2012年3月22日木曜日

2012年03月の竜舞亭セッションの話。:Carrion Crown#2-1

Pathfinder Adventure Path『Carrion Crown』キャンペーン第3回目。
2月中頃から続いていたほぼ毎週マスター担当というちょっとした修行クラスの多忙(正確に言えば3月頭は暇だったが、その次が2日連続卓だったので)もようやくこれで一段落となる。何というか気分としては「これでようやく、眠れる」といった気分である…あくまで暫くは、だが。
面子は以下の通り。

プレイヤー名前種族クラス特徴
雅士メノウ・サカキバラ(榊原瑪瑙)人間パラディンパラディンではなくミラクル・サムライ。出目の悪さ(とプレイヤーの経験が足りない)からか今一つおいしいところをグレイに持って行かれる感がある。復讐の誓約を獲得したので一応主人公扱い。
ろうなむグレイ・ジェド・アンスルーン人間メイガス(黒剣/剣聖/)声が探偵向きなのにすっかるネタ枠の残念系クマー。今回ロリコン疑惑が発覚…というか美人の女性なら誰でも良さそうだが。メイガスの火力のお陰で戦闘ではいいところを持っていく感がある。
Makkouルーティア・R・マイヤーハーフエルフレンジャー(都市)通常では入手不可能なゴーストベインアロー等切り札もあるし、悪どいことを色々考えてはいるのだが、いかんせん出目に恵まれないクララお嬢様付きの眼鏡ズドンメイド。
Waizクララ・ド・ヴァンハルト人間クレリック(サーレンレイ)交渉よりも威圧が得意であることが今回証明された嬢様。今回危うくファラズマの庭へと出向くところだった。
2xxPシェオゴラス・サシェリウム人間ウィザード(力術(混合))相変わらずパーティー内最大hpを誇るウィザー…ド? 今回も主な仕事は汚物は消毒と言わんばかりの火吹きプレイとヘイストの巻物使用。

今回は残念ながらドルイドの人が不参加となってしまった(キャラクターさえ上がっていれば代理操作も出来たのだが)為、今回は5人5キャラでのセッションとなったのだが、これがまさかあのような惨事を生み出すとは。

尚、以下はPathfinder Adventure Path #44『Trial of the Beast』前半に関するネタバレを含みます。また、シナリオは所処変更されています。


前回、ラヴェングロに降りかかる災厄を退け、地元の英雄として祝福されたのも束の間、未だ果たされぬロロミール教授との約束の為に村を出て学術都市レピドスタッドへと向かう一行とケンドラ嬢(NPC、ロロミール教授の娘)。長旅に疲れたクララが不平を唱えだし、ルーティアに窘められ…いや邪険に扱われだした頃、道中で奇妙な、全員が何らかの身体的欠陥を持つロゼーリ(ヴァリシア人の巡回サーカス・キャラバン)、自称ウースタラヴ一の巡回サーカス団”歪んだ血縁(Crooked Kin)”と出会う。彼らより一座の1人、ピンヘッド(小頭症によりこう呼ばれる)3姉妹の1人が行方不明であり、助けて欲しいと頼まれた為、パラディンもといミラクルサムライであるところのメノウが二つ返事でこれを受け、他の面子は渋々ながら夜の森で捜索に手を貸す事になる…が、〈知覚〉と〈生存〉が高く、こういった事が得意なホロの不在により捜索が難航する。しかし危ういところで犠牲者らしき叫び声を聞きつけ、地面の裂け目に頭から突っ込んで動かなくなっているアリーシェを何とか発見し、真っ先にパンツを覗こうとしてケンドラから”知恵の杖(ロロミール教授の遺品のバスタード・ソード)”で知恵とはなんたるかを頭に叩き込まれるグレイを尻目に一行の他の面々が助けようとするが、そこに突然イセリアル界より出現したフェイズ・スパイダー”水陰の饗宴者(The Feaster in Watery Shadows)”が襲いかかってくる。
一行が罠と気付いた時に既に遅く、より多くの餌を得ようと背後からクララへと迫り、新鮮な血を楽しむフェイズ・スパイダーだったが、流石に相手が悪くあっという間に撃退される。そして毒で瀕死のアリーシェは何とか治療に成功して一命をとりとめ、サーカス団の信頼を勝ち得ることとなった。
そして、(重い荷物を持ったまま歩かずに済むことになり)上機嫌なクララを初めとする一行は、サーカス団と道中を共にする事で安全に旅路を終えてレピドスタッドへと到着する。


