今回の面子は以下の通り。都合による途中退場もあったが、まあ大事はない。
プレイヤー | 名前 | 種族 | クラス |
---|---|---|---|
えいちろむ | ビスタ | ゴライアス(ARGオリジナル) | ブラッド・レイジャー(奈落血統)/ブロウラー(蛇牙撃ち) |
権力に取り憑かれ、ホースチョッパーを振り回す巨人と見紛う体躯の持ち主。出目にやけに恵まれない。 | |||
ライン | エダード | 人間 | メイガス(スキルニール) |
多分ショーン・ビーン似の盾使いの魔法剣士。女神メラウニの信奉者。 | |||
Clare | ユイ | ヒトモドキ(ARGオリジナル) | ガンスリンガー(マスケットの達人) |
破損したマスケット銃の代わりに弓で戦う人間っぽい何か。今回、運命的な再会を果たす。 | |||
ちー | イリウス=カーター | 人間 | オラクル(魂の導き役) |
浮遊霊を従えたオラクル。異言の呪いで戦闘中はアクロ語しか話せない。 | |||
2xxP | カレン | 人間 | ウィザード(霊に囁くもの:天界) |
ドードーを使い魔に連れた魔法使い。今回はP業の都合で途中退席。 |
0.叛乱軍活動
Hell's RebelではAdventure Path恒例の特別ルール(とはいえ暫くご無沙汰だった気もするが)として叛乱軍運営パートというものがある。これはプレイヤー達が叛乱軍を指揮し、キンターゴに自由を取り戻し、独立に導く為の活動を行うというものでシナリオと密接に関係している。僅か数人で開始した叛乱軍が、シナリオの終盤では都市人口の半数近くと多くの有力者の支持を受け圧制者であるバルツィレイ=スルーン市長を追放するという流れになっており、支持者数を経験値代わりとして、ランクで示される叛乱軍の規模の上昇はキャラクター達にも大きなメリットを示すようになっている。
しかし、慣れないうちは活動の一連の流れを掴むのに苦労し、またまずどうすべきかが不明瞭だった為若干時間と手間を喰うことになる。今回は2週間分を進めて(基本的に1節間は1週間、1章間は1ヶ月の期間を与えることにしている)叛乱軍はランク4迄上昇し、イベントが発生しなかった為次回送りとなった。
1.暴走する市民の正義
キンターゴの独立運動を推し進める叛乱組織”白銀の大鴉”としての活動を本格的に開始した一行だったが、早速問題に遭遇する。シェリアックス支持派の暴走した市民達が”白銀の大鴉”に関わりのあるとして前回知り合ったティーフリングのジーアとクレンチジョーの酒場主人リンストンを捕らえ、”犬小屋刑”なる刑罰の対象として連行したのである。
犬小屋刑とは、バルツィレイ=スルーンが考案したとされる苦行刑で、囚人は町の広場に作られた通称”犬小屋”と呼ばれる小屋に繋がれ見世物にされる。更に小屋の内壁には多数の釘が打たれており、立ち上がるとこれらが囚人の身体を傷付けることから蹲ることを強要され、更には日に3度の食事は小屋の外に置かれて繋がれた犬と奪い合う形となり、この時にも犬に噛まれ手酷い傷を負うことになる。スルーン家の様式の信奉者であるシェリアックス市民団の者達にとっては自分達の忠誠心を国家に示す又とない機会であり、暴走した彼らはこのまま放置すれば同様の凶行を繰り返すだろうことは想像に難くなかった。
市民達が行うそれは、柱に繋がれた囚人に犬をけしかけるという刑罰とは名ばかりの私刑であり、アリア・パークの蓮池へと向かった一行が見たのはメイスと奇妙に歪んだシェリアックスの国章が描かれた盾を持ったドッターリ風の男達が犬を連れた暴漢をけしかけ、囚人を襲わせようとしているところだった。市民達を扇動してけしかけ、その隙に犬小屋私刑から囚人を解放すべく変装した一行が暴漢達を襲撃して犬は殺害したが、暴漢達は気絶するに留めて2人の奪還救出に成功した。
2.レクサスの依頼
”雀蜂の巣”へと戻ると、”白銀の大鴉”の遺した資料を解読し終えたレクサスが一行へと依頼を持ちかけてきた。それは、彼の両親が未だ生き残っている可能性を信じてのものだった。レクサスの母ポルキアは記録保管者神聖修道会(the Sacred Order of Archivists)と呼ばれるキンターゴの正しい歴史を保存する秘密組織の幹部で、もしも彼女とその夫がどちらも”灰の一夜”を生き延びていたならば、修道会の秘密の隠れ家である”ホーカムの幻想博物館(Hocum's Fantasmagorium)”なる建物の地下に隠れているのではないかというのがレクサスの主張だった。
一方、アリアには別の思惑があり、恐らくレクサスの両親の健在は絶望的であるにせよ、記録保管者神聖修道会の誰かが生存していればそれは間違い無く”白銀の大鴉”の同盟者と成り得る者であり、生き残りが居ないとしても修道会の遺した資料は必ず役に立つだろうと考てレクサスに賛成して一行に博物館の探索を持ちかけた。しかし、”ホーカムの幻想博物館”の所在はすぐに明らかになったものの、噂では最近アスモデウス修道院の者達やドッターリ・ガード、そしてゾンビが出入りしたという。
2.”ホーカムの幻想博物館”
川沿いに位置するこの廃墟は、シェリアックス内戦の1年後に建てられたもので、ブラエダン=”ホーカム”=アズペレックス(Braedan"Hocum"Azperex)なる男がキンターゴに怪奇と歓喜を取り戻す目的で様々な奇妙な品々を公開していた。だが、展示物が陳腐化して人々がそれらに関心を失うにつれ客足は途絶え、今から20年前には閉鎖されてしまった。
