今回の面子は以下の通り。何らか都合が合えば、また6人体制に戻したいところではあるが。
プレイヤー | 名前 | 種族 | クラス |
---|---|---|---|
ライン | ヴェノム | ハーフ・オーク | ブラッド・レイジャー |
額に鬼のような角の傷痕を持つハーフ・オークの傭兵。未だVが目覚めていない。 | |||
Clare | ハルオ | イフリット | スワッシュバックラー |
短気な決闘剣士。心意気担当。 | |||
ちー | アルタ | 人間 | モンク(Unchained) |
三節昆を操る武僧。気を使う担当。 | |||
えいちろむ | ルーサー=ナッチェス | 人間 | クレリック |
ゴルム信徒のクレリック。《挑発》担当。 | |||
2xxP | ガク=シャ | ラットフォーク | アーケイニスト |
召喚術に長けたラットフォークの秘術使い。叫んだり雪玉を投げたりする。現在は仮の姿。 |
0.ゴラリオンの諸々の説明
メンバー入れ替えで新たに卓に来た面々は3.5~5版の経験はそれなりということなので、ルール面での色々な定石を教えたり、今回の舞台となるベルクゼン~ラストウォール(とウースタラヴ)辺りの大体の情勢を例に依ってのゴラリオンの内海地域とはどんな場所なのかというのを交えつつ説明する。指摘されて改めて気が付いたのだが、確かにウォーハンマー的ではある(大本となるネタがあるからではあるが)…因みに世界の破滅具合はゴラリオンの方が大分マシではあるが(年に2回ほど世界が破滅する危機が訪れるが)。
1.アーウィル・ステッドへの道程
近頃オーク達の奇妙な活動が目立つという噂を聞き、境界の町アーウィル・ステッド(Arwyll Stead)へと向かった一行はその道中で剣戟の音を耳にする。切り立った崖の続く曲がりくねった道を抜けると、そこは既に数名の人間の兵達が斃れ、それと同じほどの数のデヴィルとティーフリングの女性も斃れているという激しい戦闘の最中にあった。
未だ立っているのは弓を手にした女性とそれを取り囲む手負いのマイナー・ホスト・デヴィルだけで、女性より助けを求められた一行はデヴィルを撃退すべく武器を手に加勢する。このレベル帯ではかなりの脅威となるダメージ減少に手こずったものの、デヴィル共を撃退することには成功した。
生き残った女性はヴェガジ(Vegazi)という名のハーフ・オークで、礼を述べると改めて状況を説明ようとしたが、共通語はあまり得手ではないということでガクが通訳しながらの会話となった。彼女は訳あってアーウィル・ステッドへと行きたいのだが、自身の血統と町のオーク種への憎悪の問題でそれが出来ずにいた。そこで町の周囲を巡回する歩哨達に接触し、何とか間を取り持って貰おうと自身に敵意が無いことを示すべく自身の存在を気付かせたりしていたが、運悪く接触前に別の警備兵達がデヴィルを率いたオーク達に襲われ、自身も兵達を助けようと加勢したものの、腕及ばず兵士達は皆殺しにされてしまったと語った。ルーサーが彼女の発言に偽りがないことを認めたことでお互いに警戒を解き、彼女の提案で戦闘により散ってしまった馬を呼び集め、兵士達の死体をアーウィル・ステッドへと返す協力をすることとなった。
無数の死体の中には、ティーフリングの女のものがあり、どことなくヴェガジに姿が似ていることについて指摘すると、彼女自身このティーフリングと同じく”地獄の激怒”族の出身であり、面識がないいずれかの姉妹、特徴からして魔女ジャガン(Jagan)だろうと言った。また、身なりの良い貴族らしき青年の死体からヴェガジらしき者について書かれた手紙を発見し、ヴェガジの持つ指輪が兵士達のリーダーらしき青年のものとそっくりであることに気が付いた一行がそれを尋ねるが、それこそが彼女がアーウィル・ステッドへと行きたい理由だが、事情が複雑であり、落ち着いた場所で説明したいと返答するに留まった。
