2012年8月28日火曜日

転職した話。

 色々あり転職しました。
 勤務時間が平日15:00~23:00となり、平日にオンラインセッションを行うことは絶望的となったものの(土曜もたまに怪しいが)、以前の仕事と似たような職場かつ朝にせかされることもなく、かといって深夜遅くなりすぎないこの勤務時間はそれなりに身体に合っているようで、朝に余所事に意識を取られることなく集中してあれこれを行い、昼から仕事、日付が変わる前に帰宅して色々片付けるといったサイクルで様々を進められている。
何より会社自体の景気が良いのか、仕事が途切れない程度にあり給料が格段に上がったのが有り難い。
無いにせよ出来ないにせよやる事が無いまま時を過ごすというのは存外に苦痛だったので。
 難を言えば、昼から何も食べずに帰宅して寝るので途中のラーメン屋や焼き肉屋に寄りたくなることぐらいか。

2012年08月の幻想TRPGコンベンションの話。

 次回のキャンペーン開催迄随分と間隔が空き、求職活動も落ち着いていたのと折角Paizoからフィギュアが届いていたので付属シナリオに手を加えて遊ぶことに。
以前にも言っていたが、直前迄参加メンバーが不明である都合上サマリーシートは極力分かりやすくしようと心がけているのだが、根がテクニカル志向である為に前衛はどうしても書く項目が増える傾向にある。今回は特にTRPG自体が久し振りの人が居た為、アドバイスが多めになってしまったが思い返して実質マスターの代理操作になってしまっていなかったかと反省している。楽しんでくれていたならば幸いだが。
面子は以下の通り。今回は珍しく持ち込みのキャラクターが居り、チェックも問題無かった為使用して貰った。時間に余裕があれば、ロクでもないアドバイスを色々出来たのだが。

プレイヤー名前種族クラス
埴輪ガデスハーフオークバーバリアン
バルディッシュを振り回すアルファコ…もといヘルミーア出身のバーバリアン。クリティカルを連発する殺人マッスィーンと化していた。
アクションます太クロミアドワーフドルイド(獅子のシャーマン)/バーバリアン
トーテムの化身となって戦う女ドワーフ。外見が変化しないと明言されているのが残念。
早川アグネス人間クレリック
世界平和の為に戦うサーレンレイのクレリック。その実は汚物は消毒だと言わんばかりの爆撃魔。
Makkouパルテムエルフウィザード(力術-混合)
通称パル…橋姫か? 幼女鉄仮面伝説(フィギュア的な意味で)の恒例の秘術枠。今回も景気良く爆撃していた。
シナリオ概要は以下の通り。

殺人鬼がマグニマールの通りを忍び歩く!
衛兵は当惑し、家の隅で震え怯える人々は口々に闇の翼持つ死の運び手の噂を囁く。
市警は陰惨なる殺人者の正体を明らかにするべく、殺人者の計画、物的証拠その他を求めて大胆にも冒険者達の手を借りる事を発表する。
冒険者達は暗い裏路地と忘れ去られた大聖堂にその秘密を見出し、虐殺に終止符を打つ事が出来るか? それとも血潮に満ちたマグニマールの裏通りで溺れるのか?

 尚、以下はPathfinder Module:Dawn of the Scarlet Sunに関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。

2012年8月21日火曜日

Ultimate Equipmentの話その2。

「懐にはあと大凡1000gpが残っている、さて何を買おうか?」

 コンベンションでプレロールド・キャラクターを作っていると、中途半端に金が余った場合の装備購入に悩むことがままある。初心者向けという性質上低レベルセッションになりがちで、レギュレーションの問題で魔法の武器を購入することが出来ず、かといって経験の浅いプレイヤーが山盛りのポーションや巻物は到底扱い切れる筈もなく。
今迄は1000gp程度を使い切るのにクローク・オヴ・レジスタンス+1を購入していた。常働型で全セーヴが上がり、価格として手頃で便利なのだが、面白味が無くまたプロテクション・フロム・イーヴルと累積しないという若干面倒な問題もある。

 そんな事を考えながらUltimate Equipmentを漁っているとそういった目的に見合ったアイテムが幾つか見つかった。装備部位毎に価格順で並べてある為、こういう目的でアイテムを探す場合にはなかなか便利である。

