を駆け回り革命の手助けを行うと非常に手応えもあり面白いシナリオだった。


 終了後は皆を伴い地下鉄で移動、最近のお気に入りであるキッチン肝屋にて新年呑み会となったが、コースの飲み放題メニューにキール/ロワイヤルがあった為か妙に人気だった。あと、コースにはフォアグラ大根は付かない為に追加注文。こちらはひたすら白ワインを呷り、〆は自家製サングリア赤というインターバル一切無し無しの駄目な酒呑みを実践していた。

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