付近の住人達が周囲の目を気にしながら話してくれた情報提供から、博物館の内部はアスモデウスの信者達の巣窟になっていると考え裏口よりこっそり侵入を果たし、修道会が遺した数々の書物の解読作業に勤しむアスモデウス修道院の改竄者達を制圧し無力化させた…迄は良かったが、扉の先にある書斎に潜んでいたアスモデウスのクレリックから奇襲を受ける。
カレンがグリースでクレリックの進行を食い止めようとするも、クレリックはそこから動かずコンストリクター・スネークを招来し、後衛へと襲い掛からせた上でファイアー・ボールによる追撃を放つ。しかし、一行は訓練によりhpを上昇させていたことで致命的な被害を免れた。また改竄者達を倒そうと追いかけたエダードは隣の部屋に居たゾンビ達の視線に捉えられてしまい、更なる追撃を受けることになる。とはいえ作業用ゾンビ程度では足留めにもならずエダードにバーニング・ハンズで焼き払われ、分身していたクレリックも引き返したエダードとビスタの攻撃を受けて気絶し、戦闘終了となった。
情報を得るべくクレリックを目覚めさせた一行だったが、その素性はユイがかつて所属していたものの不発と暴発の多発によって戦力として不十分と判断され解散させられた”獄炎銃士隊”の指揮官だったアズヴェルナシー=ラウル(Azvernathi Raul)だった。彼はユイの姿を認めると一行への協力を申し出て戒めを解くよう要求する。彼は銃士隊の不祥事による失脚の後、閑職へと追いやられこの廃墟でアスモデウス信者達が書物を回収するのを監視する退屈な仕事を任されていた。
ラウル開放されるとまず手にしたメイスを気絶していた改竄者達の頭蓋に次々と叩き込んで止めを刺し、自身の裏切りが発覚しないように手を打ち、そしてその上で施設に居る戦力数や地下図書館への入り方等の多くの情報を一行に提供した。
ユイから叛乱軍への協力を提案されたが、ラウルは「私が仕えるのはスルーン家ではない、アスモデウス神である」ときっぱり言い放ちそれを断り、だが別れ際の餞別としてユイに対して獄炎銃士隊のスキャンダルは仕組まれたものであり、キンターゴのアスモデウス寺院の高官がそれには関わっていると告げて一行に別れを告げた…因みに「気絶した改竄者の頭蓋にメイスを叩き込んで口封じ」はきちんとシナリオに書かれている。
そして、エダードが焼く前から焼け焦げた衣服の残骸を纏っていたゾンビのうち2体の指には見慣れた、ヴィクトコーラ家の印形指輪が嵌められていた。
3.神聖なる図書館
ラウルより聞いた情報に従い、入念な準備を済ませた上でアルコーブにあったエイローデン像の下にあった階段より地下へと潜った一行だったが、略奪された後の書架に降り立つ。予想外に先が長いことを知った一行が先を急ごうとするが、書物の形をした来訪者スクライヴェナイトのイィリーヴ(Yilliv)が立ちはだかる。
リボンの触手で打ち据えられビスタが只でさえ低い知力に更なるダメージを受けるもこれを撃破して先へと急ぐが、イィリーヴのテレパシーで敵の襲来を知った改竄者達がペットのオーガキンを引き連れ一行を止めるべく待ち構えており、更にその奥にある記録保管者神聖修道会が瞑想の間として使用していた地下庭園ではドッターリ・ガードの隊長であるノックスがペットのヘルハウンドを宥めながらスクライヴェナイトの知識略奪によって作られた書物を読み耽っていた。
ノックスは一行の到着を知ると待ちくたびれたかのようにゆっくりと本を閉じ、侵入者を打ち倒すべくバルディッシュを手にした。
一度に相手をするには骨が折れるということで、カレンがウェブでドッターリ・ガード達を分断して時間を稼ぎ、その間に巨大化と長柄武器で尋常で無い間合いを誇るビスタが動く敵を機会攻撃で次々仕留める。ドッターリ達も準備を済ませながら火を噴きながら蜘蛛の糸を焼くヘル・ハウンドの後に続いて前進していたが、カレンが解除したことで視界が開け、更に入り口足下にエダードがグリースを使用したことで再度膠着状態へと陥る。
ヘルハウンドはユイの射撃とビスタの機会攻撃により阻まれ撃破され、入り口で守りを固めたドッターリ・ガード達もカレンのグリッター・ダストで目潰しされ、護衛のウィップテイル・デヴィルはビスタの機会攻撃を耐えるもエダードの攻撃で撃墜される。そして盲目化して転倒しあと一歩というところまでノックスを追い詰めたが、ディメンジョン・ドアを使われて逃亡し、戦闘は終了した。
ノックスが読み耽っていた本はスクライヴェナイトによって作成された記録保管者神聖修道会の司書達の”魂の大冊”であり、その中にはレクサスの両親のものも混じっていた。更に、ポルキア=ヴィクトコーラの”魂の大冊”を調べた結果、この書庫には特に危険な書物”忌まわしき書物(Book of the Damned)”の悪魔に関する写しが納められていたが、これは失われており饒舌な旅人”先駆者フニ(Trailblazer Huni)”なる男がこの写しに対して閲覧希望を求めていたことが理解った。
ノックスの撃退後、改めて博物館と地下図書館を漁り、一行は様々な戦利品を手にして”雀蜂の巣”へと戻っていった。
といったところで今回は終了。革命を扱ったシナリオということで最初から残酷、非道、悪辣といった表現が多いこのシナリオだが、次回より第二章となり物語は更に大きく動くこととなる。
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