町中の到る処で「怪物に死を」と叫ばれ、町中がまるで祭りの日であるかのように奇妙な熱狂に包まれる中、まずロロミール教授の本を返却する為にレピドスタッド大学へと向かった一行は、そこで”レピドスタッドの怪物”と呼ばれる存在が引き起こした窃盗の話を聞かされる。事件に幾つか不可解な点に気が付いたりしたものの、時間の都合(二重の意味で)で、続いて街の中央広場から程近い一等地に住むダラミド・エンブレス判事との会合に向かうことに。
判事に高価な紫の外装を持ち、鍵の掛かった背中に目のある黄金のスカラベの意匠が入った書籍を返却したのだが、その際に本の鍵が手つかずであったことに感心した(実は初めての時にルーティアが手癖の悪さを発揮して開けようとしていたのだが、難易度が高すぎて見ただけで諦めていた)ダラミド判事から、今回の怪物の裁判について公平な立場からの手助けを頼まれることになる。因みに本(実は秘密結社の指導書)の返却時に言っていた「道端に落ちている”秘密の暗号”と書かれた封筒の返却率は5割、覗かれる率は9割」というのは最近行われたスマートフォンの話題(http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20120314/386223/)から。
そして今度はダラミド判事を伴って裁判所へと向かい、”怪物”の担当で、どもりがちで何とも頼りない”勝ち無し”ギュスターヴ・カプル弁護士を紹介され、彼からも裁判の証拠集めの手伝いを頼まれて(彼自身は”怪物”は有罪だと思っているものの、だからといって敗残処理を任されるのは心外であると憤慨している)。

そして衛兵による悪戯を防ぐ為に真っ暗にされた地下牢獄で、タルドール様式の詩編を諳んじる程度の知性を持ったフレッシュ・ゴーレムこと”レピドスタッドの怪物”と邂逅することになった。

光無き絶望を深淵に例えて、暗闇の中で皮肉げに詩編の1つを読み上げる”怪物”をダラミド判事が窘め、その醜悪な姿を薄明かりの下に晒したものの、さすがは冒険者と言うべきか”怪物”の恐ろしい外見に恐れることもなく、また幾つかの会話から”怪物”が根は善良で心優しいことを見抜き、また怪物を立件する3つの大きな事件について聞いた一行は、この事件を解決する為に奔走することを決めた。

ここで、大学の一件が気になっていたケンドラ嬢が単独で大学に調査に向かうこととなり、一行はその他の3つ、「モラストの10人殺し」、「ハーグスタッグ農場の子供殺し」、「カルブ島の”聖域”の放火」について調べるため、馬を借りて沼地を奔走するのであった。

この辺りは時間の都合もあるのだが、ケンドラはロロミール教授の娘ということで父譲りの有能さを示すという意図があった(更に言えばケンドラは占術師なので、こういう調査向きだというのもある)のと、この後に続く「ケンドラ嬢が1晩でやってくれました」シリーズのネタ振りでもあった。

…思ったが、教授が懸念する通りの悲劇の可能性はあるにせよ、案外このAdventure PathでケンドラをPCが担当するというのも面白いかも知れない。

因みにこの辺りで理解って貰えると思うが、今回のシナリオのテーマは「フランケンシュタインの怪物(あと類型を色々)+逆転裁判」である。
聞き込みにより3つの事件のそれぞれの生き残りや関係者に話を聞いた一行は、まずは手近なところから調査をすることに。


・モラストの10人殺し。
こちらは”怪物”自体は身に覚えが無いと主張するが、奇妙な長寿の噂があるモラスト村の生き残りで、”怪物”が復活したことに驚きながらも、恨み心頭で処刑の様を必ず拝みに行くと興奮しながら話す長老のラズニ(Lazne)から、何とか1年前の事件当時の話を聞き出す。

確かに当時、怪物らしき存在が村の住人をさらっていることが判明したが、同時に村人達の逆襲により村近く沼地にある墓地の島付近に住むブラッド・カイマンの巣へと追い込み餌にしてやったことを自慢される。