 Quick runner's shirt:1日1回、即行アクションで移動専門の移動アクションを得られる。
 Daredevil boots/Belt of tumbling:いずれも機会攻撃をすり抜ける時に限り〈軽業〉にボーナスを与える。どちらも技量ボーナスなので累積しないのが欠点だが。
 Aegis of recovery:状態復帰のセーヴに+2抵抗ボーナスを与え、またhpが0になると2d8+3回復する。

 (Shield cloakについては残念ながら使用時保持している必要性があるという事でナシに。イメージとしては格好良いのだが。)
 とはいえ性能的に微妙なものも多いがそこは価格相応であり、キャラクターの方向性に応じたバリエーションを与えられるのが何より面白い。

2012年8月19日日曜日

Ultimate Equipmentの話。

 pdfの方は暫く前に公開されていた為に既にDL済みだったのだが、ようやく製本版が到着した為気になったあれこれをば。
今迄の武器防具道具類の総集編かとも思ったが、出版時期の関係か流石にAdvanced Race Guide掲載アイテムは掲載されておらず、また大冊子以外のPaizo公式出版物掲載のものも幾つかは紹介されているが、Rival GuideやSeeker of Secretsといった強烈過ぎたり、Saventh-Yhiといったゴラリオンの独自性が強いアイテム類の掲載は省かれている(この辺りはAdvanced Race Guide、InnerSea WorldGuideを除く大冊子はあくまで汎用世界向けだからだというのがあると思う)。
因みに翻訳は間違っている可能性もありますので必ず購入して確認して下さい。


・武器/防具類
 Core、APG、UCそれとAdventurer's Armory辺りから再録されたものが主だが、Paizoの新書式に合わせて作られているため説明に絵が付属しており非常に見やすくなっている。この辺りは初期からイラストを豊富に使い視覚的な楽しさを重視しているPaizoらしいと言える。
3版の武器装備ガイドを思い出すような大量の特殊素材も追加されたが、Griffon maneのような使いやすく有用なものもあるものの、どちらかといえば雰囲気重視のものが多い(Fire/Frost forged steelのように使い方次第では非常に面白いものもあるが)。破壊によるアイテムの喪失が無くなった為、GreenwoodやLiving steelのような自動再生能力がある素材は便利かも知れない。



・道具類
 冒険用装備については有用かどうかは兎も角として、愉快なアイテムが満載である。面白いところではクラス専用の冒険者道具一式がセット化されて販売されているところとか、サービスシーンにも使える折り畳み式湯船(Collapsible bathtub)なんてものもある。
また、d20系列に限らず特定のアイテムや特技等の存在により禁止される行動というのがままあるのだが、Shield sconce(盾用燭台)の存在により、光源を頭や腰に差して行動することが不可能となった(a torchとしか書かれていないが、陽光棒や消えずの松明は差せると考えて差し支えないだろう)。
しかしタンカード(ヴァレロス愛用のアレ)とかメスキット(キャンプ等でよく使われる携行用食器一式、クラス用道具一式には必ず含まれている)は兎も角、折り畳みテーブル、ワッフル金型(ミスラル製もある…やっぱりミスラル≒アルミ合金なのだろうか)があるのが流石アメリカである。悪用出来そうなアイテムとしては砥石(Whetstone)辺りはなかなか。有用性は兎も角、面白いものとしては傘(日傘と雨傘がちゃんと別れている)、野球道具(Rounders gear)、テニス道具もある。

 食料類は他に類を見ないレベルの充実っぷりで、所謂一般的な食事や携行糧食だけではなく串焼き肉やハギス、飲料類(コーヒーのような普通のもの、ドワーフスタウトのようなファンタジー色の強いものからアブサンやクミス、カーヴェなんかも)、果てはチョコレート(0.5lbで5gpと高額)やアイスクリーム、茶会道具(〈知識:貴族〉が必要となる)等も揃っている。

 錬金術アイテムとして注目したいのはSoul stimulant(一時的に負のレベルを無効化する)、Fire/Frost ward gel(一時的に該当するエネルギー抵抗を得る)、あと何故かやたら種類豊富な花火(打ち上げ花火もある)。余談だが、消えずの松明は分類上一般アイテムになった模様。


