2015年4月30日木曜日

2015年04月の竜舞亭第一例会の話。:Jade Regent#19-The Empty Throneその1

今月よりJade Regentキャンペーンの最終章となる第六章が開始となる。ヴァリシアのサンドポイントは”錆びた竜亭”より始まり、”世界の冠”を経た冒険は今回でとうとう最終目的地であるミンカイの皇都カサイへと到達。前回より面子も6人に戻り、GMとして手加減無しで遭遇に手を加えられるのが楽しみでならない。

今回の面子は以下の通り。Jade RegentはAP全体で見ると最終到達レベルは15と低めだが、14レベルともなると割と何でも有りな感があり丁度良いように感じる(WotRのLv20/MR10とか最早どう扱えばいいのか)。
プレイヤー名前種族クラス
Pomtaケーン=タッカー=クララ人間ファイター(両手武器使い)/バーバリアン
口と態度の悪さに定評があるナギナタ使い。SS先輩。
Waiz南条飛勇鶴(ナンジョウ=ヒュウカク)人間/ウールフェン人(ARGオリジナル)インクィジター(魔女狩り師・伝道者)/ファイター(武器の達人)
ミンカイの初代皇帝の魂が宿ると言われる妖刀”翠閃”を振るうパーティーのまとめ役。翠閃の更なる強化に大喜び。
ちーアルゴ・ペデス人間ファイター/クレリック(神学者)
グレートソードを振るうデズナ信徒。戦場の何処にでも居るし何処にも居ない。
Makkouシオン(紫苑)=カイジツ人間アーケイニスト
物語的に最重要人物であるアメイコの妹。最近のお気に入りはテレキネシス。
2xxPサチアアシマール(自称)クレリック(伝道師)
サーレンレイ信者の自称天使のクレリック。非実体殺し。
雅士ジョナサン=サイズモア人間ガンスリンガー
元少年兵のピストル使い。不発せず、撃てば撃つ程ダメージが上がるトリガーハッピー状態。
 尚、以下はPathfinder Adventure Path #054『The Empty Throne』序盤に関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。 
この章より革命ポイント(Rebellion Points)というシステムが導入される。これは”翡翠の宰相”を倒し、その背後に居るオニの野望を砕き、そしてアマタツ家の末裔であるアメイコ(とシオン)が新たな皇帝として民衆に受け入れられるかどうかの目安となるのだが、装備の強化に金を浪費し過ぎた面々はニンジャ・クランを雇う為の金を持ち合わせておらず、あわやニンジャが敵側に回るところだった。
結局アルゴが持っていたダイヤモンドの粉で支払うことに…早速新人にたかるとか先輩としてどうなのかと(こちらも告知を忘れていたが)。


1.攫われた侍田初恵
前回のファイア・ヤイ”ニガンコナ”による”聖なる兵器庫”への襲撃時、敵の一団の中にはアメイコを亡き者とし、彼女の持つ玉璽を奪う為に騒ぎに乗じて潜入を果たした一団があった。しかし、肝心の玉璽はこの時シオンの手にあり、また身代わりとして対峙したハベスタ=ハツエにより暗殺は阻止されアメイコは脱出を果たしたが、ハツエ自身は敗れ敵の手に落ち攫われてしまった…まるでヒロインのような扱いだが。

一行はオー・サユミが持つシャミセン・オヴ・オラキュラー・ヴィジョンの”現在を識る弦”によりスクライングを発動、ハツエは現在皇都カサイ(Kasai)の牢獄に捕らわれている事を知り、またジロウの知己であり、アメイコとシオンの祖父であるロクロウより財産の管理を任されているアサチ=イサオ翁(Asachi Isao)の存在を教えられ、彼と会うように勧められた。


2.皇都河西への潜入
しかし、当然ながらカサイは”翡翠の宰相”の支配下にあり、約1年前、丁度一行がブラインウォール城跡で”アマタツの玉璽”を入手した頃より「皇帝の座を狙う叛逆者を捕らえる為」と称して急激な軍拡を推し進め、兵の充実の為に重税が課せられ、街には厳戒令が敷かれるようになった。”翡翠の宰相”に仕えるサムライ”タイフーン・ガード”(Typhoon Guard)達が街を闊歩し、城門では特に女性は厳しく調べられ、少しでも疑わしき者は処罰されていた。