しかし、一行が記憶する限り、”怪物”にはそのような被害を受けた傷もない。そこで船を出して貰い、現場を調べることとなったが、ここで最近島に住むようになった身重のマンティコアに襲われ、残念ながら交渉も失敗し、遠間から放たれる棘に苦戦しながらも何とかこれを撃退する。
ここで逃げたマンティコアをどうするかという話になったが、マスター側としては明らかに逃がしてまずい敵については事前に警告するようにしている(長考時間をあまり作らないようにする為)のと、基本的に遭遇は倒さなくても経験点は与えられるようになっている。勿論、後憂を絶つという考えは悪くないが。
因みに最初、Mythical Monster Revisedに載っていたキマイラの子供があまりに可愛かった為、倒した後で罪悪感に浸って貰おうかとも思ったが、流石に平成も20年を優に過ぎたこの時勢に「ミノタウロスの輪舞曲」問題を再燃させるのもどうかと思い、見送ることにした。 
島で犠牲者の遺体を発見するが、これはスピーク・ウィズ・デッド(ダラミド判事より借りた)による質問の結果全く別件であることが判明し、更なる捜索の結果墓場が荒らされていることと、血の大量に付いた作業服と墓堀り道具一式、そして人の顔のように見える何か、更にはポーションのような小瓶(これはアルケミストのダークビジョンのエキスと判明する)、また高価で特徴的な外科医道具一式が発見される。
外科医道具一式については、その出来の良さから恐らくレピドスタッドでしか作れないと目星を付け、一旦街に戻ってケンドラ嬢にこれを預け調査して貰い、その時に大学での調査結果を受け取ることとなった。


・レピドスタッド大学の窃盗
塗り立てのワックスの臭いが香る(何故か妙に強調されている)大学の方は、引きちぎられたドア、足跡の残る床面、そして衛兵が発見した事件当時の様子といい、結論としては窃盗そのものは”怪物”の犯行であることがはっきりしている。
しかし、片付けられ、ケンドラの力でも容易に開けられる中央の窓という明らかな脱出径路があり、脱出に使われた窓の下にあったミスラル製の管鐘(チャイムズ・オブ・オープニング)の残骸、また消えた”海の賢者の彫像(seasage effigy)”と明らかに共犯者或いは主犯の存在を臭わせるものがあった。また、”怪物”自体は沼地からここに至る記憶が一切無いとも言っている。

ケンドラから調査報告を受け取り、医療道具を預けた一行は、次に「カルブ島の”聖域”の放火」へと向かうことになる。


・カルブ島の”聖域”の放火
本来ここは精神的、身体的畸形に悩む患者を治療する為のブラダ博士の治療院だったのだが、4ヶ月前に”怪物”に襲われ、出火により1人を除き死亡することとなった。その生き残りの1名である助手のカールも火傷により視力を失っていた。

カールよりこちらでもやはり”怪物”の存在を確認し(但し当の本人である”怪物”はこちらも知らないと主張したが)、調査をした結果、焼け跡の融解しかけた金庫より書類の断片を発見し、ここから「ヴォークスタグとグリンの練金工房」という単語を発見し、更に残っていた地下室に居たギャスト達を蹴散らし、こちらでもヴォークスタグとグリンの練金工房謹製の漂白剤や、畸形の焼死体の中からブラダ博士の首を発見して火事の夜の顛末を聞き出す。
博士は研究の行き詰まりより、死体の身体を移植する、より暗く倫理的に問題の多い実験へと行き着き、ヴォークスタグとグリンの練金工房と接触を持つことになる。ヴォークスタグとグリンからは新鮮な死体(因みに多くはモラストの墓場より掘り起こされた”腐らない死体”)を、そしてブラダ博士はウースタラヴにおける顧客のリストと病院から発生した犠牲者を提供することとなっていた。
しかし、案の定というべきか金の取り分の問題で揉め、ブラダ博士は自分の取り分を増やさなければこの一件を世間に公表すると脅し、それにより2人に殺されることとなった。

事の顛末はさておき、せめて死者を弔おうということになり、ブラダ博士の首は助手のカールの元へと引き取られることになった。

若干押してはいたが、ここで昼食休憩となったが…流石にピークタイムだった為に結構長引く羽目に。もう少し時間は上手く使いたいものである。


・ハーグスタッグ農場の子供殺し

この件のみは、”怪物”にも覚えがありその名を聞く度に奇妙な思い出し笑いにも見える笑みを浮かべていたが、〈真意看破〉と〈知識:神秘学〉により、実はそれが涙を流せない怪物にとっての悲しみの表情であることを見抜いたクララにより真実を聞き出すことに成功する。