・魔法の武器/防具
 防具は基本省略。というのも基本的には過去の編纂であり、見た通りの効果のものが多いからである。全体に価格による追加が幾つかあるが、有用なものはそれなりに高価である。Delving(穴掘り速度10ft追加、地形によるセーヴに+4、+10000gp)辺りはそれなりだが。変わったところでは単一対象への接触呪文に限るものの、鎧にスペル・ストアリング能力が追加された。

 武器については、追加効果が近接/遠隔/矢弾で分けられ不明確だった幾つかが改訂され、ゴースト・タッチは矢弾にも追加出来るようになった。生物かつ心臓があるクリーチャーに限るものの、厄介な視認困難による失敗率を無効化出来るHeartseekerも使い勝手が良い。


・指輪/ロッド/スタッフ
 気や気概、秘術集積のような特定クラスに作用するリングが数点あるが、どれも微妙。特にキ・マスタリーの消費軽減はニンジャではほぼ無用の能力だろう。
 ロッドだが、一般は変なロッドが多数あるものの省略、一概に言えるのは大体高価であること。メタマジック・ロッドは全種類の呪文修正特技が揃った。ライムスペルロッドも1レベル上昇なので非常に安価だが、普通の使用法では基本的にそれほど有用と言えないのが救いか…普通の使用法では。
 スタッフについては省略。ただ特殊な用法が出来るスタッフが追加され、呪文修正特技をチャージを消費して代用出来るスタッフ・オブ・マスターが非常に有用。


・その他の魔法のアイテム
 数が多いのでかいつまんで。基本的に高性能のアイテムは相応に高価である。
 Meridian Belt:足にも指輪を装着することが出来るようになる。面白いが、同時に2つしか作動出来ないのと、指輪自体がそれなりに高額かつ腰スロットは他に使い途があるアイテムが多いのが問題。
 (生物名)belt:軽いボーナス+特殊能力。便利だが割高で、やはりベルト自体に選択肢が多いのが問題となる。
 Eyes of the dragon:やっと出たドラゴン視覚を得られるアイテム…但し11万。
 Swordmaster's blindfold:盲目になるが、擬似視覚とロケート・ウィークネスを得られる…座頭市? 但しこれも高額(80000gp)。
 Sandals of the lightest Step:10ft移動後であれば1ラウンドの間エア・ウォークを起動出来る靴。安価なのでクレリック等の逃走手段には使える。
 Cap of the free thinker:以前より言っている事なのだが、d20系列では効果の説明文が短い程強烈なものが多い(ex:ライオントーテムバーバリアン、レイスストライク)。このアイテムもそんなものの1つで、僅か3行強(効果説明のみなら2行強)の解説に強力な効果が示されている…「[精神効果]のセーヴ時に対して2回ロールを行い、良い方を選べる」。12000gpと安価で回数制限も無くて《鋼の意志強化》が息してないね(エラッタが入りそうな気がするが)。競合が少ない頭部アイテムというのも強みである。
尚、額アイテムは省略…というより此処は競合が多すぎて従来のアイテムを外す事が難しい。
 Jingasa of the fortunate soldier:陣笠なのでヴィジュアル面での着用者を選ぶが、+1幸運ACかつ1日1回クリティカル・ヒットや急所攻撃のダメージを無効化(フォーティフィケーションと同様にだが、ロール不要で)出来るというかなり強力なアイテム。5000gpと安価なのもポイント。
 Mask of a thousand tomes:盲目になる(通常モンスターの知識判定には使えない)ものの、全ての〈知識〉判定+10という強烈なアイテム。着用した姿はちょっとしたホラーだが。
 Amulet of hidden strength:2種類の用法があるが、気の回復よりもう片方の即行アクションで最大の攻撃ボーナスによる1回の追加攻撃を得られるというのが強烈。価格も9000gpとそれなりに安価。
 Bracers of falcon's aim:より安価で常働型アスペクト・オブ・ザ・ファルコンの効果を得られる。レッサー・アーチェリーがどう考えても産廃に。
 Bracers of avenging knight:改訂版シルバースマイティングブレスレット。何処が変わったかと言えば他クラスも1日1回”悪を討つ一撃”能力を5レベル相当で使えるようになったこと…最悪である。
 Longarm bracers:命中にペナルティが入るものの、《踏み込み》と違い自分の次のターンの開始迄間合いが伸びる為、機会攻撃にも有効。更に肉体武器や素手ならばペナルティも受けない。