シオンのファントム・スティードを使ってイヌ島(Inu Island)へと渡り、そこから様子を調べてから港よりカサイの街へと潜入した一行は、手筈通り暗い裏路地で黒尽くめの家令により案内され、伝説の女剣士セツナ=クガの霊廟である”黄金霊の宝塔”(Golden Ghost Pagoda)が見える貴族区の広い邸宅へと案内される。一行はここで罠を疑っていたが…裏切りや騙しはもうちょっと先である。
そして広いが寂れ、手入れが行き届いていない屋敷の応接間に通された一行は、禿頭の老人イサオ翁との面会を果たし、そこでミンカイの皇家に何があったかを教えられる。

3.”翡翠の宰相”総統貴弘と明海皇帝 東山時雨
”翡翠の宰相”こと仮面のサムライ、ソートー=タカヒロ(Soto Takahiro)は幼少よりヒガシヤマ=シグレ(Higashiyama Shigure)の親友として育ち、2人は当然の如く近衛兵長である侍頭とミンカイの皇帝になった。しかし、それから間もなく、タカヒロはその正体を現した。
自身の情婦である神官レンシー=メイダ(Renshii Meida)により皇帝シグレ暗殺の噂を流し、身の安全のためにシグレを歴代皇帝の墓所がある島”皇家の霊廟”へと逃がし、そこに幽閉した。以降タカヒロは自身を皇帝の代理人である”翡翠の宰相”と名乗り、宮廷魔術師を名乗り全ての黒幕であるアナムルモンや神官レンシー=メイダ、皇帝の暗殺者”鴉王子”ギラス=ノトリ(Giras Notori,The Raven Prince)を使い政敵達を葬り、ミンカイの代理的な支配者の座に就いたのだった。


4.米倉の襲撃
現在ではカサイは急激に活気を失い、人々は何よりも”翡翠の宰相”を恐れながら日々の糧食にすら困窮する有様となっていた。これはイサオ翁も例外ではなく、彼はロクロウより預けられた財産や自身の持つ高価な家財道具を売り払い、人々に分け与えてしまった為に既に財産は殆ど残されていなかった。そしてイサオ翁は一行の実力を知り、何より人々を困窮より救い出す為に帝国の米倉の襲撃を提案する。これには米の神ダイキツの使徒であるヒュウカクが真っ先に賛同し、一行は厳重に警備された米倉を襲撃することとなった。
定番の手順としてシオンのアーケイン・アイによる偵察を行ったが、暗い米倉の中へと入った途端、何者かによりアーケイン・アイが打ち消される。予想外の事に様々な憶測を交えながらも結局はパスウォールによって米倉の壁抜けを行い、奇襲を仕掛けることになった。
奇襲を仕掛けた一行を待ち構えていたのは、眠らぬ人造の番人トウテツだった。天井や壁に張り付いたトウテツは一行を見るや殺到して飛び掛かり、一匹を仕留めたジョナサンが呑み込まれて窮地に陥る。しかしサチとシオンによるディスイングレイト2連発で塵と化しジョナサンは助け出され、外に居たタイフーン・ガード達もアルゴとケーンにより切り伏せられ、イサオ翁の手配でバッグ・オヴ・ホールディングを担いだ人足が米倉の中身を米粒1つ残すことなく持ち出し、人々に振る舞ったことで一行は人民の大きな信頼を得る第一歩を踏み出した。


5.初恵の処刑
その翌日、”黄金霊の宝塔”の前で「五皇家の名を騙る重罪者」ハベスタ=ハツエの処刑が執り行われると聞いた一行は、彼女を救出すべく広場へと向かった。偉大なる戦士の霊廟の前で行われる冒涜的な行いに人々は憤り、竹垣の前では人々が大挙して見守る中、指揮官であるタイフーン・コマンダー”カタショウ”(Katasho)の持つナギナタが宝塔の発する黄金の光を受けて輝き、今にも捕らわれたハツエの首を切り落とさんとしていたその時、ヒュウカクが抗議の声を上げ、翠閃を抜き放った。

怒りの形相のヒュウカクが手にした鬼殺しのノダチを見たカタショウは怯え、兵達に彼らの殺害を優先しろという指示を出す。タイフーン・ガードはその正体であるクワ・オニの姿を晒し、カタショウもオーガ・メイジへと変身し、その傍らに居た参謀フタアタマオニ”マキシマキ”が先手を取りウォール・オヴ・ファイアーで竹垣を焼き払いながら一行の足止めをする。2隊居たアオトカゲ(ビーヒア)の片方はシオンのリヴァース・グラヴィティで上空彼方へと飛ばされ、もう1体も近くにあった建物に捕まり難を逃れたが、大きく行動を制限される。
しかし、カタショウは口から吐瀉物を吐き出して己の分身を作り出すヴァーミット・ツインの呪文で一行の懐へと潜り込もうとする。マキシマキは周囲にタイフーン・ガード達を集めて《転移旋舞》により一行を取り囲み襲い掛かる。タイフーン・ガード達は《協調挟撃》の特技と広いクリティカル域を持つカタナによって何度も攻撃を加えるが、ストーン・スキンによりその多くを阻まれ決定打には到らず、ジョナサンの射撃と《転移旋舞》により戦場を文字通りの意味で飛び回るアルゴによって討ち倒され、カタショウもヒュウカクによるクリティカル・ヒットを受けて倒れた。そして一行は自分たちこそ五皇家が1つアマタツ家の末裔アメイコとシオンを擁する者であると宣言し、またもや民衆の心に大きな希望を芽吹かせる切っ掛けとなった。