”怪物”は7ヶ月前の当時、農場の灌漑池のほとりで隠れながら暮らしていたが、そこでエリサという少女と出会う。”怪物”を怖がることもなくまるで姉のように振る舞い、様々な人間の常識(その中にはタルドール様式の詩も含まれていた)を教えてくれるエリサとはすぐに友達になったものの、同時に彼女の両親にその存在が露呈することで友情が終わりを迎えるかも知れないことを恐れた”怪物”は、自身の存在を秘密にするようにエリサへと告げていた。

丁度その頃、かつて農場で捕まり、全身に蜂蜜を塗られ、蜂の巣の前に放置されるという処刑をされた”兄弟の群れ(Brother Swarm)”と呼ばれる児童嗜好持ちの殺人者がレイスとして舞い戻り、農場の丘にある洞穴へと住むようになった。その後、丘で遊んでいる最中に誤ってその穴に落ちた少年マーティンが最初の犠牲者となり、更に悲劇としてマーティンはレイス・スポーンとして他の子供達をおびき寄せる為の餌として使われるようになった。

そしてエリサが幽霊となった友人により丘へと誘い込まれた時、”怪物”は彼女を丘まで追いかけたものの、殺人鬼の身体に触れる事が出来ず(殺人鬼の方も怪物に何も出来なかったが)、”怪物”の前でエリサは殺されることとなる。

未だ死んだことを理解出来なかった”怪物”は何とかエリサを助けたくて己の恐怖に打ち勝ち、エリサの両親の元へと死体を運ぶが、待っていたのは更なる誤解、そして恐怖と混乱で、結果として憎悪に燃えるエリサの両親は”怪物”こそが犯人だと思い込み、村人から農具を向けられて”怪物”は村を追われ、もう二度と人間に関わる事はしないと誓う。

また、農場も毎晩犠牲者を捜す6体もの子供の亡霊を手に負えなくなり、廃棄されることとなった。
更に農場の生き残りで、今は街の風車小屋で暮らす3人の主婦から当時の状況を聞き出し、更に隠していた6人の子供の犠牲者の名前(アレン、エリサ、カリン、ガールド、マーティン、レイチェル)と、エリサの事件から2日後にカリンは深夜に自宅のベッドの上で突然亡くなったということを聞き出し、一行は農場へと馬を駆る。

農場でレイスに追いかけら回された挙げ句、村人が盗人除けに設置したベアトラップの罠を踏み抜き死亡した哀れな盗賊の死体からは、スピーク・ウィズ・デッドにより今でも夜になると犠牲者を求めて子供の幽霊が徘徊している事を聞き出し、カリンの家の状況から”怪物”による犯行では何の痕跡も残さずに2階へと侵入する事は不可能であり、そもそも怪物はカリンの死亡時にはこの農場から離れていたこと、また村に残る教会跡の裏で掘り起こした(メノウはこの事件を重く見て目をつぶった)死体がエリサとカリンの2体しか無く、スピーク・ウィズ・デッドの呪文が弾かれたことで即座に彼女達が未だアンデッドとして彷徨っていることを確信し、また柳の茂る灌漑池ほとりにあった火事の残骸より焼け残った詩編を見つけ出し、これは”怪物”へと届けられることになった。

そして事の焦点となる丘の洞穴へと向かうが、中に待っていたのはぶんぶんと虫の羽音にも似た音を立てる黒い霧のような姿に犠牲者である大量の子供達の目玉が浮かび上がるレイス”兄弟の群れ”と、その犠牲者となった6人の子供達のレイス・スポーン”ブロークン・チルドレン”だった。
シナリオ上では「”兄弟の群れ”を倒した時点でレイス・スポーンはレイスとなり、外へと逃げてもはやシナリオに関わることはない」と明記されているものの、子供達を先に倒さないとその魂を解放する事は出来ないと知った一行は、比較的非実体の接触に強いグレイを盾に、”兄弟の群れ”から片付けることに。しかし、流石にそこはレイスで、狙いを定められた”兄弟の群れ”によりパーティーで一番幼いクララは大きく耐久力を奪われ、また子供達による接触を避けきれなかったメノウもひどく耐久力を損なうこととなった。
しかし、シェオゴラスのファイヤー・ブレスが残った子供達を一掃し、前のシナリオでエクトプラズミック・メタマジック・ロッドの効果を持つ所長のバッヂを発動させ(正確にはホロの持ち物を借りて、だが)、呪文撃による完全な一撃を”兄弟の群れ”に叩き込んだグレイにより、死して尚悪行を重ねる殺人鬼も消滅することとなった。