2.アーウィル・ステッド
鉱山都市アーウィル・ステッドはラストウォールの人間達の都市ヴィギルとベルクゼンの地のオーク達の都市のウルギールの境界に位置し、双方の激しい争いが繰り広げられることに加え、東に位置する飢餓山脈より襲来する恐怖によっても苦しめられている。また、この町はベルクゼンとラストウォールの城塞の間に立っている多数の境界居住区の1つであり、アーウィル家という数代に渡りラストウォールで十字軍として、そして騎士としてオーク達と戦い続けた一族に因んで名付けられた。だがしかしアーウィル家はこの数世代の間に衰退し、現在ではワート=アーウィル(Wate Arwyll)という名の騎士がただ一人の一族の末裔となってしまった。しかし、たとえアーウィル家がその町の支配者の地位に無いとしても、町の住人達は彼ら一族を尊敬し、またオークの蛮行に直面した際の庇護と指導を求めている。
兵士達の死体を馬に乗せて運び、アーウィル・ステッドの門へと辿り着いた一行はその場で衛兵に止められ、説明を求められる。一行が状況を説明すると衛兵は大慌てで町の権力者であるダレル=プロウム市長(Mayor Darrel Proum)を呼びに行く。
些か肥満気味の市長が額に大量の汗を浮かべながら現れ、顔色の悪い焦りや落胆の入り交じった表情で一行を街中へと招き入れ、そのまま”アーウィルの遺産(Arwyll Estate)”と呼ばれる街中でも一際豪奢な城塞へと案内される。アーウィル家の邸宅である”遺産”の広い居間を一時的な死体置き場とし、駆けつけた侍祭オーヴィル(Ovir)、そこにいたショヴァン(Shovann)やガルス(Gallus)といった老人達にも何が起こったかの説明を求められ、今迄の顛末を話す事となる。
また、そこでヴェガジの差し出した指輪がワートの父アディルのものであり、ヴェガジはかつて一族の奴隷となっていた時に、彼に命を救われ自由を得た恩があったことから何とかしてこの指輪を親族の元へと届けたかったと語った。彼女の真摯な行動とワートに宛てられた手紙、そして一行の行いが正しかったことより市長は彼らを認め、返礼こそ僅かであるが本日は町にある唯一の宿”至福の穴熊”亭に宿泊して欲しいと提案してその日の飲食代は市長の持ちということになった。
3.”至福の穴熊”亭の攻防
ドワーフの女主人が切り盛りする”至福の穴熊”亭の食事は量が豊富で味も素晴らしく、一行は久し振りに柔らかい寝床の上で休息を取ることが出来た。
しかし、一行が休んでいると突如としてヴェガジの部屋から窓の割れる音が響く。(レンジャーであり、荒野の生活が長いヴェガジは周囲に物があると落ち着かない為に希望した)物置のような殺風景な部屋ではヴェガジが2匹のインプに襲われており、次いで1階からも女主人イサルド(Isald)の悲鳴が聞こえて来た。
ヴェノムの強烈な一撃とガクの呪文で片方のインプを吹き飛ばすと、こちらは大丈夫だから(実はあまり大丈夫ではなかったが)下の敵を倒しに行って欲しいとヴェガジに頼まれた為、ルーサーを除く一行は鎧も纏わぬまま次々と吹き抜けを飛び降りて転倒しながらも1階へと急行する。
1階では、下級デヴィルのレムレーとレッサー・ホスト・デヴィルが酒場を荒らし回っていた。厨房へと立て籠もった女主人イサルドを助けるべく一行は奮戦する。ルーサーが《挑発》で敵を引き付け、その間にアルタが三節昆を使った連打で仕留めていくという戦術でダメージ減少を持つ相手を効率的に叩き潰していた。宿の地下倉を荒らし回っていたレムレーも間一髪でヴェノムが叩き潰し、外へと出た一行は相変わらずの顔色の悪さのまま大慌てで駆け寄ってきたダレル市長に出迎えられた。
4.地下墳墓の死闘