助け出されたハツエは、皇宮にて空位の”翡翠の玉座”の前に通され、そこで”翡翠の宰相”タカヒロ、神官レンシー、暗殺者”鴉王子”、そして宮廷魔術師アナムルモンと面会していた。彼らは処刑される運命にあるハツエに気前良く己の計画を語った。それは、ミンカイ五皇家の根絶により”翡翠の玉座”を乗っ取り、定命の存在のみが座ることを許される”翡翠の玉座”へとオニ・ティーフリングであるタカヒロに座らせ、オニによるミンカイ支配を達成することだった。


6.”皇家の霊廟”へ
アマタツの末裔が既にカサイに居ると知られたことで、町中は騒然となりタイフーン・ガード達も一行を捜し出し抹殺するべく躍起になっていた。故に現在のカサイに居座ることは要らぬ危険を招き、またそもそも正式にミンカイの皇帝となるには五皇家の過半数に認められなければならず、うち1つは自身のアマタツ家で問題無いとはいえ、最低でも残り2つの家の正式な承認を得なければならない。また、イサオ翁もシグレ皇帝の末路を知らず、大凡死んでいるにせよその確認はせねばならないということで、”皇家の霊廟”(Imperial Shrine)の探索を依頼された。
”皇帝の霊廟”はカサイの沖にあり、大海老取りのカデイ=エジゴロウ(Kadei Ejigorou)なる男が自身の船”枝垂れ柳丸”で案内してくれることとなった。翌日早朝に沖へと乗り出すと、日の出の陽光の中に陽炎の如く揺らめく島の姿を認め、エジゴロウは船を進めた。彼曰く「島の姿を見ることは出来るが、近付くことは出来ない」とのことだったが、シオンの手にあった玉璽が輝き、島の周囲の海上に浮かぶ5つのトリイ・ゲートへと導く。ゲートをくぐり終えると船は別次元界にある島へと到着し、一行は遂に”皇家の霊廟”へと上陸を果たした。


●シズルの寺院
島の入口にはシズル、ツキヨ、ファラズマの紋章が入った葬儀参加者の為の建物があり、その窓からは光が漏れていた。一行が建物へと足を踏み入れる聞き耳を立てると奥から物音がした為、更に用心しながら奥へと進むと其処には衿の深い喪服を纏った妙齢の女性が仏壇の前に座っていた。女性は自身の名をキヨミ(Kiyomi)と名乗り、この島の墓守をしていると応えた。一行がヒガシヤマ=シグレの名を出すと、彼の居場所へと案内しようと言い出したが、奇妙に思ったヒュウカクがこの嘘を看破する…技能値的にはほぼ同値だったのだが出目が。もしも騙されていた場合、画の通り墓場の守護者に不意討ちをさせる予定だった。
彼女自身はヒガシヤマの玉璽の力でこの島へと残っているが、同時にこの島から出ることも出来なくなっており、にもかかわらず”翡翠の宰相”との間に交わされた五年ここを護ったら妻として娶る、という約束を律儀に守っている…勿論、”翡翠の宰相”にはその約束を守る気は毛頭無いが。
嘘を見破られたキヨミは、その首を伸ばして一行へと襲い掛かる。彼女の正体はロクロクビで、暗闇と静寂の効果を持つ”黄昏のオーラ”を放ち、また仏壇の左右に飾られた仏像に隠れていた非実体の悪霊ブータを伴って襲い掛かるが、ブータの片割れがサチのヒールで浄化され、もう1体は壁に隠れたところをケーンによって壁ごと削り殺され、キヨミもヒュウカクにより首を落とされ、己の子がミンカイの皇帝となる夢を見ながら絶命した。
そして、先を警戒すべく放ったシオンのアーケイン・アイが見たのは、墓場を徘徊する巨大なクリーチャー達の姿だった。

 と、いったところで今回は終了。次回は巨大クリーチャー戦、実は今回の裏テーマは「ミンカイ春の呑み込み祭り」だったが、余り呑み込みは発生せず。

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