そして、洞穴には他の4人の子供の死体も残っており、これは回収されて教会へと埋葬されることとなった。また、スピーク・ウィズ・デッドでエリサより「出来の悪い弟スマイル」は決して人に危害を加えないし、自分も彼に殺されていないどころか、力及ばずながらも彼に助けて貰っていたことを聞き出し、また彼の今後を頼まれ、他の子供達からも感謝の言葉を受けて農場を後にすることとなった。


・ヴォークスタグとグリンの練金工房
そしてレピドスタッドへと戻ると、丁度外科医道具の調査を終えていたケンドラ嬢から道具の持ち主がヴォークスタグとグリンの練金工房であることと、その後ろ暗い噂を近隣より聞き出し様々な事件の焦点となり、従業員は居ないのに常に稼働中の煙が上がる、いつも全く別人が出入りしている、権力者の友人知人を数多く持っていてちょっとした問題は反故にされてしまう、という具合にいよいよもって怪しいその工房へと向かうことになる。

「工房は地元との商売で充分に潤っており、知らない相手との〈交渉〉には一切応じない」とシナリオにも書いてあるのだが、ここでクララが出自〔お姫様〕を生かし、自分はヴァリシアに(辣腕として)名高い豪商ヴァンハルト家の娘であるという〈威圧〉を仕掛け、しかも極めて高い数値を出した為に対応せざるを得なくなり、しかもシェオゴラスの高い〈言語学〉による偽造された裁判所からの令状を出されたことで事件が露呈したと思い込んだグリンは、一行の前で令状を破り捨てて、工房に居る全戦力を動員しての戦いとなった。

実はダーク・クリーパーであったグリンが部屋の隠し通路に潜んでいた従業員代わりの異形マングラルマンに合図し、十分な準備をした状態で工場に隠れていたヴォークスタグがケミカル・ゾンビ(薬剤により知性を維持する一行のトラウマことジュジュ・ゾンビ)とスナップジョー・ホムンクルスを引き連れて隠し扉から出現し、更に本来は2回に分けて出る予定のフレッシュゴーレム・ハウンドが扉を開けて(首輪に反応して自動で開く仕掛けがしてあった)襲いかかり、クリティカルによる強烈な一撃でクララがファラズマの裾に触れそうになったものの、運命を手放した(ハウスルールで、手持ちのハロウ・カードを手放すことで死を回避出来る)為に何とか踏み止まる。
その後、シェオゴラスのクリエイト・ピットでグリンが落下死(正確には気絶だが)し、ルーティアのハロウ・カードによる正のエネルギー接触でクララが気絶状態から復活、しかし爆弾でコンスタントに削り続けるヴォークスタグ迄届かせる手数が圧倒的に足りず、更に数で押され気味の為新たに獲得した”暴徒”のカード(命中とダメージに+1、PC側が数で勝っていれば+2)PC側の出目がどれも悪く決定打を出せず、しかも生き残ったヴォークスタグもこの工房には数多くの犯罪の物的証拠が残されている為に撤退する訳にも行かず、戦線が膠着し始める。おまけに会場の閉館時間も迫る。

しかし、ゴーレム達を止める為に前に出たグレイが2匹の機会攻撃を振り切りヴォークスタグに肉薄、その決死の一撃により何とか戦闘を終わらせることとなった。

本来はにべもなく門前払いを受け、工房への侵入から敵を各個撃破、時間次第では工房内を一掃して出掛けたヴォークスタグの帰宅を待ち、これを倒すぐらいを想定していた為、思わぬ苦戦となったがまずは生き残ったので良しとする。

因みにまだこれから裁判本編と50人以上の暴徒を相手にする戦闘(こちらは恐らく回避されるだろうが)が残っているので、そちらも掲示板での展開となってしまうが追々片付けていかなければいけない。

マスターとしてはこのシナリオを非常に楽しんでいるだけに、つくづく己が才と時間の足りなさが悔やまれる。

0 件のコメント:

コメントを投稿