市長より今回の襲撃のリーダーと思わしき者達が地下墳墓へと向かったことを聞かされ、一行も後を追いかけることに。向かう途中で地下墳墓は暫く前に崩落を起こし中央の道が塞がれていること、暫く前より大蛇が住み着いてしまった為に撤去作業もままならない事、そして街中のどこもかしこも未だ混乱しており、襲撃者達を追いかけた兵士達も音沙汰が無いという説明を受ける。
早速地下墳墓へと足を踏み入れ、瓦礫の前迄進むと南北の道からそれぞれ別の音を聞く。北からはずるずると肉の塊を引き摺るような音、南からは蠅のような羽音が聞こえたので、珍しい方に行こうという話になり、南へと向かう。
裕福な市民の死者が眠る石棺が並ぶ通路に一行が足を踏み入れると、天井から声が響き足下から蜘蛛の大群が湧き出す。唯一シー・インヴィジビリティを使用していたガクが見逃した天井の物陰に隠れていたアキューザー・デヴィルが呪文でスパイダー・スウォームを召喚し、一行に襲い掛からせたがガクの放ったガスト・オヴ・ウィンドでスウォーム諸共床に叩きおとされている間に透明状態のままヴェノムとアルタによって床の染みとされた。
そして広いホールへと出ると、石棺の中に隠れていた民兵のジェレム(Jerem)を発見する。既に他の兵達は敵の親玉であるオーク・ダブル・アックスを持った角の生えた大女により殺され、自分は這々の体で逃げ出しここに隠れていたと彼は怯えながら主張し、一行に助けを求めてきた。ガクがリーダーらしき大女の連れていた巨大な犬がヘル・ハウンドであることを看破し、更にオークの僧侶も連れていたと聞いて厭な表情を浮かべるが、行かない訳にも行かずに先へと進むことに。
5.”鋼の娘”オガッシュ
アーウィル家の墓所である地下墳墓最深部へと進むと、先程の騒音を聞いて準備をしていた”鋼の娘”オガッシュ(Ogash, The Steel Daughter、最初に死んでいたジャガンの双子の姉妹)より熱い歓迎を受ける…物理的に。連れていたクレリックが墓所に居た大型蛇から創り上げたバーニング・スケルタル・コンストリクター・スネーク2体とヘルハウンドを一行へと差し向ける。
しかし、危険性を熟知していたガクがスノー・ボールを投げて破壊、もう1体も組み付かれることなく叩き潰された…残念ながら。そしてヘル・ハウンドもヴェノム、アルタ、ハルオを巻き込みブレスを吐くも、背後に回り込んだハルオのクリティカルとアルタの連打を受けて沈む。オークのクレリックはヴェノムにより追い詰められた後、ヴェガジの矢を受けて黒瑪瑙の入った袋を撒き散らしながら斃れた。
手にしていたポーションを開幕飲み干して巨大化(ハーフ・オークとして再構築した)し、更にブラッド・レイジャーの自己強化呪文の数々を駆使して襲い掛かって来たオガッシュだったが、ガクのグリースによって一度は耐えるも混沌にして悪のハロウ・カードを使われて転倒、その場で暴れるが流石に多勢に無勢でアルタの連打を受けた後のヴェノムの突撃には耐えられず「ヒトの血が混じったクズ」(最も、オガッシュ自身もそうなのだが…因みに角は額飾りとした)であるヴェガジに恨みの言葉を投げつけながら死んでいった。
オガッシュによる墓所でのアンデッド作成計画を阻止して無事地上へと戻った一行は、その後ワートの親友で手紙の差し出し主であり、町の保安官兼斥候隊長のテリーン=シャウ(Terrin Shaw)とも顔を合わせ、ワートの死を悼む彼を励ましたり、侍祭オーヴィルの手伝いをしながら死体を集め、通りを清掃し、死体に亜麻布を巻き付け、薪を組み、火を付けて葬儀を執り行い、多くの者が斃れた襲撃の夜は明けていった。
一応初回組も3.5版経験者ということで、ダメージ減少山盛りのクリーチャー共は兎も角として最初としてはそれなりだったとは思う。今回のミニキャンペーンは基本的には慣れて貰うのが目的なので、再構築等を許可してかなり自由にやれるようにレギュレーションを設けているので、その辺りでは期待しているが…さて。
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