 他にも様々面白く有用なアイテムがあるが、取り敢えずこんなところで。様々な意味で買って損の無い本であることは間違い無い。

2012年8月13日月曜日

2012年07月の竜舞亭セッションの話。:Carrion Crown#4-1

Pathfinder Adventure Path『Carrion Crown』キャンペーン第7回目。
 今回より後半戦となるのだが、プレイヤーとの相談の結果以降は大体1冊3シナリオぐらいのペースで行くということになった。掲示板が使えるとはいえ、矢張りAdventure Pathの大きな魅力でもある綿密な設定の多くを軽く流す形で披露してしまうことは勿体ないと感じたからである。
Carrion Crownはシナリオの流れとしては相当好き勝手な展開(1冊毎にがらりとシナリオの質が変わる)をしているのだが、それでも矢張り根底はゴラリオン世界なので、統一された感覚が保たれていると感じる。
例えば「墓場を通り過ぎる時、生者は死者への敬意を示し、心臓の上で外向きに時計回りの渦(つまりファラズマの印)を描く」なんてのは、世界観に添えるちょっとした彩りとしても中々雰囲気があり個人的にPathfinderが只のパワープレイヤー向きd20ルールというだけではない側面を有している部分と考えている(勿論そういった”バランス良く強いキャラクターを楽しめる”という側面も好きだが)。

 今回の面子は以下の通り。今回は新章突入ということで追加ルール等もあったのだが、比較的被害が直撃しそうだった瑪瑙が休みだというのが些か残念である。
プレイヤー名前種族クラス
雅士メノウ・サカキバラ(榊原瑪瑙)人間パラディン/ファイター
ミンカイ出身のパラディン、ファイタークラスを獲得。今回導入された正気度ルールに怯える1人(本人不在だが)。
ろうなむグレイ=ジェド=アンスルーン人間メイガス(黒剣/剣聖)
既に”黒の剣”に意識を乗っ取られているとの噂もあるメイガス。正気度ルールの導入で只でさえ低い判断力と意志セーヴに怯える日々の始まりに。
Makkouルーティア=R=マイヤーハーフエルフレンジャー(都市)/ファイター
順調にパーティー内キルスコアを伸ばすズドンメイド。戦闘距離の問題か、あまり正気度ルールの被害を受けない立ち位置に。
Waizクララ=ド=ヴァンハルト人間クレリック
星辰的恐怖に対して〈威圧〉勝負を挑む気満々なヴァリシア人のお嬢様。ACもセーヴもそこそこだが何故かなかなか落ちない。
ひろくんホロハーフエルフドルイド(狼)
相棒のロレンスを引き連れた狼使い。ようやく戦闘の方向性が決まった様子。
2xxPシェオゴラス=サシェリウム人間ウィザード(力術-混合)/サイファーメイジ
そろそろhpが3桁に届く肉体系秘術屋。壁の使い方に定評がある。
尚、以下はPathfinder Adventure Path #46『Wake of the Watcher』前半に関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。

2012年08月の竜舞亭セッションの話。:Carrion Crown#4-2

先週より僅か1週間を経てのPathfinder Adventure Path『Carrion Crown』キャンペーン第8回目。セッション自体も前回のほぼ続きより開始となる為日程的には願ったり叶ったりなのだが、色々な意味でこれはどうなのかと思わなくはない。
今回は色々心配されたものの、何とか全員揃ってのセッション開始となったが、時間的な都合(ヒント:水樹奈々ライブと名古屋コスプレサミットがあった)で早めの終了予定となっていた。
今回は時系列的に前回の続きということで、キャラクター紹介については省略させて頂く。
尚、以下はPathfinder Adventure Path #46『Wake of the Watcher』中盤に関するネタバレを含みます。また、シナリオは随所変更されています。