2013年9月15日日曜日

project diVe『TRPG』生放送第4回の話。

第3回のアーカイヴはこちら。
project diVe『TRPG』生放送 第3回 1/2
project diVe『TRPG』生放送 第3回 2/2

DACの準備で忙しい昨今だが、ひとまず手を休めて恒例のproject diVe『TRPG』生放送第4回を見ていた。通常通りのスケジュールだとDACに被るのでどうなるか心配だったが(DAC会場から皆で見るのもそれはそれで面白そうだが)早めの開催ということで一安心。
今回は視聴者やプレイヤーとして見ると愉快痛快極まりないが、マスターとして見た時は後で泣くタイプのセッションだった。

しかし、「他ルールで」という声が絶えないのは何故だろうか? 動画のスポンサーとDMの技術的な問題でまず他ルールはこのチャンネルでは有り得ないだろうし、そしてそもそも「盤面を魅せる」ルールとしてはD&Dは他の追随を許さない(コスト面でも、だが)だろう。

・開始前トーク
 男性5人集まってひとたび話の方向がそちらに行けばそんなもんである。スラングの類は知らない人は全く知らないので使う際には注意が必要になるというのもよくある話だが。尤も、これは使用者が正しく意味を知っていれば解説がてら会話のネタになるので悪くはない(所謂”中二病”辺りは言葉のカテゴリーの混沌化が進行しすぎて最早個人的感覚で使われるケースが多いので個人的にあまり触りたくないが)。
オリンピックについても色々意見があるにはあるが、興味と知識は相互に補い合う関係の物だと考えているから切っ掛けが何であれ何かに興味を持つのは良い事だと考えているし(その意味では”艦隊これくしょん”をこの時期に遊べたのは良い事だったのではないかと。学校の授業では第二次世界大戦自体殆ど触れられなかった記憶しかない)、基本的に政治と宗教の話題は人前では触れないことにしているので環境問題も現状と折り合いを付けながら上手いことやってくれんかねと願うに留めておく。

余談だが、他所で7年後のコミケ他都市開催の話をしていたら未来の話と笑われたが、あの規模のイベントを何の予行や打ち合わせ、経験の蓄積も無く即時開催出来ると考えている方がどうかと思うが…尤も、我々が雑談の場で話したところで空絵事でしかないのはさておき。


・デーモン、デヴィルと悪魔崇拝者
 前回のオルクス達がデーモンで、今回の第1遭遇に出た敵がデヴィル。
 どちらも悪の外方次元界からの来訪者であり、一般的な翻訳ではどちらも”悪魔”となってしまうが(一応D&D公式はデーモンを”魔鬼”、デヴィルを”悪魔”と翻訳していたが)、所謂日本人的に連想する悪魔はどちらかといえばデヴィルの方が近い。デーモンとデヴィルの大きな違いは、デーモンが無限の階層なす奈落界アビスを拠点とし、苦痛と破壊の権化であるのに対し、デヴィルは九層地獄バートルを拠点とした策略と誘惑の達人である(例外もあるが)。因みに第8層カニアの主はかのメフィストフェレス公。第9層は4版で無事神に昇格したアスモデウス。そしてカニアのデヴィルが凍るとは、という話もあるが、4版は基本的に完全耐性持ちが居ない為(導入するとシステムとして厳しい事になる)よくある事である(アンデッドもスリープで寝るし)。

 余談だが、D&D第3版開始迄はデーモンはタナーリ、デヴィルはバーテズゥと呼称されていた。この辺りの経緯は有名な『D&Dは悪魔崇拝者のゲーム』を読めば理解るかと(現在では最早笑い話の類だが、現行日本での運動の主導がカルト宗教ではなく政治である時点であまりに笑えない)。


・デヴィル軍団、全滅だ!(バンバンババン)
 恐らくマスターとしては「時間の都合もあるし、第1遭遇は早めに切り上げて貰おう」という意図だったと思うのだが、奮戦の結果敵が全滅という…これ自体はまあよくある話だろうし、恐らく時間が無制限に取れるのであれば、次の増援、その次の増援と来て消耗戦を強いられるプレイヤー側に切り上げ時を見計らって貰えたのだろうがこの辺りは枠の都合もあるので難しい所だろう。

 状況が混沌としていたところでのDMによる再セーヴ系パワー使用アドバイスは良い誘導。特に初心者は選択肢が増えると味方の状況迄意識が回らなくなるし(その為の状況ボードやリング、マーカーだが)特に4版はセーヴ終了とはいえ毒のダメージが強烈なので危うい場面だったのではないかと。


・”竜の女王”ティアマト
”赤い手は滅びのしるし”の最終戦闘で呆気なく斃されることでお馴染みの(アスペクトオブ)ティアマトだが、人間体は女性(その昔アニメ版D&Dにも出ていたが…)なので人間体のイラストと女性の声が欲しかった(その為だけに呼ぶのも贅沢な話だが)。ティアマトについては4版のイラストも力強さがあり良いのだが、最近画集の出たWayne Reynoldsによる3.5版時代のイラストも荘厳さがあり素晴らしい。動画に出ていたフィギュアはD&D Miniaturesのもので使い途に乏しいとはいえ超大型レアかつ出来が良い時代の代物なので流石のお値段
3.5版時代は容赦無く狩られた存在だったティアマトもD&D4版のドラコノミコンに掲載された本体のデータでは狂ったような性能を誇り何も対策をしていないと開幕ブレスで全滅が確定するそれは酷い代物とのこと…神の一柱なので当然と言えば当然だが。

 この戦闘も所謂ギミック型を想定していたのだろうが、まさか脳筋王の一日毎+ドラゴンパワークリティカルによる力押し(コメントで固定値最強説が言われていたが、4版のクリティカルはダイス出目最大値化+パワーによる追加ダメージなので固定値とは少し違う。3d12+10の最大値で46)で解決されるのはDMとしても予想外だったようでその後の動揺が身につまされるようだった。
しかし、肝心な部分、しかも1日毎パワーを使う見せ場イベントで1を振った時の絶望感ときたら…慢心、ダメ、絶対。

 ただ、単独敵が相手だったが第1回のように圧倒出来た訳でもなく、見ている側としても文字通り”手に汗を握る”展開だったのは間違い無い。
ただ、ちょっと気になったのは投げ方が良くなかったのか、ダイスが転がらずにグラサイ疑惑が出たこと(作ろうと思えば簡単に出来る)。ダイスを掴み手の甲を上にして逆回転をかけて投げるとダイストレイから飛び出さず、かつ転がす事が出来る(振る前の目を見せない事による不正防止効果もある)。

 ともあれ、プレイヤーである声優陣の興奮(とまさかの展開によるDMの絶望)が素直に伝わってくる良いセッションだった。恐らく次回最終回だろうが、視聴者の1人としてはそれ以降も期待したい。

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